第57回春季関西男子学生リーグ戦◇対京産大◇４月29日◇大阪公立大学中百舌鳥キャンパス

京産大　０００　０００＝０
関　大　０００　０１Ｘ＝１

ついに迎えた春季リーグ最終戦。ここまで２勝１敗の京産大と対峙（たいじ）した。４回までは、互いに堅い守備が光り無得点で進む。しかし、荒木誠人（情４）が適時打を放ち先制。この１点を守り抜き、最終戦を白星で飾った。さらに、守備では三浦航生（こう＝人４）が６回を投げ切り完封。最後のリーグ戦で最上級生としての意地を見せた。

今季最多登板となった三浦。立ち上がりには１死一、二塁のピンチを招いたものの、三振を奪い無失点で切り抜ける。その後も安定感のある投球を披露していった。さらに、３回には末廣亮主将（あきら＝商４）が盗塁を阻止し、相手の好機を封じ込める。だが、打線がつながらず、序盤はスコアボードに０が並んだ。

互いに譲らぬ展開が続く中、５回裏、ついに関大が好機を演出する。先頭打者・野見山心（社４）が四球で塁に出ると、金谷柊（情１）が犠打で走者を進めた。２死二塁で回ってきたのは荒木。中前に放った適時打で待望の１点を獲得する。得点の瞬間、関大ベンチはこの日一番の歓喜に包まれた。

試合時間の規定により、最終回となった６回。三浦は、初球から安打を許してしまう。さらに四球で出塁させ、１死一、二塁のピンチを迎えた。ここで関大はタイムを要求し、１度落ち着いて気持ちを整える。これが功を奏し、三浦は次の打者を打ち取り、勝利まで残すはアウト１つに。初球からストライクを取り、相手を追い込んでいく。最後は冷静に三振を奪い、試合に終止符を打った。６回を完投し無失点に抑えた三浦。マウンド上で、力強く拳を握り喜びをかみ締めた。

関大は４勝１敗で春季リーグを終え、昨秋に続き１部２位という結果に。目標としていたリーグ制覇とはならなかったものの、チーム一丸となって全力を尽くした。次なる舞台は７月に行われる西カレ。高みを目指して、これからも日々練習に励んでいく。関大ソフトボール部の挑戦はまだまだ終わらない。【文／写真：早川莉央】

▼末廣主将
「（今季を振り返って）チームの成長を強く感じられるシーズンだったと思います。みんなよくやってくれて、本当にうれしいです。全員気合が入っていて、昨年の成績を超えようと話していたんですけど、昨年と同じく２位になってしまいました。でも、勝利数を３勝から４勝に伸ばせたので良かったと思います。（声かけをする場面が多々あった）やっぱり、主将の僕が沈んでしまうとチーム全体の士気に大きく関わるかなと思っていて。今までの僕だったら、絶対に沈んでいました。でも、みんなの手助けもあって声かけができるようになって、すごく良いチームだなと改めて感じました。（西カレに向けて）最後に優勝したのが10年くらい前なので、優勝を目指して頑張ります！」

▼三浦
「（苦しい場面で三振を奪いチームを救った）リーグ３戦目の同志社戦で、ピンチの時に１本打たれてしまうという場面が多かった。今回の試合はそのリベンジというか、ピンチの時はとにかく集中しようという気持ちで臨みました。（今季最多登板、最後のリーグに懸けた思い）今までよりも、冬場の走り込みと投げ込みの量を増やしました。自分の中では一番準備してきたシーズンだと思っています。（西カレに向けて）正直、準優勝という結果には満足していません。リベンジという気持ちで、決勝まで行けるように頑張りたいと思います」

▼荒木
「（適時打の感触は）その時の打席で、１球前のボールをファールにしてしまった時はちょっとやばいなと焦っていました。でも、当たった瞬間にヒットと分かる感触があったので良かったです。毎日最後まで残って練習していた結果を出すことができました。（同大戦では、後輩・倉田雄太＝情３の活躍もあった）３試合目の同志社戦で弟子が頑張っていました。やっぱり師匠として、ここは決めないとなと思っていたので打てて良かったです。（西カレに向けて意気込み）リーグ優勝はできなかったので、西カレは優勝を目指して頑張ります！」