◇ 第94回関西学生選手権大会◇6月7・8日◇近畿大学記念会館
【男子ダブルス】
[1回戦]
岡嶋・大前●2-3
磯部・谷川●0-3
小松・四辻○3-1
松野・見上○3-2
吉川・澁谷○W-L
流水・中土井○3-1
新地・西村●0-3
中西・宜保○3-1
後藤・荻野●0-3
[2回戦]
人見・坂根○3-1
小松・四辻○3-1
松野・見上●1-3
吉川・澁谷●0-3
流水・中土井●1-3
中西・宜保●0-3
津村・面田○3-0
[3回戦]
人見・坂根○3-1
小松・四辻●0-3
津村・面田○3-1
[4回戦]
人見・坂根○3-0
津村・面田●0-3
[5回戦]
人見・坂根○3-2
[準々決勝]
人見・坂根○3-0
[準決勝]
人見・坂根◯3-0
[決勝]
人見・坂根◯3-0
【女子ダブルス】
[1回戦]
水口・山川●0-3
世古・榎○3-1
[2回戦]
世古・榎●0-3
【男子シングルス】
[1回戦]
宜保○3-0
澁谷●0-3
中西○3-0
大前○3-0
磯部●1-3
岡嶋○W-L
西村●1-3
吉川○3-2
新地●0-3
津村○3-0
流水○3-1
松野●1-3
小松○3-1
見上○3-0
面田○3-0
谷川●1-3
中土井○3-2
坂根○3-0
荻野●0-3
四辻○3-0
後藤●0-3
岡嶋○W-L
[2回戦]
岡嶋●0-3
津村◯3-0
面田◯3-0
人見◯3-0
中土井●2-3
小松●2-3
見上●1-3
四辻●2-3
吉川●1-3
流水●0-3
坂根◯3-2
大前◯3-1
宜保◯3-0
中西●1-3
[3回戦]
津村◯3-0
面田◯3-1
人見◯3-2
坂根◯3-2
大前●0-3
宜保●0-3
[4回戦]
津村◯3-0
面田●0-3
人見◯3-0
坂根●1-3
[5回戦]
津村●1-3
人見●2-3
【女子シングルス】
[1回戦]
山川●0-3
世古◯3-0
小橋●棄権
榎◯3-0
水口●0-3
[2回戦]
世古◯3-1
榎◯3-2
[3回戦]
世古◯3-1
榎◯3-0
[4回戦]
世古●0-3
榎●1-3
今年初の個人の公式戦である関西学生選手権大会(関カレ)。インカレ出場を懸け、今年も2日間に数多くの熱戦が繰り広げられた。初日はダブルスの準々決勝までと男子シングルス1回戦が行われる。男子ダブルスでは、人見航希(社3)・坂根獅馬(しうま=人1)ペアが初日を勝ち残り、2日目へと駒を進めた。2日目は、ダブルス準決勝以降とシングルスの5回戦までが行われる。人見・坂根ペアが準決勝、決勝で勝利を収め、関大勢として58年ぶりに優勝を果たした。続いて行われたシングルスは人見、津村が5回戦まで勝ち上がる。しかし、あと一歩が届かず、最終日に残ることはできなかった。
男子ダブルス1回戦には9ペアが登場。小松晴道(化生3)・四辻佑太(法3)ペア、松野伶音(人1)・見上伸康(文1)ペア、流水敦哉(環都3)・中土井駿太(商4)ペア、中西玉主将(ひかる=化4)・宜保武志(社4)ペアは、ゲームを落としながらも勝利を収め、2回戦進出を決めた。また、吉川入悟(いりさ=情4)・澁谷拓海(経4)ペアは不戦勝で1回戦を突破する。磯部友晴(経3)・谷川卓翔(商3)ペアは、第1ゲームを落とし迎えた2ゲーム目。接戦を繰り広げ、デュースにもつれ込んだ。しかし、13ー15で惜敗するとその後は流れを奪い返すことができず、ストレート負けを喫す。新地勇太(情4)・西村天翔(情3)ペアは、序盤からリードを許す苦しい展開に。後陣でのラリー戦が何度も繰り広げられ、劣勢が続く。勝負所を制することができず、0-3で敗れた。後藤修平(人1)・荻野航(文1)ペアは、レシーブからチキータを仕掛けるなど積極的な攻撃を仕掛けるも、安定して台に入れることができない。相手の強力なドライブにも苦戦を強いられ敗北した。岡嶋勇志郎(環都1)・大前和貫(人1)ペアは第1ゲームを両者の強力なドライブで奪取する。だが、第2ゲームをデュースの末に落とすと、接戦が続きフルゲームに。しかし、このゲームでは序盤から流れに乗ることができない。得意のドライブにもミスが続き敗れた。
2回戦からは、1回戦を勝ち抜いた5ペアに加えて、新たに2ペアが出場する。人見・坂根ペアは、フリックやチキータを多用し相手を圧倒。3回戦に駒を進めた。小松・四辻ペアは、勝負強さを見せ終盤に連続得点を挙げる。ストレートで勝利収めた。津村真斗(社3)・面田悠佑(情1)ペアは、面田のクロスへのドライブや、津村のサービスエースで相手を圧倒。ストレートで勝利を飾った。松野・見上ペアは第1ゲームをデュースの末に奪取する。しかし、2ゲーム目以降は、思うように得点を挙げることができずゲームカウント1-3で敗れた。中西・宜保ペアは強豪・同大のペアと対戦する。相手の強力なバックハンドを止めることができず、苦戦。第3ゲームでは序盤にリードを奪ったが、徐々に差を縮められ逆転を許すとストレート負けを喫す。吉川・澁谷ペアは終始積極的な攻撃を仕掛けたが、ミスが重なり、2回戦で敗れた。中土井・流水ペアは第1ゲームを獲得するも、その後は得意な展開を作り出すことができず。最後はレシーブからフォアドライブを仕掛けるもネットにかかり、敗北した。
3回戦には3ペアが出場。津村・面田ペアは、面田の得意とする回り込みフォアドライブや、津村の強力なフォアハンドで得点を重ね、2ゲームを連取する。最後はラリー戦の中で、浮いてきたボールを津村が見逃さなかった。1ゲームこそ奪われたものの幾度のラリー戦をものにし、4回戦進出を決める。人見・坂根ペアはゲームカウント2-1で第4ゲームへ。序盤からリードを奪われ、6-10で先にゲームポイントを握られる。このままゲームを落とし、フルゲームにもつれ込むかと思われたが、ここから追い上げを見せた。坂根のフォアハンドで得点を挙げ、流れに乗るとそのまま4連続得点。12ー10で逆転勝利を収めた。小松・四辻ペアは第1ゲーム序盤を優勢に進める。だが、徐々に差を詰められ8-8になると、その後はミスが続きこのゲームを落としてしまった。第2ゲームも落とし、迎えた第3ゲーム。四辻のフリックや、小松のコースを突いた攻撃で得点を奪っていく。拮抗(きっこう)した展開で終盤まで進み、デュースに突入した。だが、相手のストレートへのバックドライブでマッチポイントを握られると、最後はレシーブミスでゲームセット。熱戦の末、3回戦で姿を消すこととなった。
4回戦へ駒を進めたのは人見・坂根ペア、津村・面田ペアの2組。津村・面田ペアは第1ゲームから相手の鋭い攻撃を前に防戦一方に。面田がカットブロックを用いて粘りを見せたが、猛攻を耐えきることができずこのゲームを落とした。第2ゲーム序盤は接戦が続く。しかし、相手の緩いドライブに上手くタイミングを合わせることができず、得意のフォアは陰を潜める形に。5連続失点を喫し、差をつけられるとそのままゲームを奪取される。勝負の第3ゲーム。このゲームでは積極的な攻撃を仕掛けていった。だが、相手のつなぎのプレーに苦戦。徐々に差を広げられ、最後はバックに強打を打たれ敗北した。人見・坂根ペアは第1ゲームを接戦の末に奪い取ると、勢いに乗る。続くゲームでは開始直後から5連続得点を挙げると、その後も安定したプレーを見せ、2ゲーム連取を果たした。その後も順調に得点を重ねストレート勝利で関大勢唯一となる5回戦へ勝ち上がる。
インカレ出場を懸けた、勝負の5回戦。この試合がこの日1番の激戦となる。第1ゲームはラリー戦の応酬となった。ラリー戦では坂根が躍動。後陣から強烈なフォアハンドを打ち込みリードを広げていく。最後も長いラリー戦となったが、粘り勝ったのは人見・坂根ペア。11ー8でこのゲームを奪う。第2ゲームは両ペア慎重な立ち上がりとなった。フェイントを混ぜたツッツキでの攻防が続く。互角の戦いを繰り広げ、試合は終盤へ。8-9から3球目攻撃を仕掛けたものの、相手のカウンターで、ゲームポイントを握られる。最後は坂根がレシーブからフォアハンドドライブを仕掛けラリー戦に。しかし、エース人見にミスがでてしまい、ゲームカウント1-1となる。その後、互いに1ゲームずつ取り合い、運命の第5ゲームへ。両者一歩も譲らぬ展開となり7-7で終盤へ。ここで坂根が渾身(こんしん)の回り込みフォアハンドをクロスに決めた。ここから流れをつかむと連続得点で10-7とマッチポイントを握る。このまま逃げ切れるかと思われたが、そう甘くはいかなかった。相手のプレッシャーからか、ミスを連発。デュースへともつれ込む。なんとか1本を奪取し、流れを変えようと人見がレシーブからチキータを仕掛けたが、ボールは無情にも台を超えていった。これにより勝利目前の状況から一転、窮地に追い込まれる。1点を巡る魂を込めた勝負に会場には静けさが訪れた。人見・坂根ペアは間合いを長く取り、息を整える。人見のサーブから、ラリー戦となった。数秒にしてそれ以上に長く感じるラリー戦を制したのは坂根の一振り。再び同点となり、勝負は仕切り直しに。勢いに乗る坂根はレシーブからフリックを決め、12ー11で関大がマッチポイントを迎える。最後は坂根の下回転サーブに人見が3球目攻撃を合わせゲームセット。大激戦となった1戦に会場からは大歓声が上がった。激闘を終え調子を上げた人見・坂根ペアは準々決勝を快勝。相手を3ゲーム全てで5点以内に抑えきり、勝利を挙げた。

6回戦を勝ち残りった人見・坂根ペアは、2日目へ進出。数々の激戦を乗り越え、ベスト4以上を決めた。
女子ダブルス1回戦には世古茉由加(人2)・榎花恋(人3)主将ペア、水口琉衣(社2)・山川鼓水(経1)ペアが出場。世古・榎ペアは、キレのある下回転や、安定感のあるブロックで順調に得点を重ねる。ゲームカウント3ー1で勝利を収めた。水口・山川ペアは相手の3球目攻撃に苦しむ。最後まで攻略の糸口をつかむことができず、ストレート負けを喫した。
世古・榎ペアは2回戦で龍大のペアと対戦。カットマンと前陣型のペアだ。相手の粘り強いプレーと、不意に打たれるフォアドライブに苦戦し、第1、2ゲームを落とす。後がなくなり迎えた第3ゲーム。序盤から1、2点差を追い続ける展開が続いた。先にマッチポイントを握られたものの、意地を見せデュースに。しかし、相手の強気なプレーに防戦を強いられる。最後はバック側への強力なフォアハンドドライブをブロックできず、悔しい敗戦となった。

シングルス、ダブルスの両方でランク入りを目標に掲げていた榎主将。この敗北でダブルスでのランク入りはかなわなかったが、シングルスで逆襲を誓った。
男子シングルスには、21名の選手が出場する。宜保、津村、見上、面田、坂根、四辻、大前は安定感のある戦いを見せストレート勝利を収める。吉川、流水、中土井、小松、中西主将はゲームを落としながらも熱戦を制した。澁谷、新地、磯部、西村、新地、松野、谷川、荻野、後藤は、惜しくも1回戦突破とはならなかった。また、岡嶋は不戦勝で2回戦へ駒を進める。

人見・坂根ペアの準決勝は第1ゲーム、3-3で激しい打ち合いを制すと流れをつかむ。連続でゲームを獲得した。第3ゲームもリードした状態で試合を進め、最後は5連続得点。圧倒的な強さを見せ、決勝に駒を進めた。決勝は序盤リードを許したものの、力強い攻撃で逆転。見事勝利を収め、関西制覇を達成した。
男子シングルス2回戦は、津村、面田、人見、宜保が1ゲームも落とすことなく勝利。坂根は先にゲームを落としたが、第5ゲームは3連続得点で相手を突き放す。追い込まれた場面でも焦らず、勝負強さを見せつけた。しかし、中土井、小松、四辻がわずかに届かずフルセットで敗北を喫する。見上、吉川、中西主将も1ゲームを奪ったものの勝利とはならず岡嶋、流水も2回戦で姿を消した。
続く3回戦は、津村が終始相手を圧倒。11-6、11-5、11-6と危なげなく4回戦に歩みを進めた。面田は第1ゲームからデュースに突入する接戦に。激しい打ち合いを制し12-10で獲得すると、勢いに乗りゲームを連取。第3ゲームを落としたものの、力強いドライブを決め勝利した。人見は第2ゲームまでは相手を圧倒したが、第3ゲームからは回転に苦戦し、思うような攻撃ができない。しかし、第5ゲーム4-2で長く続いたラリーを制すと、そのまま5連続得点。最後は相手の返したボールがネットにかかり勝利を挙げた。坂根も2回戦に続きフルセットとなったが、勝ち切る。3回戦で敗退したのは大前と宜保。なかなか得点することができず、ストレートで敗北した。
4回戦では、津村と人見がストレートの快勝。面田は連続で得点を許し、差を縮めることができない状況が続く。第3ゲームは9-1から4連続得点で相手の背中を追いかけたが、最後は痛恨のサーブミスで失点。ストレートで敗北を喫した。坂根は第1ゲームを11-1と相手を圧倒したが、第2ゲームからは相手のペースに。サービスエースを取るなど奮闘したものの、黒星となった。続いて行われた5回戦。津村はゲームを連続で落とし、後がない状況に。それでも第3ゲームでは9-9でサービスエースを取ると、ドライブを決めて11点目を挙げた。第4ゲームも健闘したが、勝利とはならず悔しさが残る結果に。人見はゲームを取り合うシーソーゲーム。勝負の第5ゲームでもデュースとなった。しかし最後はバックハンドで攻撃を仕掛けたボールがアウトに。あと1歩届かず、5回戦敗退となった。
女子シングルスは、山川、世古、榎主将、水口が出場。世古、榎主将は終始リードした状態で試合を進め、2回戦に駒を進めた。山川は相手の回転に対応することができず、大きく得点差を広げられてしまう。第3ゲームではサービスエースを決めるなどの活躍を見せたが、0-3で敗北を喫した。水口は開始から4連続失点。試合は相手のペースとなり、なかなか取り返すことができない。鋭いコースに打ち込まれたボールに食らいついたが、惜しくもネットにかかる。ストレートで敗北した。
世古の2回戦は第2ゲームまで相手を圧倒し、大きく点差をつけてゲームを獲得。しかし、第3ゲームは相手の流れとなり落とす。巻き返したい第4ゲームを取り切り3回戦進出を決めた。榎主将はゲームの取り合いとなったが、第5ゲームでは相手を突き放す。11-2で接戦を制した。3回戦は危なげなく勝ち進んだが、4回戦は世古はストレートで敗退。榎は第3ゲームを奪ったが、巻き返しとはならず黒星となった。
シングルスで最終日に残ることはできなかったが、男子ダブルスでは58年ぶりに関西の王者に。全国の舞台でも頂点を目指して戦う。【文:金佐康佑、速水咲良/写真:西村果凜】
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