◇ 第47回皇后杯JFA全日本女子選手権大会大阪府大会 ◇対星翔高◇6月7日◇J-GREEN堺S16
【前半】関大2-0星翔高
【後半】関大2-0星翔高
【試合終了】関大4-0星翔高
スターティングメンバー
GK 勢古
DF 小野、山田志、木村、植田
MF 時、福田、吉田り、前田
FW 木田、山口
リーグ5連敗と苦しみ、今季いまだ勝利のない関大なでしこ。25年度初勝利へ、第47回皇后杯JFA全日本女子選手権大会大阪府大会(皇后杯大阪府予選)に挑んだ。翌日にリーグ戦を控えている関大は、大きくメンバーを変えてキックオフ。それでも、序盤から試合の主導権を握ると、FW木田陽花(経2)が4得点を奪う。今季悔しい思いが続く背番号9が躍動し、シーズン初勝利を挙げた。

リーグ戦も終盤を迎える中、皇后杯大阪府予選が開幕。1部残留に向けてリーグ戦を落とせない関大は、主力組を温存し、メンバーを大きく変えてこの試合に挑んだ。試合は序盤から関大がボールを握る。ただ、ターンオーバーの影響か、中央のパスがかみ合わず、中々シュートまで持ち込めない展開が続いた。しかし、左サイドのMF前田柊(政策2)のスピードを生かし、相手DFのラインを下げるとチャンスが到来する。前半15分、DF植田真央(情2)のパスを受けたMF前田が、左サイドを突破。相手ゴールを脅かすと、直後の同16分、DF植田が左サイドからクロスを供給する。相手GKが弾いたところに、FW木田が詰めネットを揺らした。「存在感をしっかりと示そうというのは自分の中であった」とFW木田。昨シーズン躍動したエースに、待望の得点が生まれた。

続く同31分には、DF植田のスルーパスに抜け出す。カバーに入った相手DFを冷静に交わし、左足で2点目を奪った。その後もボールを保持するが、決定機とはならず。前半を2点リードで折り返した。

後半は、リーグ戦全試合フル出場のGK勢古亜実(つぐみ=人4)を下げ、DF小野明日香(情1)をGKに。今シーズン出番のなかったFW西凜華(法2)やMF馬場悠月(人3)を投入し、後半に臨んだ。同4分、いきなりチャンスを作る。自陣でフリーキックを得ると、DF山田志穂(人4)がボールを前線に。DF植田がルーズボールを拾うと、柔らかいクロスを供給。相手GK前にFW木田が飛び込むも、わすがにヘディングシュートはバーを超えた。

その後もボールを回し、2度相手の背後へ抜け出すも、どちらもオフサイドの判定を受けた関大。このまま試合は終わるかと思われた同35分、FW木田が魅せる。右サイドのMF馬場悠からパスを中央で受けると、反転しシュート。コースを突き、3点目を奪った。直後には、FW花田凜音(人2)のクロスをFW木田が再び合わせ4得点目を奪う。終了間際には右サイドを突破されるも、DF木村衣那(えな=経2)が大きくクリアし難を逃れた関大。終盤の怒涛(どとう)の攻撃で、終わってみれば4-0と、完勝を挙げた。


「4得点という結果が残ったのは、自分の中でも評価していいと思う」と、FW木田は笑顔を見せた。次戦はホーム・千里山で、FW木田の古巣でもある追手門学院高校と相まみえる。昨年度皇后杯大阪府予選で3位の結果を残した強豪相手に、関大なでしこの意地を見せたいところだ。また、あすのリーグ戦では、残留を互いに争う武庫女大と対戦する。1部残留へ、勝利をつかむしかない関大。皇后杯大阪府予選の勢いそのままに、全員で勝ち点3をつかみ取る。【文/写真:上田峻輔】
▼FW木田
「いつも試合に出ていない人が今日の出場メンバーであることが前提にあった。球際の強さを徹底することをしっかりとしようとチームとして挑んだ。即席チームでもあったので、コミュニケーションの部分を意識して試合に出た。何度かいい崩しも出ていたので、そこは良かった。(久々のスタメン出場。試合の入り方は)これまで、とにかく試合出場時間短かったので、自分の中でもふに落ちていなかった。チームが勝つことはもちろん大前提に、その中でも試合に出させてもらう以上、存在感をしっかりと示そうというのは自分の中であった。4得点という結果が残ったのは、自分の中でも評価していいと思う。(ビルドアップに絡む意識は)自分が試合を見てる中でも、チームとして重心が重くなっていると感じでいた。FWから相手DFのラインを下げる動きや、サポートに落ちるタイミングなど、高い位置にいるFWだからこそ、オフザボールの動きを意識して、攻撃に絡めるようにしていた。(個人の出来は)個人として、サッカーIQの部分が上手いわけではない。だからこそ、オフザボールの部分は特にこだわっていた。ダイレクトシュートとか、相手の背後や隙を取るプレーから点を取れたので、オフザボールの動きは評価していい点だと思う。ただ、まだまだビルドアップの部分でずっと課題は残っている。タッチ数を減らすなど、また修正していくべき点だなと評価する。(連戦が続く)監督にも、『出させてくれ』という気持ちで結果にこだわっていた。とにかく試合に出場できたら、チームが勝つために結果を残して、春は1部残留だけを目指してあと2節を戦いたいと思う」
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