◇第48回総合関関戦前哨戦◇対関学大◇6月1日◇関西学院大学総合体育館2階小フロア
【男子】
●関大3-5関学大
[S1]面田○3-1
[S2]人見○3-2
[S3]宜保●1-3
[W1]人見・坂根ペア○3-2
[S4]四辻●2-3
[S5]坂根●0-3
[S6]中西●1-3
[S7]新地●1-3
【女子】
●関大2-3関学大
[S1]水口●0-3
[S2]山川●0-3
[W1]榎・世古ペア●1-3
[S3]榎○3-2
[S4]世古○3-0
伝統の総合関関戦がついに幕を開けた。対戦する関学大は男女とも1部で結果を残している強豪校。アウェーの中、格上相手にチーム一丸で挑んだ。男子はシングルス1、2番手を勝利し、勢いに乗る。その後、ダブルス戦を制すも後続で白星を重ねられなかった。女子は、シングルス1、2番手こそ落としたものの、その後は強豪相手に互角の勝負を繰り広げる。榎花恋主将(人3)、世古茉由加(人2)はシングルスで見事勝利を挙げ、2勝。総合結果では5-8と敗れたものの、おのおのがゲームを奪うなど健闘を見せた。
シングルス1番手の面田悠佑(情1)と2番手の人見航希(社4)が同時にコートイン。面田は第1ゲームを3-11で献上する。第2ゲームは連続ドライブで先制点を奪った。その後もドライブが確実に決まり、11-4でゲームカウントを1-1にする。第3ゲームは序盤に逆転し、勢いそのままにゲームを奪った。勝利まであと1ゲームとなった第4ゲームはマッチポイントを握ってから、相手の怒涛(どとう)の追い上げを受ける。それでも最後の1点をドライブで奪い切り、関大に1勝を持ち帰った。
2番手・人見の第1ゲームは相手を圧倒。2点しか与えず、このゲームを奪う。第2ゲームも強烈なバックハンドとドライブのラリーを制し、ゲームを連取。しかし、接戦の末に第3、4ゲームを献上してしまう。ファイナルゲームは序盤から相手をリードし、優勢に試合を進めた。最後まで相手を寄せ付けず11-6で勝利をつかみ取る。
面田の試合が終了し、3番手として登場したのは宜保武志(社4)。第1ゲームの先制点をサービスエースで奪う。取っては取られる試合になり、デュースに突入。攻撃的な戦術で2連続得点でこのゲームを奪った。しかし、その後は相手の反撃に押され、思うように得点を重ねられない。3ゲームを連続で献上し、敗戦となった。
ダブルス戦には人見・坂根獅馬(しうま=人1)ペアが挑む。第1ゲームは献上したものの、第2ゲームは坂根のサービスエースや2人の攻撃の歯車が合いこのゲームを奪い返した。続く第3ゲームは人見のミドルへ決まるドライブやサービスエースを始めとし、11-4でゲームを連取。しかし、第4ゲームを奪われ、勝敗はファイナルゲームへ。序盤はリードする展開になるも8-8の同点に追いつかれる。それでも応援を背に得点を重ね、11-8で勝利を飾った。
5番手には四辻佑太(法3)が挑む。一進一退の攻防が繰り広げられるが、ストレートのドライブなどで第1ゲームを奪った。しかし第2ゲームを落とし、迎えた第3ゲームではデュースの末に奪い返す。第4ゲームは9-11で惜しくも献上。最終ゲームは拮抗(きっこう)する試合になる。最後までどちらが勝利を挙げるか分からない接戦となるが、11-13で惜敗となった。6番手の坂根は第1ゲームをデュースの末に落とす。武器のフォアハンドを中心に試合を進めるが、第2、3ゲームも相手を攻略することができず敗戦となった。
7番手は中西玉主将(ひかる=化生4)。第1ゲーム序盤からドライブやカウンターが決まり、勢いに乗る。しかしオーバーミスが続きこのゲームを失った。それでも第2ゲームは序盤から大差をつける。その後徐々に差を詰められるが、逃げ切りこのゲームを奪い返した。しかし、第3、4ゲームは逆をつかれるなど差を広げられ敗戦を喫する。最後の8番手は新地勇太(情4)。第1ゲームは先にゲームポイントを握るが、逆転を許してしまいこのゲームを献上する。第2ゲームは序盤から追いかける展開に。差を徐々に広げられ、連続してゲームを奪われる。後がなくなった第3ゲームも劣勢の試合に。応援団とチームメートの声援を力に中盤で同点に追いつく。両者譲らぬ互角の戦いとなるが、あと1歩及ばす敗戦となった。


女子のトップバッターを務めたのは、水口琉衣(社2)。第1ゲームは、バックハンドの強打を用いて攻めたてた。しかし、なかなかリードを奪うことができず、7-11で落とす。2ゲーム目は相手のサービスと、コース自在のフォアドライブに苦戦。序盤から主導権を握られ、最後まで取り返すことができず、2ゲーム連取を許す。第3ゲームは前ゲームの悪い流れを切るかのように2点を先制した。しかし中盤に逆転を許し、迎えた終盤戦。サービスエースや、バックハンドドライブを用いて追い上げを見せる。だが、惜しくもゲーム奪取には及ばず、ストレート負けを喫した。
2番手で出場したのは山川鼓水(経1)。第1ゲーム序盤から苦しい展開になった。相手のコースを突いた攻撃に劣勢を強いられ、ラリー戦を制することができない。最後まで攻略の糸口を見つけられずこのゲームを落とした。第2、3ゲームは流れに乗った相手を止めることができず序盤から差を広げられる。セットカウント0-3で敗戦を喫した。

ダブルスには榎主将と世古ペアが出場。第1ゲームは序盤から接戦を繰り広げる。だが、終盤に相手のエッジでリード2点差に広げられると、その後はミスが続いた。このゲームを7-11で落とす。第2ゲームは取って取られての展開になり、デュースに突入。一進一退の攻防を繰り広げたが、13-15で惜しくも落とす。第3ゲームは序盤5連続得点を挙げリードを奪った。しかし、相手の強力な攻撃を前に4連続失点を喫し、接戦で終盤戦へ。互いに点を取り合い、このゲームもデュースにもつれ込む。だが、レシーブから仕掛けるなど積極的な攻撃を見せ、接戦を制した。迎えた第4ゲーム。序盤から長いラリーが繰り広げられた。世古がつなぎ、榎主将が強烈なバックハンドで得点を奪う。僅差の終盤、相手のネットインからリズムを崩され、連続失点。このゲームを8-11で落とし、セットカウント1-3で敗れた。
シングルス3番手に登場したのは、榎主将。第1、2ゲームは思うように両ハンドがコートに入らず得意な形を作ることができない。2ゲームを連取された。迎えた第3ゲーム。このまま敗北するかと思われたが、高い修正力を見せつける。序盤から拮抗(きっこう)した展開が続き、勝負は終盤戦へ。9-9から強力なフォアハンドでマッチポイントを先に握ると、そのまま最後の1本も取り切る。完全に調子を取り戻した榎主将は第4ゲーム序盤を圧倒。終盤少し追い上げられたものの、リードを守り切りフルセットへと持ち込んだ。運命の第5ゲームはサービスから積極的に仕掛けていく。ロングサービスで相手を崩し、試合を優勢に進める。ラリー戦でも緩急をつけた攻撃を見せ、相手を翻弄(ほんろう)。最後は、バック側へのロングサービスで得点を奪った。セットカウント0-2からの大逆転勝利。応援団とベンチからは大きな歓声が巻き起こった。

最後に登場したのは世古。第1ゲームから長いラリー戦になった。相手の強力なフォアハンドに対しては無理にカウンターすることなくつなぎのプレーを披露。相手のミスを誘い徐々にリードを奪っていく。最後まで粘り強く戦い抜き、11-5でこのゲームを奪取した。第2ゲームもラリーの応酬となる。世古は相手の丁寧なプレーを前になかなか点差を広げていくことができない。白熱した攻防が繰り広げられたが、先にマッチポイントを握るとそのまま取り切った。セットカウント2-0で第3ゲームへ。第3ゲームは得意の巻き込みサービスからの3球目攻撃を次々と決めていく。リードを許す場面もあったが、冷静に得点を重ね、11-9でストレート勝利を飾った。
応援団が駆けつける中、激闘を繰り広げた関大卓球部。惜しくも勝利とはならなかったものの強豪相手にも実力を存分に発揮した。この敗北を糧にさらなる進化を誓う。【文/写真:井藤佳奈、金佐康佑】
▼中西主将
「(どのような気持ちで挑んだか)関関戦はKAISERS全体でやる大きなイベントで、楽しいイベントという位置付けでもあるので、まずは楽しむこと。あとは関学大は次の秋リーグで当たる相手なので秋リーグの前にこのような試合ができるのは僕らのアドバンテージになるから、そういうことを見据えてみんな一つ一つ力を発揮してやってほしいということを話していました。自分も他の部員もそういう思いを持ちながらやってくれたかなと思います。(5対8でとても接戦の試合だったが、今日の試合全体振り返って)まず結果を見ても、5-8という拮抗(きっこう)したのは本当に数年ぶりぐらいです。昨年までは取っても1本、2本であとは全部負けてたんですけど、今年は勝った試合も多かったですし、負けた試合もそれぞれいいところを出して、惜しくて負けたという感じです。(今回得た課題は)ラリーになると、関学大の選手の方が強いなと思いました。もう少しラリーが強くなって、そこの弱点克服するのと、それ以外のところだと結構点数を取ることが多かったので、強みの強化も同時並行に頑張りたいと思います。(関西学生の個人戦への意気込みは)チーム全体がいい雰囲気で、実力共にいい感じに来ているので、この流れのまま1つでも勝ちたいです。みんなランク入りを目指していると思うので、そこに向かって全力で挑みたいと思います」
▼榎主将
「(どのような気持ちで挑んだか)相手が1部リーグ3位に入られていて、格上の選手ばかりなのですが、一人一人の強みを生かしたプレーをしようということで自分たちができる、最大のものを出して試合をしようという気持ちで臨みました。(5対8でとても接戦の試合だったが、今日の試合全体振り返って)実力者相手にも競った試合があったので、一人一人が自分の強みを生かして試合できたのではないかなと思います。なのですごくいい試合だったと思います。(今回得た課題は)相手にサービスがうまい選手が多く、レシーブのミスが少し多かったかなと思うので、レシーブをチーム全体で強化していきたいなと思いました。(関関戦ならではの応援団の応援について)普段は女子部員が少なくて、今年に入ってからは大きな応援がある中での試合というのがありませんでした。でも今日は負けそうなときでも、すごく応援していただいて、とても心強く試合することができました。(関西学生の個人戦への意気込みは)個人としてはシングル、ダブルスともにランクに入ることが目標です。おのおのの目標は1回戦を勝つとかランクに入るとか違うのですが、自分たちの目標を達成できるように頑張っていきたいなと思います」
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