◇令和7年度関西学生リーグ戦◇エペ男子・女子新人戦◇5月10・11日◇滋賀県立体育館
[男子第1試合]
⚫︎関大33-45朝日大
①中内 1(1)-(5)5 弓長
②遠藤 10(9)-(3)8 櫻井
③上村 15(5)-(5)13 菊池
④中内 18(3)-(2)15 松岡
⑤上村 24(6)-(10)25 弓長
⑥遠藤 26(2)-(5)30 菊池
⑦上村 31(5)-(5)35 櫻井
⑧大東 32(1)-(5)40 菊池
⑨遠藤 33(1)-(5)45 弓長
R大東 R松岡
[男子第2試合]
◯関大45-44同大
①中内 2(2)-(1)1 板野
②遠藤 10(8)-(7)8 税所
③上村 12(2)-(7)15 角岡
④中内 13(1)-(2)17 税所
⑤上村 16(3)-(5)22 板野
⑥遠藤 28(12)-(8)30 角岡
⑦上村 28(0)-(5)35 税所
⑧大東 32(4)-(5)40 角岡
⑨遠藤 45(13)-(4)44 板野
R大東 R阿部
[男子第3試合]
◯関大45-44関学大
①上原 2(2)-(5)5 水野
②遠藤 10(8)-(2)7 西村
③上村 13(3)-(5)12 松田
④上原 16(3)-(2)14 西村
⑤大東 21(5)-(11)25 水野
⑥遠藤 26(5)-(5)30 松田
⑦上村 28(2)-(5)35 西村
⑧上原 33(5)-(5)40 松田
⑨遠藤 45(12)-(4)44 水野
R大東 R菅
[男子第4試合]
◯関大45-36立命大
①遠藤 5(5)-(4)4 川西
②上村 10(5)-(3)7 岩田
③上原 15(5)-(3)10 白井
④上村 18(3)-(4)14 川西
⑤遠藤 25(7)-(6)20 永津
⑥上原 30(5)-(4)24 岩田
⑦上村 35(5)-(6)30 永津
⑧上原 39(4)-(3)33 川西
⑨遠藤 45(6)-(3)36 岩田
R中内 R永津
[男子第5試合]
◯関大45-28愛工大
①上村 5(5)-(2)2 大橋
②遠藤 10(5)-(3)5 平瀬
③保知 12(2)-(3)8 阿南
④上村 18(6)-(3)11 平瀬
⑤上原 25(7)-(5)16 大橋
⑥遠藤 29(4)-(4)20 阿南
⑦上原 35(6)-(2)22 小林
⑧上村 40(5)-(4)26 阿南
⑨遠藤 45(5)-(2)28 大橋
R上原 R小林
[女子第1試合]
⚫︎関大40-45関学大
①西田 5(5)-(2)2 楠
②木部 7(2)-(4)6 土井
③梶原 10(3)-(5)11 四元
④西田 17(7)-(4)15 土井
⑤河井 21(4)-(8)23 楠
⑥木部 26(5)-(3)26 四元
⑦梶原 29(3)-(6)32 松原
⑧西田 36(7)-(8)40 四元
⑨木部 40(4)-(5)45 楠
R河井 R松原
[女子第2試合]
⚫︎関大34-42朝日大
①木部 2(2)-(1)1 徳地
②西田 9(7)-(9)10 新谷
③梶原 13(4)-(3)13 種田
④西田 16(3)-(7)20 徳地
⑤木部 19(3)-(5)25 種田
⑥佐々木23(4)-(5)30 新谷
⑦西田 25(2)-(5)35 種田
⑧佐々木25(0)-(5)40 徳地
⑨木部 34(9)-(2)42 新谷
R佐々木 R太田
[女子第3試合]
⚫︎関大40-45立命大
①木部 4(4)-(4)4 稲垣
②佐々木7(3)-(6)10 一藤木
③西田 9(2)-(5)15 柳生
④佐々木13(4)-(3)18 稲垣
⑤木部 17(4)-(4)22 柳生
⑥西田 23(6)-(4)26 一藤木
⑦佐々木30(7)-(8)34 柳生
⑧西田 39(9)-(6)40 長谷川
⑨木部 40(1)-(5)45 一藤木
R河井 R長谷川
[女子第4試合]
⚫︎関大31-45同大
①木部 5(5)-(4)4 北山
②佐々木10(5)-(4)8 松本
③西田 13(3)-(7)15 小原
④佐々木13(0)-(5)20 北山
⑤木部 17(4)-(4)24 小原
⑥西田 22(5)-(6)30 松本
⑦梶原 25(3)-(5)35 小原
⑧西田 29(4)-(5)40 北山
⑨木部 31(2)-(5)45 松本
R梶原 R西脇
[女子第5試合]
⚫︎関大37-45中京大
①西田 2(2)-(5)5 前田
②木部 10(8)-(4)9 安達
③佐々木14(4)-(6)15 武藤
④西田 19(5)-(4)19 安達
⑤佐々木20(1)-(6)25 前田
⑥木部 24(4)-(5)30 武藤
⑦佐々木25(1)-(2)32 安達
⑧西田 32(7)-(8)40 武藤
⑨木部 37(5)-(5)45 前田
R梶原 R杉山
[総合結果]
エペ男子1部準優勝
エペ女子1部6位
リーグ戦もついに最終章。フルーレ、サーブル陣の思いを背負い、最終種目のエペが行われた。男子は、2つの劇的勝利を含む4勝を挙げ準優勝。フルーレに続き、エペでも半世紀以上ぶりの王座出場権を獲得した。この結果から、総合でも2位に輝く。前評判を覆す素晴らしい結果となった。女子は接戦を繰り広げるも、白星を挙げることができず。6位で入れ替え戦へ回ることとなった。
男子1回戦は朝日大。前年度優勝を果たした、優勝候補の一角だ。1番手を任されたのは中内。先制点を許すと、その後も主導権を握られ、4点ビハインドで次につないだ。2番手は遠藤。開始直後から相手との間合いを詰め、得点のチャンスをうかがう。緩急自在の攻撃で揺さぶると、前半だけで6-8の2点差まで詰め寄った。その後は丁寧なプレーを見せ、失点することなく先に10点に到達する。3番手に登場したのは上村。序盤に追い上げられ、一時同点に追いつかれるも、最後は再び突き放した。15-13の2点リードで中盤戦へと進む。4番手は中内だ。時間をゆっくりと使いリードを守り切る。5番手を務めたのは上村。この試合は点の取り合いになった。先に20点台に乗せ、そのまま25点まで取り切りたかったが、後半に5連続失点を許し、24-25で番を終える。その後は流れに乗った相手を止めることができず、初戦を33-45で落とした。
2回戦は同大だ。総合で上位入賞を果たすために絶対に落とすことのできない一戦。この試合ではいかに遠藤が点を取れるかが鍵となった。1番手を任された中内は、防御に回り時間稼ぎを試みる。初めの1点におよそ1分間をかけると、見事クードゥブル(両者同時得点)を獲得した。その後も守りに徹すると、相手が焦れて攻めて来たところをカウンターし、2-1で番手を終える。2番手の遠藤は、エースとしての覚悟を持って挑んだ。開始早々から3連続得点を挙げると、その後も得点を重ねていく。終盤に、少し追い上げられるも10-8の2点リードで3番手上村につないだ。上村はなかなか流れをつかむことができない。途中、流れを変えようと剣を変更するなどしたが、流れに乗った相手を止めることができず。12-15で逆転を許した。2巡目は中内、上村が最少失点に抑えつつ、遠藤が追い上げるという展開に。だが、じりじりと点差をつけられ、32-40でエース・遠藤に回った。「厳しい状況でも諦めることは無かった」と遠藤。開始直後から接近戦を仕掛けるなど、積極的な攻勢をかけ5連続で単独得点を挙げる。このまま差を詰め切るかと思われたが、そう簡単にはいかない。相手も遠藤の積極的な攻めに対応し、クードゥブルを含む3連続得点を許す。38-43の5点差へと再び突き放されてしまった。その後、両者1得点ずつ取り合い、39-44に。もうクードゥブルも許されない中でも、遠藤は落ち着いていた。相手の踏み込みに合わせたカウンターなどで点を挙げると、残り16秒で42-44の2点差にまで追い上げる。時間も限られている中、針穴に糸を通すような攻撃を次々と仕掛け、得点を挙げると残り数秒でついに同点に。ここで制限時間である3分間が終了。同点だったため、最後の1点勝負になる。最後は、接近戦となった。激しい攻防の中で、点灯したランプは相手側。ここまでかと、思われたが審判はランプ点灯前に接触の判定をする。得点が無効となり、再度1点を争うことに。仕切り直して始まった最後の攻防。数秒ながら、それ以上に長く感じる戦いの中で先にランプを点灯させたのは遠藤だった。結果、8点差という絶望的な状況からの大逆転勝利。衝撃の結末に、仲間と抱きあって喜びを共有した。
初日の最終戦は、関学大。関学大は3種目の中で最もエペを得意としており、エペ種目優勝候補に名を連ねる強豪だ。この試合は中内に代わり上原がスタメン出場を果たす。1番手は上原。フレッシュを多用し、積極的に攻勢を仕掛ける。だが、カウンターをもらうなどし、思うように攻撃を決めきることができない。2ー5で2番手の遠藤につないだ。カウンターで、先制点を獲得すると、緩急のある攻撃で徐々に点差を埋めていく。逆転を果たし、10-7で3番手の上村へ。上村は、後ろに下がりカウンターを狙う。個人スコアでは負けたもののリードを守りきった。中盤戦では5番手の上村に代わり大東を起用。5点を挙げたものの相手に11得点を許し逆転を許す。許したリードを埋めることはできず、33-40で9番手・遠藤へ。同大戦に続き、厳しい状況での出場となった。しかし、「逆転できるビジョンは見えていた」と遠藤。先制点こそ許したものの、クードゥブルを含む10連続得点で43-43の同点に追いつく。さらに1点を追加し、ついにマッチポイントへ。ここでフレッシュを仕掛けたが、きれいにカウンターを食らってしまう。44-44となり、この試合でも1本勝負となった。相手の突きを、体を引いて避けると一気に踏み込みカウンター。完璧に決め切り、2試合連続となる劇的勝利を飾った。

2日目の初戦は、立命大。初日の勢いそのままに挑んだ。この日は全選手が躍動する。1巡目を全員が個人スコアで勝利すると、その後も安定した試合展開を披露。7番手の上村は、取って取られての展開が続く。それでも、相手に点差をほとんど詰めさせることなく終えた。8番手上原は、前後に細かいステップを踏みながら、得意のフレッシュを決めていく。相手の果敢な攻めにも耐えきり、リードを6点に広げ番を終えた。最終番手を務めたのは、遠藤。無理に攻めることなく、点差を維持することを意識した戦いを見せる。最後まで相手に反撃を許さず時間を使い切った。43-36で勝利する。
最終戦は、愛工大。準優勝を確定させるために勝ち切って終わりたいところだ。最初に登場したのは上村。左右に動きながら相手を翻弄(ほんろう)する。5-2の3点リードで番手を終えた。2番手遠藤は、最初の得点に40秒を使う慎重な立ち上がりを見せる。以降もゆったりとした試合展開で、10-5で番を終えた。3番手には保知が出場。高身長の相手を警戒しての起用となった。上手く時間を使い、相手に大量得点を許さない。見事に役割を全うし、次へと託した。5番手には保知に代わり、上原が登場。積極的な攻めでさらにリードを広げる。最終番手の遠藤に40-26でつなぐと最後までリードを守りきった。45ー28で勝利をつかみ取った。
4勝1敗でリーグ戦(エペ)を終えたフェンシング部男子。フルーレに続き、この種目でも半世紀以上ぶりとなる準優勝に輝き、王座出場権を獲得した。また、フルーレ、サーブル、エペの結果を元に決められる総合順位でも準優勝。記録づくしのリーグ戦となった。

女子1回戦の相手は関学大。勢いをつけるために何としても勝ち切りたい一戦だ。1番手を任されたのは西田。相手の攻撃をいなし、自身の攻撃を決めていった。5-2で次へとつなぐ。その後も拮抗(きっこう)した展開が続き26-26の同点で最終巡目へ。7番手を務めたのは梶原。序盤は互角の戦いを繰り広げるも、徐々に自陣後方へと下げられてしまう。以降は相手の多彩な攻め手に対応できず、連続失点。29-32の3点ビハインドとなった。8番手の西田は単独得点を狙い、積極的な攻めの姿勢を見せる。だが、相手にクードゥブルを取られ、なかなか点差を詰めることができない。最後を任されたのは木部。40点台に乗せるも逃げ切られ、黒星発進となった。

続けて行われた2回戦の相手は朝日大。強者がそろうチームだ。最初を任されたのは木部。慎重な戦いを見せ、2-1で番を終えた。序盤は第1試合に続き、接戦が続く。試合が動き始めたのは2巡目。4番手の西田が、自分から仕掛けていくも、相手にうまくいなされてしまい攻撃のリズムを作れない。3点を獲得するも、7点を奪われ4点のリードを許した。その後は、反撃の糸口を探すも見つからないまま、25-40で9番手の木部へ。先制点こそ許したが、ここから5連続単独得点を挙げる。以降も追い上げを見せ、8点差まで詰め寄たがここでタイムアップ。エースとしての意地を見せるも勝利には及ばなかった。
お昼休みを挟み、行われた3回戦の相手は中京大。梶原に代わり佐々木がスタメン出場した。1番手を任された西田は流れをつかむことができず、3点のリードを許す。2番手は木部。終盤に連続得点を挙げ、逆転を果たした。次に出場したのは、佐々木。取って取られての接戦となる。流れを呼び込みたい中で接戦を制して先に15点に到達したのは中京大。再びリードを許した。中盤には点差を広げられるも、終盤は拮抗(きっこう)した試合を見せる。7番手の佐々木は粘り強い戦いを見せ、最少失点で切り抜けた。8番手・西田は積極的に攻勢を仕掛け、両者激しい点の取り合いに。32-40で9番手の木部へと回しす。木部は序盤に追い上げを見せ、反撃の糸口をつかんだかと思われたが、勝利には届かなかった。

2日目初戦の相手は立命大。序盤に点差をつけられ中盤戦を迎えた。9-15で回ってきた4番手・佐々木が個人スコア4-3で点差を縮める。すると、段々と風向きが関大へと向き始めた。5番手木部もイーブンスコアで次へつなぐと、西田がチームをけん引する働きを見せる。6番手で回ってきた際には流れに乗り、点差を3点へと縮めた。次の出番では、相手がリザーブの選手を起用してきたが動揺することはない。連続得点で瞬く間に点差を埋めていく。惜しくも逆転には届かなかったものの、39-40の1点差で木部へと託した。だが、徐々に点差を広げられてしまう。接戦をものにすることができず、この試合を40-45で落とす。試合後には接戦を勝ち切ることができなかった悔しさをあらわにした。
最終戦は同大。白星を挙げ、意地を見せたいところだ。1巡目は、点の取り合いとなった。13-15で中盤戦へと進む。4番手で回ってきたのは、佐々木。さまざまな攻撃を仕掛けるも、堅い相手の守りを崩すには至らず、得点にはつながらなかった。個人スコア0-5で大きく突き放されてしまう。5番手木部は丁寧な戦いを見せた。単独得点を狙い点差を縮めようとするも思うようにはいかなかず。17-24で西田に託した。西田は、追いつくために前に出て戦う姿勢を見せる。一進一退の攻防を繰り広げ、点の取り合いに。だが、相手を捉えきり、点差を埋めるには届かず。29-40の大きなリードを許した状況で9番手の木部に託すこととなった。木部は相手の鋭い攻撃に苦戦する。最後まで対応し切ることができず、45点目を許した。
接戦を繰り広げるも白星が遠かった女子フェンシング部。総合順位6位で入れ替え戦へ回ることとなった。
おのおのが持てる力を存分に発揮した今大会。特に男子は記録ずくめのリーグ戦となった。ここで得た自信を糧にさらなる高みへ。王座では、強豪ぞろいの関東勢に挑むこととなる。リーグ戦を通して学んだ諦めないことの大事さ。強者相手にもその強き心で立ち向かう。一方で女子は厳しいリーグ戦に。しかし、1部の舞台で得たものも多いはずだ。入れ替え戦では2部総合優勝の京大と対戦する。いつも通りの力を発揮し、1部残留へ。負けられない戦いが始まる。【文/写真:金佐康佑】
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