◇令和7年度関西六大学連盟春季リーグ戦第5節◇対関学大2回戦◇4月11日◇わかさスタジアム京都
関学大 000 110 000 1=3
関 大 000 001 100 0=2
(学)堀、宮内、田中、松井、江口、田尻-川原、榎本
(関)田中、下田、竹下-鈴木
1(中)佐竹
2(指)長坂
3(三)橋本
4(右)木下
5(一)今村
6(遊)福榮
7(捕)鈴木
8(左)松田
9(二)永村
先発 田中
5勝4敗で迎えた春季リーグ最終戦。関大が勝ち、他試合の結果によっては3位になることができる状況だ。序盤は互いに好機を生かし切れない展開が続くも、4回に関学大が先制。さらに追加点を奪われるが、佐竹俊哉(情3)と鈴木陸斗(法3)の犠飛で同点に追いつき、試合は延長戦へ突入した。しかし10回表、死球で出した走者を進められ、犠飛で痛恨の勝ち越し点を献上する。そのままスコアが動くことはなく、2-3で試合終了。春季リーグは4位で幕を閉じた。
後攻の関大。初回のマウンドには、リーグ戦を通して先発を務めてきた田中大夢(シス理2)を送る。先頭打者を空三振に斬ると、勢いに乗って三者凡退に抑えた。2回も安定した投球を見せ、1人の走者も許さない。しかし、3回には四球を許し、味方の失策も絡んで得点圏に走者を背負う。それでも好調の相手2番打者を遊ゴロに打ち取り、先制点は与えなかった。

田中を援護したい打線。1回には長坂浬(社2)が右安打、3回には永村優吏(人4)が相手の落球で出塁するも、後続が続かない。思うように走者を進められず、ホームが遠い展開が続く。
試合が動いたのは4回。先頭打者に死球で出塁を許すと、味方の失策も絡んで無死一、三塁のピンチを迎えた。1死を奪ったものの、続く6番打者に中適時打を浴びてしまう。さらに5回にも四球と安打で1点を追加され、0-2とやや点差を開かれた。
6回からは下田弘太(情2)が登板。遊撃手・福榮陸(経2)の好守にも助けられながら、相手打線を三者凡退に封じる。2週連続の好投でチームに流れを呼び込んだ。
1点でも返したい関大は6回裏。先頭の松田朋大(社4)が四球を見極めて出塁し、盗塁で二塁まで進む。永村の打席では相手投手の暴投もあり、無死一、三塁と形を作った。ここで打席に入るのは、これまで幾度となくチームを勝利へ導いてきた佐竹。カウント1-2と追い込まれてから振り抜いた打球は中犠飛に。三塁走者の松田が生還し、1点差に詰め寄った。

7回も関大の勢いは止まらない。木下立清(りゅうせい=人4)と今村優真主将(経4)が連打で無死一、二塁の好機を迎える。1死となった後、この日初めてスタメン起用の鈴木が打席へ。初球に食らいつくと中犠飛を放ち、ついに同点に追いつく。これまで1度点差を離されると追いつけない場面が多かった中、進化した姿を見せ、ベンチとスタンドは喜びに包まれた。


このまま勝ち越しを狙いたい8回。四死球と犠打で1死満塁となり、この日一番のチャンスを迎えた。打席に立つのは、これまで先頭に立ってチームを引っ張り続けた今村主将。主将の一打に期待が高まるが、空三振に倒れる。続く西田光汰(化生4)も右邪飛に終わり、勝ち越し点とはならない。9回には代打攻勢を仕掛けたが、出塁はできず。試合時間が2時間15分を経過していないため、延長戦へ突入した。
ここまで好投を続けてきた下田だったが、先頭打者に死球で出塁を許す。さらに捕逸と犠打で1死三塁と絶体絶命の状況に。竹下紘生(政策4)へとスイッチしたものの、犠飛で勝ち越し点を献上。裏の攻撃でも反撃することはかなわず、最終戦を勝利で飾ることはできなかった。

2戦連続で勝利まであと1歩届かず、春季リーグは4位に終わった。しかし、新戦力の台頭や試合を追うごとに一体感を増すベンチとスタンドの存在は、これから先の戦いで大きな力となるに違いない。5月上旬から始まる関西地区トーナメント。全員の力を結集させ、今村準硬は負けられない戦いに挑む。【文:中吉由奈/写真:水井陽菜】
▼今村主将
「(延長戦の末に敗れたが、試合を振り返って)昨日負けての今日で、アップの時から『今日は楽しんでやろう』ということはずっと言っていて。8回の1死満塁で自分が三振したところで、ここでヒットが出ていたらその流れで勝てたかなと思うんですけど、そこで1本が出なかったのが自分の甘さでもあるし、他のチャンスでも2点目以降は取れなかったというのが今日の負けの要因かなと思います。(春季リーグ全体を振り返って)自分たちは目標に優勝を掲げていて、その中で4位になってしまったのはもう結果でしかないと思っています。ここから(関西地区)1次トーナメントと2次トーナメント、その先に全日とかもあるので、ここからもう1回チームを作り直して、次の戦いは負けたら終わりなので、必死に1個ずつ勝っていきたいです。(声援を送り続けてくれた応援団の存在)苦しい時もチャンスの時も、自分たちの背中をずっと押し続けてくれたので、吹奏楽とリーダーとチアの応援がしっかり耳に届きながら打席に立つことができました。その中でしっかり個人個人が結果を出して、スタンドとグラウンドにいる選手が一体となってできたのが一番良かったところかなと思います。(次戦までにどんなチームを作りたいか)ここからは負けたら終わりなので、負けないチーム作りをしたいです。勝てば次に進めるので、負けないチーム作りを全員で考えながらやっていきたいなと思います。(関西地区トーナメントへの意気込み)関西選手権には行けなくなったので『関西一』は見えなくなってしまったんですけど、昨年の同大はリーグ4位から全日に行ってどの関六のチームよりも一番勝ち進んでいました。自分たちもそうなれるように、全日に出場するというのをチームの中で浸透させていって、絶対全日に行きます」
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