Loading Now
×

◇令和7年度関西学生春季リーグ戦第1節◇対立命大2回戦◇4月6日◇わかさスタジアム京都

関 大 000 002 030=5
立命大 020 020 000=4

(関)足立、百合澤、曽我部、羽藤-笠井、大橋
(立)遠藤、芝本、勝田-西野

1(三)森内
2(中)渡邊
3(二)下井田
4(遊)山田
5(捕)笠井
6(右)鹿熊
7(一)小谷
8(左)久保
9(投)足立

開幕戦の敗戦から一夜明け、迎えた2回戦。先発・足立幸(ゆきと=人4)が序盤から複数安打を浴びる。予想外の展開に関大は細かな継投に踏み切るが、5回が終わった時点で4点のビハインド。それでも6回に鹿熊大誠(情4)の適時打で1点を返すと、小谷太誠主将(社4)の右犠飛で2点差に。追い上げムードが高まる中、8回に四死球で好機を作る。この場面で代打・河田流空(文3)を起用。初球を振り抜き、打球は右中間へ。大きな飛球は悠々とフェンスを越え、値千金の逆転スリーラン。このリードを最後まで守り切り、今季初勝利を収めた。

IMG_5524-200x133 【野球】河田の劇的逆転3ランで今季初勝利!
△河田

先攻の関大は初回に、1番・森内大奈(情3)が右安打で出塁する。続く渡邊貫太(経3)が犠打で、好機を演出。先制したいところだったが、3、4番が倒れてしまった。裏のマウンドには先発・足立が立つ。テンポの良い投球で上々の立ち上がりを見せた。2回表は小谷主将が右前安打で出塁するが、得点には結びつかない。その裏、足立は4本の安打を浴び、2点の先制を許す。取り返したい打線は3回表、2死から渡邊が中安打、下井田悠人(はると=経4)が四球で好機を作るも、あと1本が出ない。

IMG_4515-200x133 【野球】河田の劇的逆転3ランで今季初勝利!
△森内

3回裏、足立は1死から四球を与え、次打者に左二塁打を浴びるが、遊撃手・山田悠平(商4)が相手の隙を見逃さず刺殺。2死二塁となったところで早くも2番手・百合澤飛(たか=人2)をマウンドへ送る。百合澤が見事に後続を断ち、追加点は許さない。4回裏も走者を背負う苦しい展開となるも、要所を締める。しかし5回裏、四球と右安打でためた走者を、相手4番の二塁打でかえされ失点。なおもピンチで3番手・曽我部僚太郎(政策4)がリーグ戦初のマウンドへ。1死を奪うも、続く打者に適時打を浴び2点目を与えてしまった。

ここまでホームが遠い関大は6回表、下井田と山田が四死球で出塁する。続く笠井康生(法3)も四球を選び、1死満塁に。ここで迎えるは6番・鹿熊。昨日、好機で2度の凡退があり悔しい思いをした4年生が、執念の1打で右前へ運ぶ。ベンチにガッツポーズを向けながら今季チーム初打点をたたき出した。さらに小谷主将の飛距離十分の右犠飛で2点目を獲得。関大スタンドに『応援歌』が響きわたり、徐々に関大へ流れが傾き始める。

IMG_5183-200x133 【野球】河田の劇的逆転3ランで今季初勝利!
△鹿熊

6回裏からは羽藤翼(商2)が連投でマウンドへ上がる。三者凡退に抑え、流れは渡さない。すると立命大も負けじと右の主戦・芝本(立命大)を投入。代わりばなを捉えることはできず、7回表は無得点に終わった。このままでは終われない8回表、先頭の笠井が四球を選び、小谷主将も死球で1死一、二塁の好機を作る。この場面で、「相手が右投手になったら、代打で出る予定だった」と河田が左打席へ。「狙っていた」という初球を迷いなく振り抜き、鋭い打球が夜空を切り裂く。そのままフェンスを越え、起死回生の逆転スリーランを放った。劇的な1打にベンチ、スタンドから大歓声が沸き起こる。球場が完全に関大ムードになると、8回裏の守りは羽藤が気迫の三者連続三振。そして9回裏のマウンドにも羽藤が上がる。先頭に右前安打を許し、暴投と内野ゴロで1死三塁のピンチに。相手2番を遊ゴロに抑え2死を奪うと、最後は左飛で大車輪の活躍を見せた左翼手・河田がウイニングボールをつかみ、今季初勝利を収めた。

IMG_5634-200x133 【野球】河田の劇的逆転3ランで今季初勝利!
△羽藤
IMG_3088-200x133 【野球】河田の劇的逆転3ランで今季初勝利!
△勝利後のベンチ

劇的勝利で3回戦へ望みをつないだ関大。終盤に見せた執念は、まさに今年のチームを体現する戦いぶりとなった。勢いそのままに開幕節での勝ち点奪取へ。あすは総力戦で勝利をつかみ取る。【文:櫻田真宙/写真:桝井来夢、櫻田真宙】

▼小谷主将
「(今季初勝利の感想は)みんなが初戦で勝ち点を取らないといけないという思いを持っていました。スタンドもベンチも一体となってつかみ取った勝利だと思います。(高校時代からの後輩である河田の本塁打を塁上から見てどう感じたか)河田自身調子が良かったし、ああいう場面でやってくれると思っていたから期待通りです。(最終回は苦しい場面でも、4年生を中心に声が出ていた)下級生の羽藤が投げていたから、4年生は自然とみんな声をかけていたと思います。羽藤も2年生ながらよく投げてくれました。(あすに向けて)多分有馬投手(立命大)が投げてくると思うので、初戦で完璧にやられてしまった分、しっかりと対策を立てて臨みたいです。みんな疲れもあるけれど、総力戦だと思うので、全員野球で戦っていきたいと思います」

▼河田
「(初球は狙っていたか)初球の真っすぐをしっかりと振り負けないようにというのはずっと思っていました。それがうまくいった感じです。(打った瞬間の手応えは)完璧に近かった感じがして、うれしかったです。(打球がフェンスを越えた時の心境は)これで逆転したなという気持ちが大きくて。やっぱりチームが勝つのが一番なので、すごくうれしかったです。(最初から代打で出る予定はあったか)そうですね。相手が右投手になったら代わるというのは前から言われていたので、そこで準備をしていて、自分なりに調整してうまく準備ができました。(あすに向けて)チーム一丸となって、全員で勝ちを取りにいきます」

▼羽藤
「(試合を振り返って)先制点を取られた後でもずっと声が出ていましたし、絶対に諦めないというムードの中でマウンドに上がらせてもらったので、ここは絶対にチームに流れを持ってこようと思いました。(河田の本塁打をネクストバッターズサークルで見ていた)河田さんならここで打ってくれると思って見ていました。(援護をもらった8回裏には三者連続三振の投球)表に点が入ったことで自然と気合いが入っていたのかなと思います。それでも自分のやるべきことに目を向けられました。(最終回はピンチもあったが心境は)余河さん(航太=法3)に『ランナーを出しても落ち着いて投げたら大丈夫』と言ってもらっていました。その励ましと応援の力もあって抑えることができました」

コメントを送信