◇春季オープン戦◇対早大◇3月20日◇KAISERS BASEBALL FIELD
早 大 000 100 000=1
関 大 010 010 01X=3
(早)田和、越井、松本—吉田
(関)荒谷、山下健、門𦚰—笠井
1(三)森内
2(中)渡邊
3(二)下井田
4(遊)山田
5(左)近沢
6(捕)笠井
7(一)小谷
8(右)中村莞
9(DH)鹿熊
先発 荒谷
約2週間後に迫る開幕へ向け、鍛錬を重ねる野球部。東京遠征を終え、本拠地へ帰ってくると強豪・早大とのオープン戦が行われた。2回に先制に成功すると、中盤、終盤にも1点ずつ積み重ね勝利を収めた。
関大の先発マウンドには荒谷紘匡(法3)が上がる。初回は先頭に安打を許しピンチを招くが、無失点の立ち上がり。2回も先頭に安打を浴びたが、要所を締める投球を続ける。その裏、4番・山田悠平(商3)が相手失策で出塁。後続が四死球で好機を拡大し、中村莞爾(安全2)の内野ゴロの間に先制する。

3回も荒谷は先頭に安打を許し、ピンチを招くが、ホームは踏ませない。裏の攻撃では、下井田悠人(はると=経3)が2死から安打を放つものの、得点とはならず。4回表は先頭に死球を与え、再びピンチに。2死までこぎつけるも、中前に弾き返され同点を許す。取り返したい関大は、先頭のルーキー・近沢大豪(25年度入学)が四球で出塁。続く笠井康生(法2)の進塁打と相手バッテリーミスが絡み、1死三塁に。この好機で小谷太誠主将(社3)がスリーバントスクイズを試みるも失敗。得点とはならなかった。

5回表は先頭打者に左方向へ弾き返されるも、左翼手・近沢の好守で出塁を許さず。その裏、先頭の鹿熊大誠(情3)が左前安打で出塁。続く森内大奈(情2)の犠打は相手の好守に阻まれ失敗に。それでも渡邊貫太(経2)の犠打で得点圏に走者を置き、中軸へ。この好機を下井田がものにし、中前適時打で勝ち越しに成功する。

援護を受けた荒谷はここからギアを上げ、伸びのある直球と切れ味鋭い変化球でスコアボードに0を並べる。7回1失点と先発の役目を見事に果たした。8回は2番手・山下健信(政策3)にリレー。1死を奪い、3番手・門𦚰直希(文2)へ託す。門𦚰は安打と四球で1死満塁のピンチに。終盤の勝負が決まりかねない場面。気迫のこもった投球で、一ゴロに斬って取る。これを冷静に小谷主将が本塁で封殺。次打者も飛球に抑え、2年生バッテリーがピンチを切り抜けた。

8回裏の攻撃、下井田がこの日3本目の安打で出塁すると、暴投で2塁へ。さらに山田がスリーバントを成功させ1死三塁を作る。重圧のかかる場面だが、近沢が内野ゴロを転がし、下井田がホームイン。3点目を取り、さらに笠井が右線へ痛烈な二塁打を放つが追加点とはならず。2点リードで最終回へ。最後は門𦚰が三者凡退に抑え、昨秋神宮ベスト8の強豪相手に白星を挙げた。

「勝利にがっついたチーム」と部員の多くが語る新チーム。それを象徴するように、少ない好機で集中力を発揮した。今試合では東の名門相手にも十分に戦えることを証明。春季リーグ30年ぶり制覇へ。そしてその先にある『日本一』に向け、関大野球部の挑戦は始まったばかりだ。【文/写真:櫻田真宙】
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