◇令和7年度関西六大学連盟春季リーグ戦第1節◇対同大1回戦◇3月7日◇わかさスタジアム京都
関 大 100 001 000=2
同 大 001 000 12X=4
(関)田中、下田、竹下-中野
(同)西田、谷本-遠藤、塩月
1(遊)山﨑
2(中)佐竹
3(三)橋本
4(右)木下
5(一)今村
6(捕)中野
7(指)長坂
8(左)松田
9(二)永村
先発 田中
29年ぶりの春季リーグ連覇に向けた戦いが始まった。開幕節の相手は昨年と同じく同大。今年も開幕白星を目指して試合に挑んだ。関大は初回に好機を作ると、今村優真主将(経3)の適時打で幸先良く先制。しかし、2度も同点に追いつかれ、8回には2本の適時打を許す。そのまま逆転することができず、開幕戦は黒星スタートとなった。

余寒が続く中、春連覇へ向けた戦いが始まった。先攻の関大は、1死から佐竹俊哉(情2)が左安打で出塁。さらに木下立清(りゅうせい=人3)も四球で続き、2死一、二塁で今村主将の打席を迎える。振り抜いた初球は中前へ飛び、幸先良く先制点を獲得した。

1回裏、先発のマウンドにはリーグ戦初先発の田中大夢(シス理1)が登板。安打と四球で1死一、二塁のピンチを迎えるが、後続を断ち切る。大事な初回を無失点に抑えた。

次に試合が動いたのは3回裏。わずか3球で2死まで追い込むも、続く打者に右安打を打たれてしまう。さらに盗塁と悪送球も絡み、同点に。試合を振り出しに戻された。
すぐさま追いつきたい関大。しかし、4、5回は走者こそ出すものの得点できない。6回、この日リーグ戦初スタメンの長坂浬(かいり=社1)が二塁打で出塁すると、松田朋大(社3)も右安打を放つ。続く9番・永村優吏(人3)の2球目、三塁走者・長坂の本盗で逆転に成功した。

打線が奮闘する中、先発・田中も走者を背負いながらも粘りの投球を続ける。迎えた7回裏。この回から2番手・下田弘太(情1)が中継ぎとして登板する。味方の失策も絡んで先頭打者に出塁を許すと、犠打を決められ1死3塁のピンチに。相手4番打者が放った打球は遊撃に飛んだが、野選により走者が生還してしまう。再び同点に追いつかれてしまった。
8回裏には先頭打者に初球を捉えられ、2死三塁となる。ここで痛烈な適時三塁打を浴び、逆転に成功されてしまった。その後1死を奪うものの、もう1点を献上し2点ビハインドで最終回へ。
9回表は2番からの好打順。しかし、左飛と一ゴロに抑えられ、あと1人に追い込まれた。ここで打席に入った4番の木下が一矢報いる左安打を放つ。だが、後続が倒れて試合終了。チャンスこそ何度も作ったものの、あと1本が遠く、開幕戦を白星で飾ることはできなかった。

春季リーグ戦は黒星スタートとなったが、選手たちは下を向いているわけではない。「明日こそは絶対勝とう」、「まだまだここから」。試合後にはそんな声も多く上がった。まだ始まったばかりの春季リーグ。この悔しさをあすの勝利へとつなげる。【文:中吉由奈/写真:水井陽菜】
▼今村主将
「(試合前の声かけ)昨年の春にリーグ優勝はしたんですけど、自分たちのチームになってからは秋4位というのが現状です。自分たちの強みが勢いと泥くささなので、絶対そこだけ相手に負けないように、初回から積極的に行こうという話をしました。(初回には自身の適時打で先制した)たまたまいいところに落ちて(点が)入ったというのはラッキーだったんですけど、その中でも初戦の初回は本当に一番このリーグ戦を左右する1本だったなと感じます。そこで1本出て先制点を取れてチームの一体感というのは出たんですけど、その後にチャンスでまた僕のところで回ってきて、そこで決め切られなかったというのがまだ自分の甘さだなと思います。(チームとしてもあと1本が遠い結果となった)正直今日は勝てた試合で、自分たちのミスさえなかったらいい試合になっていたと思います。打線でもヒット10本以上出ている割には点数が入っていないというのは、まだ打線が線になれてないというのが今の現状です。打順の現状が分かって、あと9試合残っているので、その中で試行錯誤しながら自分たちの一番いい打順を見つけて、大事な時に1本出せるバッターを作っていきたいなと思います。(1年生の田中が開幕投手を務めた)オープン戦をずっとやっていて、その中で一番安定してイニングを投げられるピッチャーは田中になっていたので、そこの面ではもう迷いなく。初戦の先発として送り出しました。(あすへの意気込み)もう1敗しているので、ここから残り全部勝つ勢いで行かないと優勝は見えてこないので、まず同大と互角に戻すために1勝を必死にもぎ取りたいです」
▼田中
「(開幕投手に選ばれて)秋季リーグが終わってから、これからはずっと先発投手として投げたいと伝えていました。その中で今村さんに開幕投手として選んでいただいて、すごくうれしかったです。絶対に勝つ、勝てる試合にしないといけないという思いで挑みました。(6回1失点の投球を振り返って)結果だけ見たら悪くないと思うんですけど、実際は毎回ランナーを出していました。攻撃につながるようなピッチングもできなかったので、そこは反省点です。(次戦に向けて)あすは試合に出るか分からないんですけど、絶対勝つ気持ちで投げたいと思います」
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