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◇第75回全日本学生選手権大会◇女子団体1回戦◇対金院大◇11月15日◇於・ALSOKぐんまアリーナ

【1回戦】

[S1]●山田桜0(10-21,16-21)2田島
[S2]〇篠原2(21-13,21-13)0五十嵐
[D1]〇篠原・山田桜2(21-15,22-20)0吉田・上田
[D2]●内海・古谷0(10-21,17-21)2伊藤・酒井
[S3]●古谷1(19-21,21-16,10-21)2吉田

●関大2-3金院大

4年生の引退試合でもある、全日本学生選手権大会(インカレ)がついに開幕。授業のため、女子主将の石井志歩(安全3)やD2に出場予定だった松本笑舞(情2)が不在の中行われた。リーグ戦や西カレの時とは状況が違うにも関わらず、格上の金院大に善戦。4年生にとって、最後の公式戦にふさわしい内容だった。

初戦の相手は金院大。強敵だが、4年生が団体戦のメンバーに入っていないため、普段より勝利する見込みは高い。第1シングルスにエントリーしたのは、山田桜生(人2)。序盤から相手のペースで試合が展開され、押され気味になる。会場の照明が明るいため、コートの感覚がつかめずショットをアウトにするなどして、相手に大きくリードを許した。インターバル後は山田桜も相手を動かすことができるように。しかし、バック側に打たれたショットの反応が遅れ、ミスにつながる。差を埋めることができず、第1セットを落とした。続く第2セットは互いにミスが目立ち、なかなか点差が動かない。均衡が破れたのは互いに6点を獲得した以降から。バック側を執拗(しつよう)に狙われ、点を奪われる。インターバル後からは、前に落とすショットを打って巻き返しを図った。一時同点まで持ち込むも、バック側のショットに翻弄(ほんろう)されることに。リードをすることができずに敗北。黒星発進となった。

MG_2114-200x133 【バドミントン女子】惜しくもインカレ1回戦突破とはならず
△山田桜

続いて第2シングルスに現れたのは篠原七緒(商4)。篠原のサーブからスタートすると、相手の甘いレシーブをプッシュする。鮮やかな先制点を決めると、その後はスマッシュで相手を圧倒した。また、前後左右に振られた球にいち早く反応して対応。安定感のあるプレーで相手に主導権を譲らない。途中でガットが切れるハプニングが起こるも動じす。点差をつけてセットを先取すると、第2セットも相手のショットを冷静に対処。また、スピード感のあるスマッシュで得点を重ねていった。第1セットと同様に余裕を持ってセットを奪って勝利し、勝利数1-1で試合を振り出しに戻す。

MG_2346-200x133 【バドミントン女子】惜しくもインカレ1回戦突破とはならず
△篠原

第1ダブルスに登場したのは、篠原と山田桜。ペア歴2年半の連携の良さが遺憾無く発揮された試合だった。プッシュで先制点を決めると、前衛と後衛を入れ替えながら攻め切って得点。しかし、インターバル直前でミスが重なりリードされ、インターバル後もミスが続いてしまう。流れを変えたい2人は、ラケットにシャトルが上手く当たらずとも何とかラリーを続けて得点。これが転機となり、篠原が強烈なスマッシュで5連続得点し、第1セットを獲得した。第2セットの初めはリードしていたが、相手が調子を上げ始め、さらにミスが増えたことで同点に追いつかれる。それでもスマッシュで対抗し、わずかにリードしてインターバルへ。インターバル後は一変。相手の攻撃を全て返し、自身の攻撃ターンに変え、一方的に攻撃するようになった。端から端にショットを飛ばされても、2人でつないで得点に。終盤にまたミスが増えてデュースにもつれ込むも、2本連続でスマッシュを決め、白星を挙げた。

MG_2433-200x133 【バドミントン女子】惜しくもインカレ1回戦突破とはならず
△篠原(左)と山田桜

王手をかけた第2ダブルスに現れたのは古谷遙夏(法1)と内海明莉(商3)。試合は3連続ミスから始まり、その後も相手に押され続け、大きく差をつけられた。インターバル後からはスマッシュで得点することができるようになる。しかし、ミスをしてしまい点差は埋まらない。相手のスマッシュを攻略するのに苦戦し、さらに点差をつけられて第1セットを落とした。第2セットはレシーブが入るようになり、相手のいないスペースを狙うことができるように。そのため、自分たちで流れを作って、得点を重ねる。リードでインターバルを迎えたが、インターバル後は相手がショットに対応してきたことから5連続で失点。その後追いつくも、ややミスが目立っていた古谷が集中攻撃を受けた。上手く対応することができず敗北を喫する。

MG_2638-200x133 【バドミントン女子】惜しくもインカレ1回戦突破とはならず
△内海(左)と古谷

試合の勝敗は第3シングルスの古谷に託された。斜めに動かされても余裕を持って移動することができ、連戦の疲れを感じさせない。点の取り合いになり、古谷がややリードしてインターバルを迎える。インターバル後も取り合いが続いたが、最後にリードを許して逃げ切られ、第1セットを落とした。続く第2セットは相手優位で試合が進む。しかし、インターバルを挟んでから古谷が躍動。カットを上手く用いて相手の体勢を崩してチャンスを作り、スマッシュで得点した。古谷が流れをつかみ第2セットを獲得。本日初のファイナルセットへ。開始直後に4連続でミスをしてしまう。ヘアピンで得点するが、その後も立て続けにミスをして、点差をさらに離された。決めに走らずにラリーを続けて相手のミスを誘い、5連続で得点を挙げ、1点差まで迫る。しかし、相手に古谷の攻略法を見出されてしまい、連続失点を許した。また焦りからか力が入ってしまい、ショットをアウトにするなどのミスが増える。結局、中盤からゲームセットまで1点も奪えずに敗れた。

MG_2683-200x133 【バドミントン女子】惜しくもインカレ1回戦突破とはならず
△古谷

あと1歩だっただけに、選手たちの表情からは悔しさがにじみ出ていた。今回の課題点は足腰の強化。来年は関東勢にも屈しない力をつけ、再び全国の地へ舞い戻ることを誓った。【文・写真:西村果凜】

▼篠原
「(今日の試合を振り返って)今日は自分にとっても最後の試合になるというのはわかっていたので、勝ち負けというのはもちろん大事なんですけれども、とりあえず楽しんでやることを前提に試合しました。やはり途中で焦ってしまったりとか、ミスがあったりしたんですけど、最後まで楽しくプレイすることができ、 だからこそ勝利につながったのかなと思います。(シングルス、ダブルスの試合をそれぞれ振り返って)シングルスはいつもと会場が違うので、照明が眩しくてやりづらいとか、シャトル飛ばない、 飛びすぎるとか、色々あったんですけど、そういった中で自分が先に対応できたので、相手の方が崩れてくれました。調節しながら試合できたから勝てたところがいいところかなと思います。ダブルスはシングルスの後で連戦になっていたので、体力的にも心配かなと思っていました。ですが、相手は(本日)初戦だったのに対して、山田と自分はシングルスをしいてたおかげでコート調節とかできていたので、1セット目はすっと取れました。ですが2セット目になると、向こうも調節してきて食らいついてくる場面もあって。自分たちも足がもつれ始めたりしたんですけど、そういう時に声をかけて、どっちかがしんどくなったらどっちかがカバーして、本当に助け合いというか、協力してプレイできたのでよかったと思います。(これまでの大学での部活動で印象に残っている試合は)昨年のインカレ個人戦のシングルスです。今まで 高校のインターハイとかは全部出場していたんですけど、大学生になってレベルが上がって、1、2年生の時に全国大会に出られなくて。やはりシングルスとして出たかったので、3年生になってやっと念願のシングルス出場を決めた時は、自分が目標にしてきた大会にやっと自分が努力して出られたというのがやはり大きかったです。勝ち負けというよりかは、楽しんだ方が自分の力を発揮できると思っているので、そういう面が1番出ていた試合というので印象に残っています。自分の思い通りのプレーになるし、そういうところが1番楽しかったからこそ、やはりラストの年になっても頑張れる原動力になり、最後まで続けることができたかなと思います。(後悔していることは)1、2年生の時に、もっと自分の課題に対して、自分の中で分析して行動を起こすというのをもっとやっておけばよかったと思います。3年生になって、もっと上行きたいと思ってから、自分の中での問題点とかを分析して、挑んだのが4年生とかで、スイッチの入りが遅かったので、やっておけば良かったなというのは思います。(後輩に向けて)最後まで諦めずににやって欲しいかなと思います。私は4年の時に怪我で、最後までコンディション100%じゃなかったんですけど、しんどくても粘るというか。私は1、2年生でしんどいことがあったから、4年生になっても乗り越えていけたと思います。誰でもしんどい時期が多分あると思うんですよ。4年生になってもバドミントンを続けられるのは、やはりバドミントンが好きであったりとか何かあるから続けられていると思うので、自分がいざしんどくなった時も、簡単に捨てずにやり切って欲しいと思います」

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