◇第46回全日本学生選手権大会◇11月1日◇大井ホッケー場サブピッチ
[第1Q]関大1-0早大
[第2Q]関大1-0早大
[第3Q]関大0-0早大
[第4Q]関大1-2早大
[試合終了]関大3-2早大
2024年、飛ぶ鳥を落とす勢いで2部リーグ優勝、1部リーグ昇格と功績を残してきたホッケー女子。その実績を提げMF山下日菜子主将(人4)ら4年生にとって、最後のインカレに臨んだ。相手は、東日本リーグ2位の早大。前半は関大が優位に試合を進め2点リードで終える。しかし、第4Qで早大の猛攻を受け、まさかの同点に。早大に試合の流れを完全に持っていかれた中、残り1分でペナルティーコーナー(PC)を獲得。リバウンドボールをFB髙杉美羽(情2)が押し込み勝ち越し点を挙げる。3−2の劇的勝利で創部初のインカレベスト8を達成した。
関大のセンターパスから試合がスタート。MF山下主将、FB磯嶌瑞希(社4)らの横パス縦パスが通り、関大に有利な展開となる。開始2分に早大にPCを与えたが、ゴール右側へのストロークをGK高堂香晴(経2)が阻止。安心感のある関大の守護神のおかげもあり、チームは再び攻勢に出る。インカレということもあり、観客席からの熱い声援が選手を後押し。その後、MF山下主将がサークル内のFW野口奈央(人3)のパスを出し、チャンスを演出した。4分にもFB徳田琳(社1)がゴール前へのパスを出し、得点の機運が高まる。試合が動いたのは同12分、FB髙杉、MF山下主将がドリブルで相手の守備網を切り抜き、MF山下主将がサークル内に侵入。巧みなスティック捌きで相手の反則を誘い込みPCを獲得する。MF山下主将のストロークはゴール内に直撃し、先制点を挙げた。
第2Qは終始相手陣地でのプレー。FW山根奈々子(社3)とFW坂井希帆(社4)が相手にプレッシャーをかけ、マイボールのチャンスを伺う。4分、MF山下主将がサークル内で相手とせめぎ合う中、PCを獲得。惜しくもストロークを外したが、試合の流れを確実に関大のものにした。ディフェンス陣も活躍を見せる。瞬時に相手のパス先を予測し、相手より先にボールを奪う瞬間が目立った。8分にはドリブルでカウンター攻撃をされたが、FB竹中理菜(社4)が相手に追いつきシュートを阻止する。そんな中、12分にMF山下主将がまたもやPC獲得。勢いそのままシュート、追加点を決める。
後半は早稲田のセンターパスで開始。直後からFW寺井乃梨(人4)とFB徳田が左サイドから攻めあげる。それでも、相手は粘り強く対応し、一進一退の攻防が続いた。11分、FB徳田がサークル内に侵入し、フィールドゴールを狙う。惜しくも、シュートは左側にそれてしまった。チャンスは続き、12分にはPCを獲得。MF山下主将のヒットは右にそれ、第3Qは両者無得点で終了する。
ベスト8まで残り15分。後が無い早大が猛攻を始め、相手ボールの時間が続く。ドリブルで自陣に攻め込まれると、7分に早大がPCを獲得。相手のヒットはゴール右に入り、得点を許す。9分にも先ほどと同様にドリブルでサークル内に侵入され、PC奪われた。ヒットはGK高堂が阻止したものの、リバウンドをゴール右に押し込まれ同点となる。流れを一気に早大に持っていかれた中、残り1分にPCを獲得。MF山下主将がヒットしたボールはキーパーに弾かれたもののリバウンドボールをFB髙杉が押し込み、勝ち越す。試合終了のホーンが鳴ると、選手たちは仲間の健闘を称え合った。創部初のベスト8の快挙が達成された瞬間、観客席からも「おめでとう!」との声が挙がる。
インカレベスト8の快挙を成し遂げた関大。次戦は東海大戦だ。戦績上では格上の相手に関大らしい全力プレーで挑む。成長著しい、ホッケー女子の今後が益々楽しみだ。【文・写真:丸山由雅】
▼MF山下主将
「(どんな気持ちで試合に臨んだか)気持ちから負けないように絶対勝つ。もうそれだけの気持ちで挑みました。(試合を振り返って)つめの甘さが出たというのもあるんですけど、全体的には雰囲気よくいけたかなと思います。(ボールをカットするシーンが多かった要因について)昨日のミーティングから、もうプレッシャーをかけにいこう。積極的にかけに行こうと話をしたので。その方針がうまくはまってカットとかもできたのかなと思います。(後半直前の円陣で何を話したのか)私たちの流れになっていたので、その勢い止めずに、もう1回、気を引き締めて盛り上げていこう、絶対勝とうと声かけをしました。(第4Qでの失点について)後ろの相手のプレッシャーにやられてしまいました。ちょっと気持ちが消極的になってしまったところを相手にうまく突かれたなって。そこからちょっとずつ崩れて、相手の流れに持っていかれました。(最後に1点取り返したことについて)私はもう1本必ず決めれるってずっと思ってたんで、良かったかなって思います。決める気だったんで、もうあとは打つだけだと思っていました。(次戦に向けて)東海大の結果を見ると格上の相手ですが、それでも泥臭く粘るのが私たちの強みなので。相手に引き目を取らず積極的に行こうかなって思っています」
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