◇全日本学生馬術大会2024 賞典障害飛越競技大会◇10月31日~11月1日◇於・JRA馬事公苑
[障害競技1日目]
中沢・千香組 総減点0 タイム67.52
光森・ドルス組 総減点0 タイム68.32
島村・千蘭組 総減点8 タイム68.80
漆原・カリエーレ組 総減点4 タイム70.03
金折・千駿組 減点8 総減点68.49
[個人暫定順位]
1位 中沢・千香組 総減点0 タイム67.52
2位 光森・ドルス組
[団体1日目]
1位 関大 総減点4
[障害競技2日目]
中沢・千香組 総減点4 タイム66.47
光森・ドルス組 総減点4 タイム66.36
島村・千蘭組 総減点4 タイム66.75
漆原・カリエーレ組 総減点0 タイム67.87
金折・千駿組 減点8 総減点67.65
[個人結果]
5位 中沢・千香組
6位 光森・ドルス組
8位 漆原・カリエーレ組
[団体結果]
1位 関大 総減点12
全日本学生馬術大会(全学)で団体・個人ともに2連覇を目指す関大。部員にとって、初の試合会場となるJRA馬事公苑で戦いが開幕した。障害飛越競技は団体5組の中上位3組の成績が反映される。1回目走行を終えたところで関大は暫定1位。そして、個人では2組が総減点0で2日目に進んだ。2日目は関大、日大、立命大で1位の座を争う。各大学最後の走者が終わるまで、結果が分からない切迫した状況。だが、関大は最低限のミスに抑えると、1落差で首位に立った。個人では総減点0で終えることはできなかったものの、チームとして総合力を発揮し連覇を達成した。
63組がエントリーした賞典障害飛越競技。14個の障害が設置されたコースを飛越していく。東京オリンピックが開催された会場ということもあり、派手な障害が多く並ぶコースだ。全体の3番目、そして関大からはトップバッターとして走行を開始したのは、光森美絢(人4)・ドルス組。中盤の障害で少し詰まる場面も見られたがここをクリア。全体の2番目となるタイムも記録するほど、余裕感のある走行を披露した。減点0で2日目に進む。その後16番目の出場者まで減点や失権が続き、さらに会場は緊張感に包まれていった。関大から次に出場した、島村空音(情4)・千蘭組。悠々と走行を開始するも、9番障害と、難易度の高い3連続障害でミスを起こしてしまった。悔しさの残る総減点8で走行を終える。金折真杜(情3)・千駿組はスピードに乗った走りで障害を跳び越えていった。しかし、終盤でバーが落下しー8。悔しい表情で走行を終えた。後半組で出場した中沢壮主将(情4)・千香組は終盤の障害でつまづくもバーは落下せず。順調に障害を越えていくと、この日1番のタイムも記録し、減点0。2日目に良い形で進んだ。最後に昨年個人でこの種目を制した漆原竜吉(情3)・カリエーレ組。華麗な飛越で前半は文句なしの走行を披露した。しかし、最終障害で歩幅が合わずに障害が落下。個人2連覇は達成できない結果になってしまう減点4で走行を終える。1回目走行の結果、関大は団体順位暫定1位。そして、個人優勝は2組が狙うことができる。愛馬と最高の走行をすることを誓い2日目に進んだ。
優勝が懸かる2日目。団体1位を争う、日大、立命大の次に関大の選手が登場する。最後の1人まで団体の結果が分からない緊張する順番で、競技が進んだ。島村・千蘭組が関大勢最初に登場する。学生馬術最後の走行。障害を一つずつ丁寧に越えていく。しかし、最終障害でバーが落下してしまい、減点4で走行を終えた。続く、金折・千駿組は2番目の障害でバーを落下。その後の4番目でも障害を落とし、減点8となった。漆原・カリエーレ組は3連続障害なども華麗に跳躍。最終障害前の2連続の障害で、怪しい場面もあったがここをクリアする。最終障害も美しく跳び越え、減点0でクリアラウンド。すぐにカリエーレをなでると、笑顔を見せた。
関大の残る2組は個人優勝も視野に入る。光森・ドルス組は息の合った走行で障害を越えていく。しかし、不安視していた5番目の障害で後ろ脚がバーに触れ落下。その後は全て華麗にジャンプするも減点4で走行を終えた。最後に走行を開始した中沢主将・千香組。スピードに乗り走行を開始するも、2番目の障害で前脚がバーに当たってしまう。その後は余裕感のあるジャンプで走行し、減点4。ジャンプオフ進出は叶わなかった。だが、個人では中沢主将・千香組、光森・ドルス組、漆原・カリエーレ組がそれぞれ5位、6位、8位と入賞を果たす。そして、団体では2回目走行の減点は8と2日間の結果を合わせ、減点は12。見事全国の舞台で連覇を成し遂げた。
個人の表彰では、馬と共にメダルを手にし明るい笑顔を見せた関大の3組。ウイニングランを満面の笑みで走り切った。団体の表彰式では、トロフィーやメダルを掲げ、笑顔や涙を見せる選手たち。2連覇の喜びを露わにし、笑顔で障害大会を終えた。
創部100周年の節目の年に、チーム一丸となり頂に立った。初の地、そして派手な障害の数々に屈せずに、コンビ力、そして関大のチーム力を見せ、笑顔が溢れた関大馬術部。喜びをかみしめ、さらなる高みへ。残りの全学でもガッツポーズを見せるはずだ。【文/写真:村中望乃】
▼中沢主将
「(初めての会場だったがどうだったか)三木とは違う会場だったが、特に変わりはなくて、いつも通りの走行ができました。(どのような気持ちで挑んだか)頑張ろう。結果で期待に応えようという気持ちでした。(走行を振り返って)いつも130㌢で減点なしで帰ってこれたことがなかったので、1回目走行を帰ってこれたのはうれしかったです。(団体メンバーについて)みんなが全力で素晴らしい走行だったなと思います(後輩メンバーに向けて)気負いすぎず、今年は今年。きょねんはきょねん。という気持ちで競技をして欲しいです。めっちゃ応援してるんで(笑)」
▼光森
「(どのような気持ちで挑んだか)最後の全学ということで、後輩たちに託していける走行がしたいなというところを大きく考えていました。ドルスは物見してしまうところがあるので、そこのアプローチを考えながら全学を迎えました。(1回目の走行を振り返って)待機馬場で最後に高い障害を跳んだ時、馬がうまいこと脚を上げてくれたので本番での注意力ある走行につながりました。その反面、後半では脚がバーに当たってしまったのがあって人間が焦ってしまったのかなと思い、そこが反省点です。(ドルスを愛撫する姿が印象的でした。その時の気持ちは)いい時もあれば悪い時もあって、泣きじゃくりながら謝るときもありました。それでも全学でタイトルを取れるまでに成長してくれたドルスには感謝しかないし、頑張ってくれてありがとうという気持ちです(後輩に向けての思いは)辛いことも、いやなこともあるとは思いますが、さいごまでぶつかっていってほしいなと思います」
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