Loading Now
×

◇令和6年度関西学生秋季リーグ戦第6節◇対関学大3回戦◇10月14日◇南港中央野球場

関学大 000 400 100 000=5
関 大 050 000 000 000=5

(学)百合、大林、登尾、古川、溝口ー永谷
(関)岩井、荒谷、金丸、山下健ー越川、大橋

1(二)森内
2(右)藤原太
3(三)下井田
4(一)久保田
5(遊)山田
6(左)富山
7(捕)越川
8(中)渡邊
9(投)岩井

1勝1敗で迎えた関関戦第3ラウンドは、ライバル対決にふさわしい熱戦となった。先に試合を動かしたのは関大。2回に打者一巡の猛攻で5点を先制する。このまま関大ペースで試合が進むかと思われたが、4回に関学大も負けじと4得点。7回に痛恨の同点打を浴び、以降は投手戦に。互いにホームを踏ませない気迫の守りで引き分けとなった。

関大の先発マウンドには中1日で岩井将吾(商4)が上がる。先頭に内野安打を許すと、犠打で、いきなり先制のピンチに。それでも落ち着いて後続を抑えた。2回にも先頭に二塁打を浴び、内野ゴロで1死三塁のピンチを迎える。相手8番打者を2ストライクと追い込んだが、関学大はスリーバントスクイズを選択。これを関大バッテリーが阻止し、難を逃れた。その裏、先頭の山田悠平(商3)が二塁打で出塁。富山雄正(情4)の内野ゴロの間に三塁へ進む。続く越川海翔(人4)が遊撃手の頭上を越す適時打を放ち、先制。さらに渡邊貫太(経2)の左前で再び好機を作る。1死となったものの、打席にはこの日1番に座った森内大奈(情2)。「甘い球が来たら打ってやろうと思っていた」と3ボールから迷いなく振り抜いた打球は、左翼手の頭上を越える2点適時二塁打となる。久保田翔太(人4)にも適時打が飛び出し、この回一挙5点を奪った。

171978-200x133 【野球】関関戦3回戦は死闘繰り広げ、引き分け
△越川
IMG_7734-200x133 【野球】関関戦3回戦は死闘繰り広げ、引き分け
△生還した藤原主将を迎えるベンチ

援護点をもらった岩井だったが4回、先頭に死球を与えると安打と四球で満塁のピンチに。踏ん張りたいところだったが、適時打と押し出し四球で2点を失い降板。2番手として荒谷紘匡(法3)がマウンドへ上がる。適時打と犠飛でさらに2点を失い、1点差まで詰め寄られてしまった。その裏、1死から森内が右安、藤原太郎主将(法4)が四球で好機を作る。しかし、3、4番が倒れ得点とはならなかった。

171979-200x133 【野球】関関戦3回戦は死闘繰り広げ、引き分け
△森内

5、6回は両チーム安打が出ず、膠着(こうちゃく)状態に入るかと思われたが、7回表。荒谷は、先頭に安打を許すと犠打と死球、さらに申告故意四球もあり2死満塁のピンチを背負う。このピンチを切り抜け、終盤へ進みたいところだったが、相手代打に適時打を浴び、同点。試合は振り出しに戻った。取り返したい関大はその裏、2死から山田が四球で出塁。途中出場の余河航太(法2)も左前で続き、勝ち越しの好機を作る。ここで迎えるは先制打を放った越川。2球目を捉えたが、惜しくも野手の正面を突き、勝ち越しとはならなかった。

171981-200x133 【野球】関関戦3回戦は死闘繰り広げ、引き分け
△久保田

8回表も先頭に出塁を許したものの、越川の盗塁阻止もあり、得点は許さない。その裏、同じく関大も先頭の渡邊が右安で出塁するが、攻撃がかみ合わず無得点。9回からはエース・金丸夢斗(文4)が登板する。重圧のかかるマウンドでも、難なくアウトを積み重ね9回裏へ。上位打線から始まる攻撃に期待が膨らんだが、三者凡退で延長戦に突入した。延長に入っても金丸は安打を許さない。10回裏、2死から四球で出塁した越川に代走・大塚誠人(情3)を送る。勝負を仕掛けた関大ベンチだったが、サヨナラとはならなかった。11回表、関大は前の回の選手交代も相まって、山下健信(政策3)、大橋岳斗(文1)バッテリーに交代する。緊迫した場面だったが、三者凡退に斬って取った。12回も無失点に抑え、サヨナラに期待が高まる。1死となったものの、4番・久保田が弾き返した打球はバックスクリーンへ。惜しくも逆風に戻され、中飛となる。続く山田も凡退し、関関戦3回戦は引き分けとなった。

IMG_8333-200x133 【野球】関関戦3回戦は死闘繰り広げ、引き分け
△山下

互いの意地がぶつかり合う今節はまさかの4回戦へ突入。4回戦は10月22日に、わかさスタジアム京都で行われる。第7節以降に実施されるため、関学大の勝敗次第では優勝決定戦になる可能性も。4年生にとってリーグ最終戦。望みがつながり、最高の舞台となる事を期待して勝負の時を待つ。紫紺の戦士たちの秋は、まだまだ終わらない。【文:櫻田真宙/写真:中吉由奈】

▼藤原主将
「(どのような思いで試合に臨んだか)勝って終わろうというのが一番で。少なからず優勝の可能性が残っていたので、そこは正々堂々と戦って、どちらが強いか決めようという話をしていました。(試合を振り返って)序盤に先制点を取りたいと試合前から話をしていた中で、先制ができました。でも相手に点を取られてからは追加点を取れなかったというのが、このゲームでは痛かったなというところではあります。(リーグ戦がもう1試合伸びたが次戦に向けて)今日で最後という話をしていたのですが、ありがたいことにもう1試合できるということで。また関学大と京大の試合の結果にもよるんですけれど、もしかしたら優勝決定戦という面白い試合ができるかもしれないので、そこに向かって自分たちはベストを尽くすだけだと思います」

▼金丸
「(緊迫した2イニングの登板を振り返って)もう本当に負けられない試合だったので、なんとか0で抑えようという思いでマウンドに立ちました。2イニングと決まっていたので、思い切り飛ばして投げました。(連続無失点も続いている)もちろんここまで来たら次もしっかり0で抑えて大学野球を終えたいと思っています。(今日は大学ラスト登板となる可能性もあった)もう最後だと思って投げていました。負けなかったというところでは本当にチームが一生懸命粘って、他の投手でしっかりと全部抑えられたというところは本当に成長だと思っていて。次戦につながるゲームができたかなと思います。(次のマウンドを山下に託したが何と声をかけたか)もう任せたということと、本当にいいピッチャーなので、自信を持って投げてこいというふうに伝えました。(4回戦に突入したが、次戦へ向けて)関学大が優勝しているかしていないかは分からないですけど、来週の火曜日に向けてしっかりと調整していきたいです」

▼森内
「(3ボールから迷いなく振り抜いた)甘い球が来たら打ってやろうと思っていました。たまたま甘い球が来たので思い切り振りました。(2回の適時二塁打。打った時の心境は)詰まっていたので、打球が抜けるか越えるか分からなかったんですけど、スタンドが騒いでくれたので分かりました。(打順が1番になったが心境の変化は)切り込み隊長ということで、初回も1球目から仕掛けて、自分のスイングでチームに流れを持って来られたらいいなと思っていました。(次戦に向けて)4年生とまだまだ野球ができるというふうに捉えてこの1週間準備したいです」

▼山下健
「(緊迫した場面の登板。マウンドへ行く時の心境は)4年生の秋を終わらすわけにはいかないという気持ちで臨みました。0で抑えるという気持ちだけで行きました。(延長11回の奪三振時にはガッツポーズもあった)本当にバッターしか見えていなかったのですが、スタンドを見るとこれだけの味方がいるんだと思えたので、自信持って投げられました」

▼越川
「(先制打の場面を振り返って)もう間を抜いて先制点を取ることしか考えていなくて。(今節は)ずっと先制点を取られていたので、絶対先制点を取るという気持ちを強く持って挑みました。(交代した大橋に何か言葉はかけたか)1年なので、思い切ったリードをしてこいという言葉をかけました。(次戦への意気込み)もう最後なので、自分のこれまでの集大成というか。もう1回試合ができる喜びをかみ締めながら、全力で楽しんで野球をしたいと思います」

コメントを送信