◇令和6年度関西学生秋季リーグ戦第2節◇対立命大1回戦◇9月14日◇マイネットスタジアム皇子山
関 大 000 000 000=0
立命大 210 000 21X=6
(関)岩井、山下、百合澤ー越川、大橋
(立)有馬、荒井ー加藤、平田全
1(右)藤原太
2(二)森内
3(三)下井田
4(左)富山
5(一)久保田
6(遊)山田
7(捕)越川
8(中)渡邊
9(投)岩井
開幕節の近大戦から1週間。もうこれ以上勝ち点を落とせない関大は、同じく開幕節で勝ち点を落とした立命大と対戦した。互いにここを落とせば優勝戦線から退く大事な一戦。序盤から主導権を握りたいところだったが、それを制したのは立命大だった。2本の本塁打を浴び、劣勢に立たされると、相手エースの前に思うような攻撃を展開できず。終盤にもダメ押し点を奪われ、なす術なく敗戦した。
先攻の関大、2死から3番・下井田悠人(経3)が四球で出塁するも、ここは得点に結びつけることができない。その裏、1回戦の先発マウンドを任されたのは、近大戦に続き岩井将吾(商4)。先頭打者を1球で仕留め、淡々と打ち取りたいところだったが、続く打者にしぶとく安打を放たれると、相手3番打者に本塁打を浴び2点を先制される。

早めに1点を返しておきたい打線は2回、山田悠平(商3)、越川海翔(人4)がそれぞれ失策と四球で出塁。制球の安定しない相手先発を攻め立てるも、あと1本が出ない。するとその裏、岩井が相手6番打者に逆方向へのソロ本塁打を許し、3点目を与えてしまう。岩井はこの日4回を投げ3失点。苦しいマウンドとなった。
援護したい野手陣、この日最初の好機は4回に訪れる。5番・久保田翔太(人4)、6番・山田の連打で得点圏に走者を置いた。反撃の1点にスタンドも期待を抱くが、低めのボール球に手が出るなど、好機を生かしきれず。3点ビハインドで中盤を迎える。

5回には1番・藤原太郎主将(法4)が1死から安打で出塁し、口火を切る。その後2死となり、打席には3番・下井田。追い込まれながらも右前へうまく運び、この試合初めて三塁まで走者が進んだ。この絶好機で打順は4番・富山雄正(情4)へ。すると関大ベンチが動く。対近大2回戦で決勝犠飛を放った久保慶太郎(商1)を起用。小田洋一監督の思い切った起用に応えたいルーキーは冷静にボールを見極め、3ボールまでカウントを整える。しかし、最後は投ゴロに倒れ点差は縮まらなかった。


これ以上の失点は防ぎたい関大。5回からは2番手・山下健信(政策3)にマウンドを託す。速球派右腕は5回こそ自身のミスも絡み、満塁のピンチを背負うが、6回は好フィールディングも見せ、3人斬り。役割を果たすと、7回からは3番手・百合澤飛(たか=人1)が登板する。山下同様、リズム良く抑え攻撃につなげたいところだったが、なかなか制球が安定しない。登板した2イニングで押し出しを含む6つの四球を許し3失点。ダメ押し点を献上すると、打線も5回以降、二塁すら踏ませてもらえず。今季2度目の完封負けを喫した。

関大が所属する関西学生リーグは6チームによる総当たりのリーグ戦。2勝すれば勝ち点が獲得できるレギュレーションだが、優勝のためには勝ち点は5、最低4は積み上げなければならない。開幕節の近大戦を落としている関大は残り4校との対戦で1つの取りこぼしも許されない。しかし立命大との1回戦で完敗を喫し、もうあとはなくなった。ここから意地を見せ、逆襲を果たすのか。春に続き悔し涙をのむのか。藤原主将率いる関大野球部の真価はあすの2回戦で試される。【文:稲垣寛太/写真:中吉由奈】
コメントを送信