◇ 令和6年度関西学生秋季リーグ戦 ◇9月6日◇ 対佛大◇ベイコム総合体育館◇
◯関大4-3佛大
[S1]津村◯3-1
[S2]人見◯3-0
[S3]西村●1-3
[W1]人見・小林●1-3
[S4]小林◯3-0
[S5]四辻●1-3
[S6]香川◯3-2
いよいよ迎えた秋季リーグ戦最終日。前日の試合では、甲南大に敗北を喫した。最終戦では、未だ負けなしの佛大と対戦。勝てば2部優勝か2位で1部昇格のチャンスが、負ければ3位で昇格の望みが絶たれる。昇格のチャンスを左右する大一番。ラストの香川真哉(経4)まで勝敗がつかない大接戦を繰り広げ、佛大に逆転勝利を収めた。勝率により、関大は2位に決定。12日に行われる入れ替え戦で京産大と対戦することとなった。
トップバッターは、津村真斗(社2)。第1・2ゲームでは、緩急のつけた球で順調に試合を進める。両ゲームとも11-7で2ゲームを連取した。このままストレート勝利を収めたい第3ゲーム。序盤は優勢に試合を進めていたものの、相手の猛追でタイムアウトを要求した。しかし、相手の流れを止めることはできず。12-14の僅差で第3ゲームを落とした。第4ゲームでは、相手のネットミスを誘い得点を量産。またしても相手に追いつかれそうになるが、タイムアウトをうまく使い、リラックスした様子を見せる。そのまま2連続得点で勝利を収めた。
次に登場したのは、エース・人見航希(社3)。ゲームを重ねるごとに、相手との差を広げていく。第1ゲーム序盤は、取っては取られる状態が続き、なかなか差をつけることができなかった。それでも、追い上げられることなく、第1ゲームを奪う。第2ゲームからは完全に人見のペース。力強いスマッシュも決まり、第2・3ゲームでは、11-4と圧倒的な差をつけた。ストレート勝利を収める。人見はこの秋季リーグ戦で負けなし。エースとしての実力を発揮した。
人見の隣で西村天翔(情2)が出場。第1ゲームは終始、相手ペースで試合が進み落としてしまう。続く第2ゲームは互いに一歩も譲らぬ展開に。しかし、終盤で連続得点を許してしまい取り切ることはできず。このまま相手に主導権を握られ続けるかと思われたが流れが変わり、第3ゲームを奪いゲームカウントは1-2に。この流れに乗って勝ち切りたいところだったが相手の力強いスマッシュなどに翻弄(ほんろう)される。巻き返しを図るが逆転することはできず、勝利することはできなかった。
ダブルスは人見・小林莉久(経4)ペア。果敢に攻めていくも、それゆえのミスも重なった。第1ゲームでは、1点のリードを守っていたものの、8点で同点に並ばれると、そこから得点できず。第2ゲームでは、最大4点差をつけられてしまった。それでも、素早く浅い球で同点に並び、さらに小林がサーブで得点し逆転する場面も。デュースに突入したが、最後はサーブミスで惜しくもこのゲームも落とした。後がない第3ゲームは、人見の強烈なスマッシュでスタート。気迫を感じるプレーで得点していく。大差をつけたものの差を詰められ、またしてもデュースに。それでも意地を見せ、12-10でゲームを奪う。第4ゲームでは、相手の5連続得点でタイムアウトを要求。タイムアウト開け後に3点を返したが、逆転には至らず。ダブルスは黒星となった。
ダブルスに出場した小林がそのままシングルスに出場。全ゲームを通して完全に小林のペースで試合を進めた。第2ゲームでは相手を追う場面もあったが、差を広げられることなく落ち着いて得点を重ね第2ゲームもものにする。第3ゲームでは難なく勝利。ストレート勝利を収めた。
小林が勝利したことで、チームの勝利まであと1勝に。この局面で四辻佑太(法2)が挑む。1ゲーム目序盤から3連続得点で幸先のいいスタートを切ったかと思われた。しかし、徐々に相手のペースになり、7連続得点を決められ差がついてしまう。この流れを断ち切ることができず、1ゲーム目を落とすことに。続く2ゲーム目も奪われ、追い込まれた四辻。だが、3ゲーム目で流れを変えた。一時は7-3と4点差をつけるも、中盤で同点に迫られる。しかし、逆転を許さず、相手のミスを誘いながらこのゲームをものにした。第4ゲーム序盤は相手に4連続失点を許し差がつくが、食らいつきリードを広げさせない。ここから再び相手の流れになり、敗北を喫した。
隣で四辻が敗北し、佛大とともに3勝ずつ。チームの勝敗は、香川真哉(経4)に委ねられた。対するは練習試合でストレート負けを喫したという相手。プレッシャーと緊張感のある中での試合となった。第1ゲームは、香川のスマッシュで先制する。序盤は香川のペースだったが、デュースに持ち込まれてしまい、11-13と僅差で落とす苦しい展開に。第2ゲームでも流れに乗った相手を止めることができず。鍵となる第3ゲーム。3連続得点でそのまま一度もリードを許すことなく、11-6でゲームを奪った。そして第4ゲーム。サーブで得点するなど、香川も勢いを増し、主導権を握り始めた。11-8で第4ゲームも取り、ゲームカウントを2-2に並べ、振り出しに戻す。運命の最終ゲームでは、香川が5連続得点で、相手に1点も許すことなくコートチェンジ。さらに2点を追加し、7点差をつけた。しかし、そこから相手も意地を見せ、8-5まで追い上げられてしまう。ここでベンチ側からタイムアウトのサインを出したが、香川が拒否。「タイムアウト開けがレシーブだったので。最初の1点で流れが決まるので、それだったら1点取られても、次サーブ2本で最初に取る方が流れとしてはいいかなと思って1回止めました」。8-6になったところでタイムアウト。タイムアウト後は香川のサーブでスタートする。そこから1点も落とすことなく、自身のそしてチームの勝利を決めた。「なんとも言い表せない気持ちになりました」と、試合終わりには笑顔を見せ、チームのメンバーと抱き合う姿も見られた。
関大、佛大、甲南大がそれぞれ4勝1敗。しかし、勝率で比較した結果、佛大が優勝となり、関大は2位で入れ替え戦に回ることとなった。藤田颯真主将(社4)は、「今日香川が勝って、入れ替え戦につなげてくれたので、香川が作ってくれた入れ替え戦という舞台を、ベンチ内ベンチ外関係なく、チーム一丸となって楽しんでいけたらと思っています」と話す。関大らしいプレーで、全力で入れ替え戦に臨む。【文/写真:貴道ふみ、木村遥太】
▼香川
「(チームの勝敗が懸かっていた場面について)一度佛大と練習した際に、今日の対戦相手に0-3で負けていて。(リーグ戦でも)1ゲーム目を取ったら、結構競って戦えるかなと思っていたのですが、フルゲームに持ち込まれてしまうと、勝ちきれない試合が多かったです。1ゲーム目を取られた段階で、ちょっともう無理かなという感じはしていました。(第3ゲームから)横の四辻の試合が終わって、自分が負けたら終わりかと思うと、ここで終われないなとギアが入った感じがありました。(最後のファイナルゲームで、ベンチ側のタイムアウトの要求を止めた理由について)あの点数だと、タイムアウト開けがレシーブだったので。最初の1点で流れが決まるので、それだったら1点取られても、次サーブ2本で最初に取る方が流れとしてはいいかなと思って1回止めました。次の点を取っても取られても、次でタイムアウトにしようと思っていました。(勝利の瞬間は)他の団体戦でも、自分が2-3で負けて、チームが負けることがずっとあって。今日が引退前最後の試合で勝てて、なんとも言い表せない気持ちでした。(入れ替え戦に向けて)格上の相手で、春季リーグ戦で負けた相手と戦うことになるので、そこでも全員で、誰かが落としても誰かが取るという気持ちで、全員で勝ちに行けたらなと思います」
▼藤田主将
「(最後の試合を見て)途中まで四辻の試合を見ながら、香川の応援をしていました。正直、1ゲーム目からは、プレーはいいけど、それ以上に相手が流れに乗っていて。2ゲームを取られた時点で厳しいかなと思っていました。香川の3ゲーム目と同時に四辻が負けて。香川がこれまで以上に、1本多く返す、より厳しいコースに、練習であれば入っていないような実力以上のプレーを発揮してくれて、それに対して相手がびびっていて、これはいけるなと思いながら見ていたら、そのまま勝って、なんとも言い表せないうれしい気持ちでした。(昨日の甲南大戦から今日にかけてチームとしてやったこと)短期間であるので、何か大きなことはそんなにできなかったですが、ミーティングの際に、こんなに勝とうが負けようが、最終日に佛大に勝たなくては1位になれないと言っていました。甲南大戦での負けを引きずってほしくない、みんならしいプレーを最後までやってほしいという声かけをしました。(入れ替え戦に向けて)正直、厳しいです。それでも今日香川が勝って、入れ替え戦につなげてくれたので、作ってくれた入れ替え戦という舞台を、ベンチ内ベンチ外関係なく、チーム一丸となって楽しんでいけたらと思っています」
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