◇令和６年度関西学生対抗リーグ男子１戦目◇対大体大◇９月６日◇於・江坂テニスセンター

〇Ｄ１　堤・岩本組２（６－４，６－２）０片山・成松組
〇Ｄ２　井戸垣・坂本組２（６－０，６－３）０串阪・渡邉組
〇Ｄ３　武方・糸永組２（０－６，７－６（７），１０－４）１北・大土井組
〇Ｓ１　岩本２（６－３，７－５）０北
〇Ｓ２　井戸垣２（６－４，３－６，６－３）１串阪
〇Ｓ３　薦田２（６－４，６－２）０片山
〇Ｓ４　堀川２（６－２，６－２）０垣内
〇Ｓ５　堤２（６－１，６－１）０成松
〇Ｓ６　糸永２（７－６（１） ，６－２）０中原

いよいよリーグ戦が開幕。男子の第１戦目は、昨年に１部昇格を果たした大体大との対戦だ。ダブルスは３戦３勝。シングルスでは苦戦を強いられる試合もあったが、６戦６勝を果たす。開幕戦を全勝で飾り、上々のスタートを切った。

Ｄ１の堤隆貴（社３）・岩本晋之介（商３）は、第１ゲームのブレイクから始まる幸先の良い立ち上がり。しかしその後は拮抗（きっこう）し、互いのキープゲームが続く。序盤のリードが後押しとなり、ゲームカウント６－４で第１セットを先取した。続く第２セットは流れを引き寄せ、与えたゲームは１つのみ。ゲームカウント６－１で第２セットも奪い、見事勝利を果たした。

Ｄ２には、井戸垣一志主将（人４）・坂本健英（たけひで＝人１）組が登場。完全に試合の主導権を握り、第１セットをゲームカウント６－０で難なく先取する。第２セットもこの勢いのまま奪取したいところだったが、ゲームカウント２－１で迎えた第４ゲームをブレイクされてしまう。しかし第７ゲームをブレイクで返すと、一気に形成を逆転。ゲームカウント５－３となった第９ゲームをブレイクし、勝負あり。ストレート勝ちを収めた。

Ｄ３には、新進気鋭の武方駿哉（人１）・糸永龍矢（政策１）組が登場。余裕を持って第１セットを奪うかと思われたが、相手に攻められる苦しい展開に。１ゲームも奪うことができず、ゲームカウント０－６で第１セットを献上した。続く第２セットでは、第２ゲームをキープし今試合初のゲームを奪う。応援から飛ぶ、「ナイスキープ」の声が背中を押した。その後は取っては取られての展開が続き、ゲームカウントは６－６に。接戦となったタイブレークを制し、見事第２セットを奪った。勢いに乗った武方・糸永組は10ポイントタイブレークでも相手を圧倒。10－４と大きく差を開き、鮮やかな逆転劇で白星をつかみ取った。

Ｓ４の堀川莞世（文４）は、第１セットの中盤まで拮抗（きっこう）した展開が続く。しかし、ゲームカウント２－２から一気に畳み掛けた。３連続でゲームを奪取し、ゲームカウントは５－２に。第８ゲームも難なく奪い、第１セットを先取した。続く第２セットも、一気に３連続でゲームを奪い、ゲームカウントは３－０に。その後互いにキープを分け合いゲームカウントは５－２となった。第８ゲームをしっかりキープし、第２セットも難なく奪う。危なげなくストレート勝ちを果たした。

ダブルスが終わり、すぐにシングルスが始まった井戸垣主将。序盤に３連続でゲームを奪われる厳しい展開から試合がスタートした。それでもそこから執念で巻き返し、一気に５連続でゲームを獲得。ゲームカウントは５－３となった。その後互いに１ゲームずつ分け合い、ゲームカウントは５－４に。第10ゲームをしっかりとものにし、第１セットを巻き返す形で先取した。この勢いのまま白星をつかみたいところだったが、中盤でブレイクを許したことを皮切りに相手へ流れが傾く。休憩なしの連戦なこともあり、井戸垣主将の表情にも疲れが。ゲームカウント３－６で第２セットを落とし、試合は振り出しに戻った。運命のファイナルセット。第１ゲームから何度もデュースになる接戦に。混戦の末ブレイクを許すが、直後にブレイクで返し主導権を渡さない。相手にも疲れが見え始め、第４ゲームをブレイクしたことを皮切りに井戸垣主将が勢いに乗る。応援の力も背中を押し、立て続けにゲームを連取した。ゲームカウント５－２とし、正念場の第８ゲーム。井戸垣主将の渾身（こんしん）のサーブがさく烈する。最後はサービスエースが決まり、キープに成功。３時間以上に及ぶ接戦を見事制し、チームに貴重な１勝をもたらした。

Ｓ５の堤は、終始相手を圧倒する内容。ゲームカウント６－１で第１セットを難なく奪うと、続く第２セットも勢いは止まらない。第１セット同様に、ゲームカウント６－１で第２セットも獲得。約１時間で決着をつけ、チームに１勝を持ち帰った。

薦田直哉（商２）は、一気に３連続ゲームを連取する上々のスタート。しかしすぐさま巻き返され、ゲームカウント３－３とされてしまった。相手に流れが傾きかけた場面で、攻めの姿勢を崩さなかった薦田。再び巻き返し、ゲームカウント６－４で第１セットを先取した。続く第２セットは、薦田が主導権を握る。第１ゲームをブレイクすると、勢いそのままに相手を引き離した。ゲームカウント６－２で第２セットも奪取。見事白星をつかみ取った。

Ｓ６の糸永は、序盤から互いにブレイクをし合う激しい展開に。ゲームカウントが５－５となってからも互いのブレイクゲームが続き、ゲームカウントは６－６となった。タイブレークでは一転、流れを引き寄せた糸永。相手に１ポイントしか献上せず、７－１で第１セットを奪った。続く第２セットでは、第１セットの勢いを保って試合を形成。ゲームカウント５－２で迎えた第８ゲームでは、糸永のサービスエースがさく裂する。難なく第２セットも奪い、勝利をつかんだ。

シングルスの１番最後に登場した岩本。２度ブレイクに成功し、ゲームカウント６－３で第１セットを先取した。しかし第２セットからは、次第にミスが目立ち始める。右腕にテーピングを巻いておりファーストサーブがなかなか入らない様子から、本調子は伺えない。サービスゲームでは何度もデュースとなり、追い込まれる場面が増える。それでも何とか食らいつき、キープに成功。互いに主導権を譲らない展開が続き、ゲームカウントは４－４となった。続く第９ゲームをしっかりキープし、迎えた第10ゲーム。相手のサーブを確実に返球し、力強いストロークで相手を翻弄（ほんろう）する。土壇場でこのセット初めてのブレイクに成功し、勝負あり。ゲームカウント６－４で決着を付け、安堵（あんど）の表情が見えた。

開幕戦を全勝スタートで飾った関大テニス部。この勢いのまま、リーグ優勝、王座出場を成し遂げる。【文：合田七虹／写真：市場薫】