新人、引退選手共に笑顔で大会終える
◇第56回関西学生自馬大会◇8月24・25日◇於・三木ホースランドパーク
[馬場馬術競技A]
諸石・千令組 最終得点率57.708%
[ジムカーナ競技]
8位入賞 寺西・千騅組 タイム60.70 差0.70
清川・千騅組 タイム119.36 差59.36
[障害飛越競技B LA]
向井・千秀組 総減点8 タイム63.19
新・千雪組 総減点29 タイム88.48
オープン参加
漆原・千雪組 総減点4 タイム64.42
中沢・千功組 総減点0 タイム61.51
清水・千渓組 総減点16 タイム56.83
田中・千龍組 総減点0 タイム66.07
[障害飛越競技A MD]
3位 向井・千秀組 総減点4 タイム65.56
[障害飛越競技C LC]
2位 加藤・千宝組 総減点0 タイム51.44
5位 田村・千渓組 総減点0 タイム54.62
6位 マクレーン・千功組 総減点0 タイム55.20
平田・千騅組 総減点0 タイム57.58
阪口・千龍組 総減点0 タイム58.52
硯・千騅組 総減点0 タイム68.57
厳しい暑さの中、2日間に渡り今大会が開催した。1日目は、新人が中心に大会に出場した。2日目は、今大会が引退試合となる選手も出場。大学関係なく、応援し合った。関大からは2選手が引退。ラストの走行には会場に居た、部員全員が応援に駆け付ける。新人も引退を迎えた選手たちも笑顔で大会を終えた。
馬場馬術で大会はスタート。諸石ひかり(法1)・千令組が登場した。諸石にとって馬場に出場するのは今回が初めて。また、千令とはコンビを組んでから、2、3週間と短い期間での出場となった。落ち着いて入場し、駆け足も上手に終える。しかし、若干落ち着かない部分も。入賞とはならなかった。
ジムカーナ競技(新人が決められた経路を基準タイムといかに離れずに歩行できるのかを競う)には2組が登場。寺西淨慶(情1)・千騅組は、基準タイムを目指すと意気込み、競技を開始する。基準タイムに近い、60.70秒で終え、入賞となった。今年から馬術部に入部した清川円(安全2)。馬術未経験で今大会が初出場。千騅と組み、中沢壮主将(情4)の指示を受けながら競技に挑んだ。しかし、5番目の障害物をやり直しに。入賞とはならなかった。
2日目は障害飛越競技が行われる。障害飛越競技BLAに関大からは7組が出場した。オープン参加となった漆原竜吉(情3)・千雪組は、第2障害で反抗する様子があるも漆原がカバー。だが、最終障害で落下があり、減点4で終えた。中沢・千功組は、「次の種目で後輩が乗るから、合わせる感じで乗った」(中沢)。馬の調子を確認しながら安定的な走行を見せる。清水奨真(情3)・千渓組は終盤に掛け、障害を落としてしまい減点が目立った。田中輝人(情2)・千龍組は1番障害で障害間との距離が近く、跳ぶ際に詰まる。だが、ここをうまく乗り切った。
オープン参加以外でこの種目に出場した、向井朔生(シス理4)・千秀組。向井は今大会が引退試合だ。序盤は安定した走行。タイムも順調に進んでいたが、終盤で落下。減点8を受けた。新紀帆(法1)・千雪組は、漆原同様、千雪が第2障害で嫌がるそぶりを見せる。ここで一度反抗となり、減点を受けた。その後、障害を多く落としてしまう。終盤には落ち着いた様子で悠々としたジャンプを見せるも、悔しい結果で終わった。
向井にとって最後の走行となる障害飛越競技A MD。多くの後輩が競技馬場の近くで見守る。タイムも早く、安定的なジャンプを見せ続けた。しかし、悔しくも一落。あと一歩のところで頂点とはならず3位となった。1年の途中に入部した馬術部。これまでのすべてを込めた走行に、後輩たちは向井に拍手を送る。漆原と握手を交わし、笑顔で馬術生活に幕を下ろした。
今大会最終競技の障害飛越競技C LCには6組が登場。平田舶翔(政策3)・千騅組は順調に障害を越えていき、減点0で終えた。続く、マクレーン・美咲・ヘザー(商3)・千功組。スタートでスピードが出て過ぎてしまうもうまくコントロールする。6位入賞となった。田村昌工(文3)・千渓組もミスなく障害を越える。安定感を見せ、5位入賞。加藤諒太(情1)・千宝組は今までの大会でミスが続いていた。しかし、今回は走行開始からスピードに乗り、安定感あるジャンプを披露する。第3障害で馬が止まりかけるも、声を掛けクリア。早いタイムで走行を終え、1位に。この競技終盤で2位となってしまったが、「今までミスがあったので良かった」と表彰式では笑顔を見せた。阪口瑛汰(情3)・千龍組は悠々としたジャンプで障害を越えていく。ミスなしで走行を終えた。今大会がラストの硯大樹(社4)はコンビ歴2年目になる千騅と出場。大会のラストの走行に、出番を終えた選手たちが応援に駆け付けた。ゆっくりとしたペースで確実に障害を越えていく。最終障害まで丁寧に飛越し、減点0。走行後は後輩たちが笑顔で駆け寄った。
今年関西で開催されるラストの大会で、新人は躍動。そして、一部の4年生は笑顔で引退試合を迎えた。今回引退となった2選手は、インカレに出場する同期や後輩へは、「4年間やってきたことを出してほしい。サポートするので頑張ってほしい」(向井)、「頑張れ!」(硯)とエールを送る。11月、この思いを受け取った選手たちは馬事公苑で連覇を懸け、愛馬と共に。全国から集うコンビたちとメダルと青リボンを懸けて挑む。人馬一体となり、全国でも関大馬術部の絆を。約2カ月後、青リボンを手にするべく練習に励んでいく。【文:村中望乃/写真:村中望乃、上田峻輔、市場薫、水井陽菜】
▼諸石
「(今日全体を振り返って)ロブ(=千令)の強みである伸びを表現できたので、そこはとても良かったです。悪かった点は、馬のテンションについていけなくて、バタバタしてしまったところです。(初めての馬場はどうだったか)難しかったです、馬場は本当に。(千令とのペアはどうだったか)コンビを組んで2、3週間くらいなので、信頼関係がまだ築けていない。自分もぎこちなくなってしまうので、なんとか頑張っていきたいです。(これからの意気込み)ロブで頑張って1位を取りたいです」
▼向井
「(最終戦はどうだったか)MDで不安もいっぱいあったんですけど、みんなの支えと馬の力で入賞できて良かったです。(4年間振り返って)たまたま機会があって入った馬術部だったんですけど、いろいろな人と関われて良かったです。(競技後に後輩と握手を交わしていたが、思いは)漆原、金折にはお世話になった時が多かったので、感謝の気持ちを込めて握手をしました」
▼硯
「(ラストはどうだったか)減点0で帰ってこれてうれしかったです。4年間やってきて、やっと終わったなっていう気持ちもあります。(千騅とはどうだったか)2年生から乗っていて、試合で俺が情けない姿を見せても支えてくれるいい馬でした。ありがとうっていう感謝の気持ちが大きいです。(部員が見ていたが)応援してくれるのはすごくうれしいです」
▼加藤
「(今日の走行を振り返って)前回は馬が障害前で止まってしまい失権という形だったので、それに比べたらとても良かったなと思います。(2位という結果について)たまたまいいペースで無駄なところを走らずに行ったら、タイムが早くなりました。どうせなら1位は取りたかったんですけど、内容が良かったのでそんなに気にしていないです。(今日が最後となった4年生もいた)4年生みんな優しくしてくれて可愛がってくださるので、すごく応援していました。皆さんとても良い走行だったのかなと思いました。(今後の目標)千宝は来年の総合馬術が1番の目標になります。前回失格になったところから今回1歩前進できたので、この調子でどんどん全国の総合に向けて成長できたらなと思います」
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