Loading Now
×

多くの選手がファイナルで奮闘。インカレに向けて弾みをつけた!

多くの選手がファイナルで奮闘。インカレに向けて弾みをつけた!

◇2024年度関西学生スポーツ選手権秋季大会第71回男子総合第30回女子総合◇8月22日~8月25日◇能勢町ライフル射撃場

<本戦>
[10㍍エアライフル男子立射60発競技]
1位 山田崇太(文2) 617.1
3位 松浦悠斗(法3) 613.7
11位 吉田純大(情4) 599.9
16位 木村優世(シス理4) 593.7
23位 水上雄太(経4) 587.1
24位 前田一希(法4) 586.1
38位 山口慶大(法4) 576.5
44位 浅間晧星(シス理4) 567.1
50位 難波圭祐(情4) 559.4
55位 濵口亮太(情3) 555.8
59位 栗原皐輔(法4) 545.9
→山田、松浦ファイナル進出

[10㍍AR女子立射60発競技]
4位 旭夏希(経3) 617.0
12位 平野佳那(人1) 602.1
17位 井上杏珠(文3) 597.4
20位 後藤真依(法4) 594.7
25位 阿部実莉(化生4) 591.6
28位 田中那海(法4) 587.7
44位 山下尚子(情3) 571.2
→旭ファイナル進出

[10㍍AP男子60発競技]
6位 上田剛(社4) 534
→上田ファイナル進出

[10㍍AP女子60発競技]
6位 林保ゆら(社1) 498
7位 井水志穂(経3) 468
→林保、井水ファイナル進出

[10㍍BP男子60発競技(今大会、ファイナルはなし)]
6位 上田 521
23位 宮村峻希(社1) 492
33位 中野瑛太(環都1) 480
57位 山本大燿(法1) 410
60位 田中惟都(経1) 402

[50㍍ライフル男子三姿勢(FR3×20M)
1位 松浦 560
3位 山田 552
5位 木村 545
→松浦、山田、木村がファイナル進出

[50㍍ライフル女子三姿勢(FR3×20W)
4位 後藤 565
12位 旭 544
15位 平野 537
→後藤がファイナル進出

[50㍍ライフル男子伏射60発競技(R60M)]
1位 山田 604.7
2位 木村 600.2
3位 松浦 598.3
→山田、木村がファイナル進出

[50㍍ライフル女子伏射60発競技(R60W)]
4位 後藤 608.8
11位 旭 591.8
13位 平野 588.8
→後藤がファイナル進出

<団体戦>
[AR60M]
2位 水上、松浦、山田 1817.9

[AR60W]
3位 後藤、旭、平野 1813.4

[AP60W]
2位 井水、林保 966

[FR3×20M]
1位 木村、松浦、山田 1657

[FR3×20W]
3位 後藤、旭、平野 1646

[BP60M]
9位 上田、田中、宮村 1415

[BP60W]
1位 井水、松本、林保 1512

<ファイナル>
[AR60Mファイナル]
1位 山田 245.2
3位 松浦 219.8

[AR60Wファイナル]
6位 旭 161.0

[FR3×20Mファイナル]
1位 松浦 430.7
3位 山田 413.3
7位 木村 371.3

[FR3×20Wファイナル]
7位 後藤 379.9

[AP60Mファイナル]
6位 上田 141.4

[AP60Wファイナル]
6位 林保 136.4
8位 井水 70.6

[FR60MWファイナル]
1位 山田 248.5
5位 後藤 178.5
7位 木村 134.5

熱気がこもる真夏の能勢町で今年も秋関が行われた。多くの選手がファイナルに出場し、練習の成果を存分に発揮。山田の2種目優勝の躍進があり、男子は春関に続き1位、女子は3位で幕を閉じた。今大会で得た課題を修正し、秋に控えるインカレでも躍動を果たす。

最高室温39℃の猛暑の中、秋関が幕を開けた。1日目には、14名の選手が出場。先陣を切ったのは、R3PWに出場する後藤、旭、平野と、AR60Mに出場する栗原、山田だ。

R3PWでは、最高学年として後藤が実力を発揮。565点を記録し、本戦4位でファイナル進出を決める。旭、平野も健闘するが、両者ともに順位を1桁にすることはできなかった。

AR60Mでは、上位常連の山田がブロック内1位を獲得。5stシリーズでは90点台を撃つ中で全体で1位となる。堂々とファイナルへと駒を進めた。主務として部を支える栗原は、545.9点で競技を終える。

続いて、室温39℃を記録する会場でBP60Wが開始。林保が516点を撃ち抜く。4位でファイナルへ。

午後0時を回り、AR60Mに難波、木村、古田、松浦が出場した。松浦は全シリーズで100点を射貫く。古田は599.9点と、600点にあと一歩届かない。それでもブロック内、全体ともに3位で本戦を終えた。木村は、100点を超えるシリーズも見られたが、上位争いに食い込むことはできず。難波は、90点台を多く射抜いた。

BP60Mでは、上田剛(社4)に代わり、宮村が銃を構える。492点を記録し、本戦が終了。

1日目のトリを務めたのはAR60Wの田中那、山下、井上だ。井上は、100点台を出すが、597.4点と600点まであと少し。山下は、90点台から落とすことは無いが、自己ベストにはあと一歩、遠い。田中那は、1stシリーズで100点台を記録する。ブロック内6位で競技を終えた。

2日目の最初の競技、AP60MWには上田、林保、井水の3選手が出場。上田は全てのシリーズを90点超えでまとめ、合計534点でファイナル出場を決めた。林保は1シリーズ目こそ70点台となったが、それ以外のシリーズでは80点台と安定した射撃を見せる。本戦は全体の6位でファイナル出場を決めた。井水は立ち上がりは調子が上がらず。60点台から70点台の点数に。後半は少しずつ点数を上げ、80点台に達するように。合計468点と全体の7位でファイナル進出を決めた。

ほぼ同時刻に50mライフル男女伏射60発競技の本戦が行われた。この種目のみ男女合同で順位がつく。まず最初に出場したのは山田、後藤、平野の3選手。山田が1シリーズ目から100点を超え、安定した行射を見せる。2、3シリーズ目こそ100点には達しなかったが合計604.7点で本戦1位通過を決めた。後藤は1シリーズ目はわずか0.2点、100点には届かず。それ以降は101点以上の高得点で競技を進め、合計得点では山田の点数を4点上回り、堂々とファイナル出場を果たした。平野は点数の変動は少なく、90点台後半で全てのエンドをまとめる。決して悪くはない点数ではあったが、本戦13位とファイナルには進出できなかった。

BP60Mには山本、上田が出場。序盤は高得点をたたき出せなかったが、徐々に伸ばしていく。6シリーズ目は85点に達したが合計は410点と点数は伸びなかった。一方の上田は全てのシリーズで80点超えと安定さを発揮。4シリーズ目には90点を超え、トータル521点。ファイナルは行われないため、全体の6位で競技を終えた。

BP60Wには栗葉、貞本、松本の3選手が出場。栗葉は序盤から点数があまり伸びず。50点から60点の得点推移になり、合計は354点。全体の43位で競技を終えた。貞本は1シリーズ目は50点台でのスタートになってしまうも、徐々に点数を伸ばし、70点台で安定させる。合計427点で全体の32位となった。松本は全ての80点台と安定した射撃を見せる。90点台に達するエンドはなかったものの、点数の変動は少なく、合計494点。全体の11位で競技を終えた。

続いて行われたのは50mライフル男女伏射60発競技の本戦。出場したのは木村、松浦、旭の3選手だ。木村は最初と最後のシリーズは100点には達しなかったが600.2点をマーク。グループ順位1位でファイナル出場を決めた。松浦は5シリーズ目は96.8点と若干、点数が下がるも終始、実力を発揮。トータル598.3点をマークしたが8位以内に入れず。ファイナル出場とはならなかった。旭は中盤までは大きく点数が乱高下することはなく競技を進める。しかし、終盤は90点台前半の得点を推移し、トータルは591.4点。惜しくもファイナルには出場できなかった。

午後からは各競技のファイナルが行われた。AP60Wファイナルには林保と井水が登場。井水は1シリーズ目の10射の得点が伸びず。シングルスショットの2射目で8位が確定した。林保は1シリーズ目終了時には4位に位置する。シングルスショットでは他選手に点差をつけられ、順位を落とすことに。6位で競技を終えた。

AP60Mには上田が出場。1シリーズ目前半は42.9点と他選手とかなり差を付けられてしまう。後半は前半より5点上げ、47.9点とこのシリーズでは2位の得点をたたき出した。4位で迎えたシングススショット。3、4発目の合計得点が14.4点と順位を6位まで落とすことに。2発で5位の選手に追いつくことはできず。6位でファイナルを終えた。

2日目最後の競技は50mSBライフル60発競技ファイナル。山田、木村、後藤の本戦で600点を超えた強敵たちと戦った。1シリーズ目から圧倒的な実力を発揮したのは山田。2位と3点差をつけ、シングルスショットに移った。木村と後藤は首位争いには食い込めず。1シリーズ目終了時には木村が6位。その1点下に後藤が続いていた。シングルスショットでは後藤が躍進。1、2発目以外は20点台でまとめ、7位から5位へと順位を上げる。しかし、4位の選手には追いつくことができず、5位で競技を終えた。木村は3、4発目で順位を1つ落とし、7位でのフィニッシュ。山田は全てのシリーズを20点台でまとめ、首位を譲ることなく優勝を決めた。

△上田
△井水

秋関はついに折り返しを迎える。3日目最初の競技はAR60M。浅間は1シリーズ目は8~9点台を前後し、91.3点でスタート。その後もハイスピードで射抜き続けるも、終盤は休憩を挟む姿も。得点は安定させていたが100点を超えるシリーズはなく567.1点で競技を終えた。前田は1シリーズ目は100点台に惜しくも届かず。その後も安定した得点を重ねるも、90点台で得点が推移。586.1点と600点には届かなかった。山口は1ショット目から10.3点。1シリーズ目終了時には98.5点と600点に到達しそうなペースだった。しかし、2シリーズ目からは点数が伸び悩み、576.5点で本戦を終える。

同時刻に50mSBライフル三姿勢(膝射、伏射、立射)には松浦、山田、木村が登場。3選手ともほとんどのシリーズで90点超えと安定した射でファイナル進出を果たした。

10時30分頃から行われたBP60Wには井水が出場。1シリーズ目は惜しくも90点台には届かず。全てのシリーズを85点前後でまとめ、500点を超えた記録で本戦を終えた。最終日にファイナルが行われる予定だったが、日程変更により本戦の記録がそのまま順位に反映されることに。8位と入賞を果たした。

午後からはAR60M最後の本戦が行われ、水上と濵口が出場。水上は10点が少なく、立ち上がりは苦戦していたが少しずつ持ち直すようにも見られた。全てのシリーズで95点越えを果たし、合計587.1点。全体の23位で競技を終えた。濵口は1発目は10.7点を射抜き、幸先のいいスタートを切る。しかし、その後はなかなか点数が上がってこず、9点台に落ち着くことに。100点を超えるシリーズはなく、555.8点。全体の55位で本戦を終了した。

続いて行われた競技はBP60W。高松と牧野が出場した。牧野は3シリーズ目を除いて、80点台をマークする安定した射撃を見せる。惜しくも500点には届きはしなかったが、494点と全体の12位で競技を終了。高松は点数が安定しないことはなかったが高得点には遠く、60点台から70点台に落ち着く。4シリーズ目は80点以上をマークしたが、合計433点で全体の31位で競技を終了した。

3日目も終盤を迎え、残る競技は2種目。AR60W最後の本戦には旭と阿部が登場。阿部はコンスタントに高得点を重ね、全てのシリーズで99点と100点に迫る勢いを見せる。4シリーズ目には100点に達したが600点には8.4点届かず、全体の25位で終了。ファイナル出場はかなわなかった。旭は正確な射撃を武器に得点を重ねていく。全てのシリーズで100点を超え、合計は617.0点。本戦1位にはならなかったが、4位でファイナル出場を果たした。

同時刻に50mSBライフル三姿勢ファイナルが行われ、山田、松浦、木村が出場。膝射、伏射、立射の3シリーズが終了後、1発ずつのシングルスショットで順位が決まっていく。首位争いを繰り広げたのは松浦と山田だ。松浦は5ショットシリーズでアクシデントもあり、一時は3位になるも再び首位に立ち、シングルスショットを迎えることに。シングルスショットでは1位の座を譲ることなく優勝を果たした。山田は序盤、松浦に続く2位で競技を進める。しかし、シングルスショットでは実力を発揮できず点数が伸び悩むも、3位入賞で終了。木村は決して悪くはない点数ではあったが順位は上がってこず。全体の6位でファイナルを終えた。

△松浦
△山田

最終日はAR女子60発競技から始まった。後藤と平野が出場。後藤は第1シリーズは惜しくも100点には届かず。2シリーズ目の途中で休憩を挟み、再開。その後、3セット目で100点に達する。しかし、続く4シリーズ目は得点が安定せず下がったものの、立て直して残りは100点台で競技終了。惜しくも600点には届かなかったが、迫る射撃を見せた。平野は1シリーズ目が99.8点と惜しくも100点台には到達せず。2シリーズ目からは100点台にのせ、最終的には602.1点で競技を終える。だが、平野は悔し涙を流した。

AR60Mファイナルでは山田と松浦が出場。松浦は1シリーズ目1発目から10.3点と高得点を記録するも、中盤はなかなか点数が伸びず。それでも50.8点をたたき出した。山田は1射目から10.6点をマーク。その後、10点から遠ざかり50.2点で1シリーズ目を終えた。2シリーズ目では山田が高得点を連発。52.2を記録し、1位でシングルスショットを迎えることになった。一方の松浦は10点を記録できず。1シリーズ目より得点は下がったものの、50点台でまとめ全体の2位での通過に。シングルスショットに入っても山田の勢いは止まらず。最初の2発で10.9点を記録し、他選手を引き寄せない射撃を披露。松浦は調子が上がらず。8発目終了時点で4位の選手に点数が並んでしまった。10発目で10.4点をたたき出し、わずか0.1点差で3位入賞を確定させる。しかし、2位との点差は遠く、3位での競技終了となった。序盤は圧倒的な点数を重ねてきた山田だったが2位の選手に徐々に差を詰められる。残り2射を残した時点で3点差。そのリードをなんとか守り切り優勝を確定させた。

続いて行われたのはBP男子60発競技。ファイナルが行われないため、本戦の得点が順位にそのまま直結する。出場したのは中野と田中惟の1年生だ。田中は序盤は点数が伸び悩み、苦戦。2シリーズ目から得点を立て直した。だが、得点は安定せず402点で競技を終えることに。中野は1シリーズ目は87点とブロック内ではトップの順位で幸先のいいスタートを切る。しかし、2シリーズ目は大きく点数が下がることに。そこからだんだんと持ち直し点数は安定する。480点をマークし、ブロック順位3位で競技を終えた。

秋関最終競技はAR60発Wファイナル。旭が優勝目指して挑んだ。1シリーズ目は9.5点と10点は超えることができず。だが、2射目で10.8点を記録するなど安定して得点を重ね、49.4点で1シリーズ目を終えた。2シリーズ目は10点台を連発するも、なかなか上位争いに食い込むことができず。6位でシングルスショットを迎えた。1発目から全てを10点台とコンスタントに得点を重ねていく。しかし、一歩およばず6位でファイナルでの戦いを終えた。

△阿部

多くの選手がファイナルに出場するなど成長を見せた秋関。男子は春関に続き団体で1位、女子は3位で幕を閉じた。秋にはインカレや新人戦など大きな大会も控えている。今大会で得た課題を修正し、躍動する姿に目が離せない。【文/写真:滝口結月、木村遥太】

Share this content:

コメントを送信