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◇第99回関西学生リーグ前期第7節(延期分)◇対びわこ大◇6月30日◇ヤンマースタジアム長居◇

【前半】関大0―4びわこ大
【後半】関大1―0びわこ大
【試合終了】関大1―4びわこ大

前期リーグ戦も佳境を迎え、ここで勝利をつかみたい関大。勝てば上位争いに食い込める状況で迎えたびわこ大戦だが、前半3分の場面で失点してしまう。さらにそこから11分までに2失点。苦しい立ち上がりを強いられた。後半でこそ、いい流れを作り出すが、前半の大量失点が響き、大差での黒星となった。

IMG_5027-300x200 びわこ大に3点差の黒星。関西学生選手権へ向け立て直し図る

試合開始直後から、MF青木真生都(商4)がドリブルで駆け上がり、相手の股を抜いたパスでFW沼田駿也(政策4)につなぐ。FW沼田が相手DFをかわし2人目にも挑戦するが、ここは止められてしまう。だが、MF梅津克貴(社4)の積極的なプレスもあり、相手を自由にさせないプレーが続く。

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△MF青木
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△FW沼田
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△MF梅津

しかし、開始3分の場面で先にゴールネットを揺らしたのはびわこ大だった。カウンターでボールを一気に前へ運ばれ、DFをかわしたところからシュートを放たれる。早い場面での失点を喫した。

だが、関大の苦しい時間はまだ続いてしまう。9分に中盤からのロングフィードでディフェンスラインの裏を取られてしまいそのまま失点。11分には、左サイドを崩され、クロスを止めようとしたDF次木優斗(商4)の手にボールが当たってしまいPKを与える。ここも確実に決められ、序盤から3点差という絶望的な状況となってしまった。

なんとか取り返したい関大は、積極的な攻撃を見せる。FW久乘聖亜(政策3)がドリブルからのクロスを上げ、こぼれ球に反応したDF川島功奨(社1)も連続でクロスを上げる攻撃。FW沼田が前線でボールをキープし、パスを受けたMF草刈龍星(法4)がミドルシュートを放つも得点には至れない。

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△FW久乘
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△DF川島
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△MF草刈

29分にはDF高橋直也(商2)、MF前田龍大(人1)、FW久乘とつないで、コーナーキック(CK)を獲得。MF青木の放ったボールはラインを割ってしまうも、相手ゴールを脅かした。

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△DF高橋
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△MF前田龍

守備面でも、これ以上の失点は許されない状況で意地を見せる。GK田熊航洋(人4)のコーチングや、飛び出しの判断がさえわたりゴールを死守。DF次木も安定したクロスへの対応を見せた。だが、41分に一瞬の隙をつかれ、ペナルティエリアに侵入されてしまう。混戦となり、ボールをブロックする場面も見られたが、最終的には押し込まれ失点。大きくゲームが動くことはなく、4点差で前半を終えた。

IMG_5619-300x200 びわこ大に3点差の黒星。関西学生選手権へ向け立て直し図る
△GK田熊
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△DF次木

後半開始から、この状況を打破すべく3人の選手を投入。DF吉田岳晴(社4)は、粘り強い守りで相手にシュートを打たせない。8分には、MF古賀楓真(文2)が得意のドリブルで中央を突破すると、MF足立翼(人3)がパスを受けてシュート。惜しくも枠外へ外れるが、攻撃のリズムを生み出し始めた。

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△DF吉田岳
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△MF古賀
IMG_5888-scaled-e1625221397714-300x200 びわこ大に3点差の黒星。関西学生選手権へ向け立て直し図る
△MF足立

そして、13分にMF足立とMF草刈の連携で待望の1点をMF足立が沈める。途中出場ながら、チームの期待に応えた。その後も、FW沼田を主体とした攻撃を見せるが、際どい所でオフサイドの判定が続く。前半とは一転、関大のペースでゲームを進めた。

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IMG_5819-300x200 びわこ大に3点差の黒星。関西学生選手権へ向け立て直し図る

このままの流れで逆転を目指す関大だが、29分の場面でMF梅津が2枚目のイエローカードをもらい退場となってしまう。多いとは言えない残り時間で苦しい展開となった。人数的にも精神的にもつらい状況。FW沼田やMF古賀が積極的な攻撃を仕掛けるも、より固くなった相手の守備を崩すことはできず、3点の差を広げられたまま試合終了のホイッスルが鳴り響いた。

IMG_6235-300x200 びわこ大に3点差の黒星。関西学生選手権へ向け立て直し図る

今回の敗北で13校中7位の順位に沈んだ関大。リーグ戦序盤で好調を見せていただけに悔しい結果となった。だが、ここからはリーグ戦を中断し、関西学生選手権が開幕する。DF次木は、「リーグ戦が中断ということで立て直しやすい状況だと思う。チームとして切り替えて、関西学生選手権こそはいい勝ち方ができるように引き締めてやっていく」と語る。「全員サッカーで日本一」に直接つながる大事な大会。目標の体現のために関大サッカー部は前を向く。【文:宮本晃希/写真:遠藤菜美香】

▼前田雅文監督
「ゲームプラン的には先制点を狙っていた。相手がカウンター主体ということで、先制されてしまうと、やることがはっきりしてくるので相手に点をやらないと事前にミーティングで話していた。でも、なかなかうまくいかないところがある。1点で終わっていたらまだわからなかったけど、2点、3点と取られて、4点目のところも粘れずに、精神的な不安定さも見えて、なかなか思った通りのプランとはいかなかった。ディフェンダーがチャレンジしたら背後をひっくり返されて、手前に引いたら前で打たれてというようなところで、ディフェンスが不安定なところが続いてしまった。(3失点目について)ディフェンダーとして仕方のないところはある。試合展開もうまくいかず、不運なことも重なってしまった。ただ、あそこまで侵入されてしまったことの原因を見極めて次につなげていきたい。(4失点目について)あそこが精神的にもやられていて、粘り強さがなかったのだと思う。(FW沼田を主体とした攻撃について)ギリギリでオフサイドになっているとは思うけど、相手のセンターバックの身長が高かったので、あまり狙っていない形ではあった。どうしても精神的に立ち直れない部分があったので、1回相手を裏返して、守備から入っていくことをしたかったけど、そこもうまくはいかなかった。(ハーフタイムでの指示は)古賀と足立を入れて役割をはっきりさせた。ドリブルで推進力があるので、そこを生かしてくれるような期待をして投入した。(MF古賀のドリブルについて)ドリブルが持ち味なので、周りとの連携というより、一気に局面を変えたかった。成功すればチームとしてはビックチャンスで、失敗すればまたピンチに戻る。そういうところがあるので、後半は思い切って、いけるシチュエーションだったので、チャレンジした。(得点を挙げたMF足立について)ゴールやランニングに対して意欲的なところが見えた。この蒸し暑い中で、2点目も取れそうなぐらいやってくれたと思う。(ゲームプランについて)つなぎたいところはあった。1―0になって、相手が前に出づらい状況を作って、そこからつないでスペースを作れるかなと思ったけど、先に大量失点してしまった。そこから相手が強固な守備からのカウンターになってしまい、中につけるのも勇気のいるプレーだった。一気にひっくり返される可能性もあったので、難しい展開だったと思う。(直近の試合の課題について)フィニッシュもそうだし、キックの精度もよくなかったりする。相手の方がCKの制度が良かったりするので改善していきたい。(関西学生選手権について)切り替えてやっていくしかない。ただ、今回は後半の部分で全力を出してくれたので、そこには満足している。しっかり出し切れたので、もう一度切り替えて再スタートする」

▼DF次木
「前節甲南大学と0-0になったが、後半でいいゲームができたので、それを継続しようとなっていた。特に今節は勝てば上位に食い込めて、負ければ下位に沈む大事な試合だったが、立ち上がりで守備が完全に崩壊してしまって、ゲームを壊してしまった。吉田主将(=伸弘・法4)や、浅羽副将(=悠成・安全4)がいないこともあり、ディフェンスラインが変わったところを自分が統率しないといけない立場だった。でも、そこを立て直せなかったので、自分の責任かなと思う。まずは前から行くようにとチームとして決めていたけど、立ち上がりで失点して、さらに連続で決められた。そこでゲームが終わってしまった印象。(PKを与えてしまった場面について)サイドバックのカバーに入って、相手が上げるところにスライディングを合わせた。そこに自分の手が当たってしまって、これは準備不足なのかなと。今回のゲームは準備ができていなかったり、特に3失点目は、チームとしてケアしていかなければいけない場面だった。そういったところでゲームキャプテンである自分が壊してしまったので、責任を感じている。(ハーフタイムの状況は)精神的にも落ち込んでいる選手が多くいて、応援に来てくれている選手もいるし、保護者や、OBの方も来てくださっているので、まずは1点から返していこうと声をかけた。(後半のMF古賀やMF足立の投入について)チャンスメークすることが得意な選手なので、前半とは違った流れが出てきたし、足立に関しては得点も決めてチームに変化をもたらしてくれたと思う。(後半からの流れは)1点を決めてからはこっちが押しているような形になっていったとは思う。でも退場者が出てからは、また相手のペースに戻ってしまった。隙が生まれてしまった展開になったので、そういったところは、関西選手権に向けて改善していく。(試合後のミーティングについて)今年は創部100周年ということもあり、応援や期待をしてくれる方が多くいる中で、ああいった負け方はもうしないようにという話はした。やってはいけない負け方というものがあって、応援してくれる方を裏切るような結果は無しにしようということを強く言った。でも、終わったことは仕方ない。ここが踏ん張りどころだと思うので、4回生を中心に、吉田主将がいなくても自分中心に立て直せるようにする。(関西学生選手権について)リーグ戦が中断ということで立て直しやすい状況だと思う。チームとして切り替えて、関西学生選手権こそはいい勝ち方ができるように引き締めてやっていく。目標は日本一で変わらないので、一個ずつ、まずは初戦に勝つことだけ考えていく」

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