◇令和3年度関西学生春季リーグ戦第5節◇対近大2回戦◇5月25日◇わかさスタジアム京都◇
関 大 000 003 200 41=10
近 大 000 230 000 41=10
(関)定本、池本、宮崎、香川、巻-久保田拓
(近)大石、小寺、一文字、矢田、寺沢-西川、大杉
1(中)安藤
2(三)竹元
3(遊)野口
4(捕)久保田拓
5(一)有馬
6(右)中井颯
7(左)柳本
8(二)坂之下
9(投)定本
第1戦では延長10回の総力戦の末、敗北を喫した関大。5点ビハインドの展開から久保田拓真(社4)、口分田楓太(人3)、野口智也(人4)の適時打で5点を返し、同点に追いつく。それ以降は投手陣が粘りのピッチングを見せ、試合は延長戦に突入。10回表、久保田拓の満塁ホームランで4点を勝ち越したものの、その裏に4点を返される。11回にも1点を勝ち越すも、その裏に追いつかれる。11回を終え10対10となり、大会規定で引き分け。近大との勝負の行方は第3戦以降に委ねられた。
先発・定本拓真(文3)は序盤から好投を見せる。得意の直球を武器に3回までに4奪三振を奪う。安定したピッチングで相手に流れを渡さない。

試合が動いたのは4回裏。定本は死球で走者を出すと続く5番打者に安打を浴び、1アウト1,3塁に。続く打者を三振に斬るも、7番打者に投じた初球はワイルドピッチとなり、先制を許す。続く打者にも適時打を放たれ、この回2点を失った。
5回裏も近大打線が定本に襲い掛かる。2アウトから2つの四死球で走者を溜めると続く打者に2点右越適時二塁打を放たれる。その後マウンドに上がった2番手・池本純(社4)も適時打を許し、点差を5点に広げられる。

6回表は関大が反撃に出る。先頭の久保田有哉(情4)が8球粘った末に四球を選び出塁する。続く安藤大一郎(経4)が倒れるも、2番・竹元拓海(情4)、3番・野口の連続安打で1アウト満塁のチャンスに。打席に立つのは4番・久保田拓。2戦連続本塁打中の打撃好調の男だ。5球目を振りぬいた打球は左越適時打となる。1塁走者の野口も激走を見せ本塁に生還。久保田拓の一打で関大は3点を返した。



6回裏は3番手・宮崎隼輔(人3)がマウンドに上がる。1番から始まる相手打線を三者凡退に抑え、流れを渡さない。

7回表、関大が同点に追いつく。2アウトから久保田有が死球で出塁。続く安藤が右安打を放ち、2アウト1、3塁のチャンスに。この場面で代打を送られたのは口分田。リーグ戦が再開してから結果を残し続けている。初球を完璧に捉えた当たりは右前への適時打となる。続く野口も二遊間を破る中前の適時打を放った。


その後は4番手・香川麗爾(文4)が力投を見せる。7回からの3イニングを無失点で切り抜け、9回を終えた時点で5対5の同点に。試合は延長戦に突入した。

10回表、先頭の野口が四球で出塁すると満塁の場面で打席に立つのはこの試合3打点の久保田拓。2球目の高めの真っすぐを振りぬいた打球は3試合連続弾の満塁本塁打となる。久保田拓の一振りで関大は4点を勝ち越し、相手を大きく突き放した。

10回裏、香川は先頭打者を打ち取るも、味方の失策などでランナーを返してしまう。その後も近大打線の猛攻を許し、同点に追いつかれる。
11回表、野口、久保田拓が凡退するも続く有馬諒(商2)が四球を選び2アウト満塁に。続く中井颯良(政策2)の押し出し四球で関大は1点を勝ち越す。
11回裏、1点リードの場面で5番手・巻大地(商4)が気迫のピッチングを見せる。押し出し死球で同点に追いつかれるも、真っ向勝負で相手に立ち向かう。最後の打者を二ゴロに打ち取り最小失点で切り抜け引き分けに持ち込んだ。


この試合で負ければ今リーグが終了だった関大。負けなかったことで明日以降へ望みを繋いだ。関大野球部の熱い戦いはまだまだ終わらない。【文:荒川拓輝/写真:荒川拓輝、中西愛】
▽早瀬監督
「明日も力をつけるチャンスが出来たので、切り替えていこうと思います。(ホームランを放った久保田拓選手について)振れるようになってきて、オープン戦も同じように打てていました。リーグ戦が始まって当初は結果にあまり繋がっていませんでしたが、いつかは出るだろうなと思っていました。(どうしてここまで打てるようになったか)去年の自粛期間に体が大きくなって、しっかり振り込んだと思います。打球の質も変わってきて、打球の質も変わってきて、変化球についていけるようになりました。期待を持ってリーグ戦に臨んでいます。(今日は有馬選手をファーストに起用しましたが)バッティングいいですし、久保田もいるので左ピッチャーってこともあって使いました。(先発の定本投手について)彼の大きな課題が出たと思います。点を取られた時に粘れるようにならないと同じことになります。本人はもうひと力つけないといけないです」
▽久保田拓
「(今日のホームランについて)1点取れればいいので最悪犠牲フライでもいいと思ってました。真ん中高めで打った瞬間に入ると思いました。(打ち続けてる要因は)初球から強く振ることを心がけていることです。(心掛けていることは)前のシーズンまでは打席に入った時に急いでタイミングをとって押されてしまってました。リーグ戦が再開してからはゆっくりタイミングを取ることを心がけています。(今日は7打点ですが)7打点は初めてです。打点を挙げれるのは前のバッターが出塁してるからなので前のバッターの人たちに感謝したいです。(3試合連続でホームランを打ったのは元巨人の二岡選手以来ですが)偉大な選手に並ぶことができて嬉しく思います。(ホームランについてどういう考えを持ってますか?)本当はホームランを狙っていなくて強く打った打球がホームランになってます。ヒットの延長がホームランになっています」
▽池本
「ランナーがいる状態で出場して、そこからフォアボールとデッドボールを出してしまった。全然だめだった。100点満点中0点。2死2塁の場面で、打者を切らなくてはいけなかったのに、自分でピンチを作ってしまったことが反省点。(後半の試合を見て)打撃で攻めるところは攻められていた。前半より打撃の調子が上がっていたので、徐々に調子を取り戻しつつあるかなと思っていたが、投手陣での失点が全体を通して多かったので、そこを締めていきたいとみんなで思っている(今後について)明日、明後日でチーム力を上げて、みんなで頑張っていく。絶好の成長機会だと思う。もっと4年生で引っ張っていけたら」
▽香川
「体的に全然動けておらず、キレがなかった。でも悪いなりに投げることができていたかなと。(10回以降は)投げにくさはなかったが、僕が抑えられていれば勝てていた試合。エラーが出た中でも踏ん張らないといけなかった。四球がいらなかった。打たれるのは仕方ない部分があるので、今後は四球を減らしていければ。(巻にマウンドを引き継いで)何かしてくれるかなと。逆に責任は自分にあるから、気を楽にいけよと思った。(今後について)秋につながるものにしたい。これだけ連戦を経験できたことは、プラス。すべてをプラスにつなげていきたい」
▽巻
「同点での登板で、四球でもなんでも走者を出せば負けの状態。とても緊張した。(見事4球で抑えたが)危なかった。11回も、どれだけ最小失点に抑えられるかを考えていた。昨日打たれていて、それが焦りにつながっていた。打たれ方も良くなかったので。最後はなんとか抑えることができてほっとした」
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