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◇第42回西日本フィギュアスケートジュニア選手権大会、第51回西日本フィギュアスケート選手権大会1日目◇11月1日◇木下カンセーアイスアリーナ

[ジュニア男子SP]
16位 織田 52.67

[シニア男子SP]
1位 片伊勢 73.41
4位 木科 65.75
5位 朝賀 64.09
10位 樋口 55.56

[シニア女子SP]
15位 鈴木 46.24

ついに全日本に向けた大一番、西日本選手権大会(西日本)がスタート。関大からは6名が出場し、初日は全員のショートプログラムが行われた。シニア男子では、片伊勢武アミン(法4)がノーミスに近い演技を披露し、1位につける。また、朝賀俊太朗(文2)が、約2カ月ぶりに試合に出場。堂々としたスケーティングで、5位に。他の選手も好演を見せ、全員がフリースケーティング(FS)進出を決めた。

ジュニア男子に出場したのは、織田信義(情1)。最初のコンビネーションジャンプでは、2本目のジャンプが3回転トーループから2回転トーループに。続くループも、予定していた3回転から2回転となったが、きれいにまとめた。後半は、ステップシークエンスやスピンで高い柔軟性を見せ、加点を重ねる。『Black & Gold』のリズミカルな曲調と共に、スピード感のある演技を見せた。

20251102_000615-200x133 【アイススケート】西日本が開幕。片伊勢がSP1位!
△織田

続いてシニア男子が始まる。まずは、樋口温之(安全1)が登場した。冒頭の3回転トーループ+3回転トーループのコンビネーションジャンプでは、余裕のある着氷を見せる。その後もリンクを大きく駆け回りスピードに乗っていく。続く3回転ルッツは回転不足となったものの、流れは止めない。多彩なスピンを織り交ぜながら、『黒い瞳』をダイナミックに締めくくった。

20251102_000552-200x133 【アイススケート】西日本が開幕。片伊勢がSP1位!
△樋口

続いて、木科雄登(M2)がリンクイン。ラストシーズンの木科にとって最後の西日本となる。演技前には佐藤洸彬コーチと、「いってきます」という言葉とともにグータッチを交わした。最初は、6分間練習で何度も試していたトリプルアクセル。回転不足となったものの、着氷を耐える。その後のジャンプやスピンでは安定感を見せた。また、ステップシークエンスではレベル4を獲得。確かな技術と深みのある表現力で観客を魅了した。

20251102_000543-200x133 【アイススケート】西日本が開幕。片伊勢がSP1位!
△木科

片伊勢は第3グループに登場した。美しい動きで、観客の視線を一気に支配。冒頭のトリプルアクセルを軽やかに着氷すると、スピンや3回転ルッツ+3回転トーループのコンビネーションジャンプを成功させる。流麗な表現の中にハイレベルなテクニックを組み込み、『月の光』の世界観を作り上げた。ほとんどノーミスで演技を終えた片伊勢。演技後に沸き起こった大きな歓声に、笑顔で応えた。

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△片伊勢

第3グループには朝賀も出場。久しぶりの公式戦ということもあり、リンクに入ると多くの声援が飛び交った。ドラマチックな『The Fire Within』に合わせて力強く演技を始める。最初のダブルアクセルを危なげなく成功させると、高さのある3回転ルッツ+3回転トーループも着氷させる。3回転フリップも着氷させ、その後はダイナミックさと軽やかさを兼ね備えたスケーティングを披露。演技後は満足気な表情で観客へお辞儀をし、ガッツポーズも見せた。

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△朝賀

シニア女子には、鈴木なつ(人4)が出場した。リンクサイドでは少し緊張した面持ちだったが、リンクの中央で最初のポーズを取ると朗らかな表情に。前半の3回転ループと3回転サルコーのコンビネーションジャンプは回転不足となってしまうも、着氷を耐える。その後フライングシットスピンを美しく回り切ると、柔らかな『A Thousand Years』の音色と共に大らかな表現を披露。最後まで、伸びやかに滑り切った。

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△鈴木

あすは鈴木がシニア女子FSに出場。男子は、明後日のFSに向けて調整する。大きな目標である、全日本の舞台へ。それぞれが、自分への挑戦を続ける。【文:川元咲季/写真:中吉由奈】

▼織田
「(演技を振り返って)本当にへっぴり腰の演技だったなというのがあります。(近畿から約1カ月、重点的に練習してきたこと)近畿では、スピンがたどたどしいというか、すごく拙い演技になってしまいました。だからスピンをかっちり決めるということを練習しました。(ジャンプを振り返って)予定としては、3回転ルッツ+3回転トーループという構成だったのですが、 トーループが2回転になってしまったというのと、3回転ループが2回転になってしまったという悔しさがあります。(FSに向けて)ノーミスで全てのジャンプ、エレメンツをこなすようにしたいです」

▼樋口
「(演技を振り返って)一番課題だった、3回転トーループ+3回転トーループは気持ちよく降りることができたので、そこは良かったのですが、ルッツがステップアウトしてしまって。結構自信があったので、そこは少し心残りです。でも全体的には割とうまくまとめられました。(近畿、西カレから重点的に練習してきたこと)ずっと変わらずスケーティングを言ってるんですけど、西カレが終わってからは特にジャンプを重点的に練習していました。そこは入って良かったかなと思います。(シニアで挑む初の西日本。大会の雰囲気や変化したこと)2年間行けてなくて久しぶりの西日本でした。でも割と緊張せず楽しくできました。(FSに向けて)まだ全日本は狙える範囲だと思うので、しっかり集中して最後まで全部入れていきたいと思います」

▼木科
「(演技を振り返って)アクセルのミスが出てしまって、クリーンな演技、全てノーミスの演技を目指していたので、ミスが出てすごく悔しい気持ちです。(近畿から重点的に練習してきたこと)アクセルの確率を上げるということはもちろんなんですけど、それ以外にもこの前回転不足がついてしまったルッツとループです。しっかりクリーンで加点がつくようなジャンプを跳ぶことができれば、もっと点数を伸ばせるなと思ったので、回転不足にならないように近畿が終わってから練習をしてきました。(久しぶりの有観客試合。スタンディングオベーションも受けた)西日本は毎年大きな会場で滑らせてもらっていて、全日本の次にお客さんが多い試合になると思っていました。だから、お客さんの前で滑れることは試合前から楽しみでした。試合後にバナーだったり、スタンディングオベーションをしてもらえたりする機会も全日本が最後だと思うので、今回の観客席を見ていて、すごく自分の中で心にくるものがありました。(FSに向けて)まだジャンプが不安定な部分が多いので、あすの練習でしっかりと調整して。フリーも思い切ってやるだけだと思うので、全力で自分の演技ができたらいいなと思います」

▼片伊勢
「(演技を振り返って)全体としてはまとまった演技が最低限できたかなとは思うんですけど、コンビネーションの方で大きな乱れがあったので、そこはすごく悔しいです。明後日に向けてリベンジを頑張りたいなという気持ちでいっぱいです。(全日本へ向けて強化している部分や力を入れてる部分)大崩れしてしまうと、どうしても巻き返しが難しいし、なかなか点数や結果につながらないことが多いです。だからどんな状況でも自分ができることはやるということを意識して練習しています」

▼朝賀
「(演技を振り返って)本当にもう一安心の一言かなと思います。(けがから西日本までの期間について)早い段階から氷に乗ることはできたので、スケーティングをメインに10月末は行っていて。2週間前からジャンプも許可されたので、徐々に跳んでいこうという考えでした。本当はこの西もできる範囲で、こんなに難易度を高くやるつもりはなくて。でも思った以上に自分のジャンプの感覚が戻ってくるのが早かったので、ここまでできました。(けがについて)9月の頭の練習中に着地で失敗して足をひねってしまって、それで肋骨と脛骨の間の靭帯が切れてしまって、そこから上に続く全てが切れていたみたいで。その筋がなくなったことで骨が開いてしまって、骨を縮めないと今後に影響するとのことでした。なので骨に穴を開けて、ワイヤーで寄せたみたいな感じです。あとは腓骨が折れていました。でも今は痛みは特になくて、可動域もリハビリの成果か分からないですけど、今までと変わりなく動けているので。けが自体はもうそこまで心配はしていないです。(約2カ月ぶりの試合、大会前の心境は)例年の西日本だったら緊張もかなりあるんですけど、今回はこんな状況にはなってしまったので、出られたことにまず自分を褒めて。その中で自分が満足できる最大限の演技をしようと心がけていたので、そこまで緊張することなくできました。(演技の手ごたえは)曲を全部通したことがこれまでの期間でなくて、ここまで滑り切れると自分で思っていなかったです。だからそこが素直にうれしかったです。(練習で跳んでいるジャンプについて)ルッツまでやっていて、全日本に向けてアクセルも戻せたらなとは思います。(SPで表現したいこと)僕が何かを伝えたいとかはないんですけど、演技を楽しんで情熱的に踊ることで、お客さんが何か感じ取るものがあればいいなと思って演技をしています。何かになりたいとかではないんですけど、何かを受け取ってもらえたらという思いはあります。(ステップについて)速い曲が元々得意で、ゆっくりなのは逆に苦手なので、速いからこそ踊りやすいというのはあります。ただ、ここからは緩急をここからはつけていかないと大人のスケーティングにはやっぱりならないと思っているので、そこは自分の課題でもあるなと思っています。(FSに向けて)自分のできることを最大限に出せたら問題なく通過できるとは思うので、自分を信じて自信を持ってやりたいと思います」

▼鈴木
「(演技を振り返って)あまり緊張していないつもりだったんですけど、多分緊張していて力が入りすぎた部分がありました。全体的に少しおぼつかない演技になってしまって、悔しいという気持ちが一番ですが、最後までよく滑ってできたところもあると思うので、あす頑張りたいです。(近畿から重点的に練習してきたこと)ジャンプの練習を一番たくさんやってきて、プログラムの構成も近畿までは行ったり来たりしていたんですけど、近畿が終わってからはもうこの構成でいくと決まって。そこからはプログラムの通し練習も含めて、ジャンプを重点的にやってきました。(近畿から約4点点数を伸ばしたが)ノーミスでできる内容を練習でやってきていたので、これがノーミスで練習通りできていたらなという思いはすごくあります。もう少し低かったら結構ショックだったんですけど、許容範囲ということで。(FSに向けて)フリーはジャンプを全部完璧に降りることが一番目標で練習もしてきたので、今日出せなかった分をしっかりあす出したいと思っています」

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