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◇全日本学生選手権大会第72回男子総合第38回女子総合4日目◇10月26日◇栃木県ライフル射撃場

[10mAR男子立射60発競技(AR60M)]
第4射群7位 松浦 609.6点
第5射群位 貝賀 572.2点
第6射群位 山田 613.9点

[50mSBライフル男女伏射60発競技]
第2射群1位 山田 616.2点
第3射群7位 旭 603.4点
第4射群2位 松浦 613.8点
第4射群17位 西東 588.9点
第4射群19位 平野 587.4点

AR60MとSBライフル男女伏射60発競技が行われた最終日。AR60Mでは、山田崇太(文3)が順調なスタートを切ったが、後半で失速しファイナルに進出することはできなかった。男女伏射60発競技では、旭夏希(経4)が自己ベストを更新。松浦悠斗主将(法4)、山田崇太(文3)が初日に塗り替えられたジュニア日本記録更新に挑むも届かず。しかし、松浦悠斗主将が7位、山田が5位入賞を果たした。

AR60Mには3人の選手が出場した。松浦主将は1シリーズ目から9点台の行射が多く得点を伸ばせない。3シリーズ目は10.4点を多く射抜き103.4点をマークする。だが、4シリーズ目からは9.5点から10.5点に推移し、5シリーズ目には99.8点と100点を下回ることに。それでも、最終6シリーズ目は10点台を連発。最後の1発は9.3点となったが、102.5点をたたき出す。トータルは609.6点とファイナル進出とはならなかった。第5射群に出場した貝賀正志(法2)。1シリーズ目からなかなか得点が安定せず。90点台のシリーズが続き、トータル572.2点に終わった。本選最後の第6射群に出場した山田。1シリーズ目から非常に安定した行射で103点をたたき出す。勢いそのままに2シリーズ目は104点台をマーク。3シリーズ目は9点台が増えるも、30射を終えて309.2点と620点に届くペースだった。4シリーズ目では気を取り直して、10射を10点台におさめ105点台をたたき出す。だが、5シリーズ目で調子を崩し、100点台に届かずファイナル進出が遠ざかった。ラスト6シリーズ目にも得点を伸ばし切れず試合を終える。トータル613.9点でファイナル進出には届かなかった。

S__28573722_0-200x133 【射撃】松浦、山田がSBライフル男女伏射で入賞し、インカレ終幕
△山田
S__28573721_0-200x133 【射撃】松浦、山田がSBライフル男女伏射で入賞し、インカレ終幕
△貝賀

SBライフル男女伏射60発競技には5人の選手が出場。第2射群で出場した山田は、インカレ初日に更新されたジュニア日本記録618.3点超えを目指し、試合に臨んだ。1シリーズ目は9点台を2回射抜いてしまうも、10.5点以上を多くたたき出しトータル102.7点と順調な滑り出しに。2シリーズ目は9点台を1回に抑え、103.8点をたたき出した。ギアの上がった山田は、調子を落とすことなく3シリーズ目も高的中をみせる。30射を終えて合計310.1点と2度目のジュニア日本記録更新も見えてきた。だが、4シリーズ目から少しずつ得点が下がっていく。10.0点から10.5点が増え、このシリーズは103点台には届かない。4シリーズを終えて412.5点と、残りの2シリーズを103点台にまとめる必要がある。5シリーズ目も安定した行射をみせるも、102.0点にとどまった。最終6シリーズ目。618.3点に届くか届かないかの瀬戸際だったが、わずかに1.9点足りず。ジュニア日本記録の更新とはならなかったが、全体で2位に位置する実力を発揮した。

第3射群にはインカレ3種目目となる旭が登場。出だしから9、10点台を推移する。1シリーズ目で100点台をマークすると、その後も大きな点数の変動はなく安定していた。3シリーズ目には100点を下回ってしまったが、4シリーズ目以降は再び100点台をキープし60射を撃ち終える。入賞には届かなかったが、トータル603.4点で自己ベストを更新した。第5射群には松浦主将、平野佳那(人2)、西東咲葵(社1)が出場。松浦主将は1シリーズ目に9点台が多く、101点台にとどまる。2シリーズ目から少しずつボルテージが上がり、3、4シリーズ目は103点台に。5、6シリーズ目で右肩下がりに得点が下がるも、全てのシリーズで100点以上を維持し、60発を撃ち終える。トータル613.8点で7位入賞を果たした。平野は、1シリーズ目は98.5点とわずかに100点に届かず。その後も大きく変動することはなかったものの、100点台を超えるシリーズを出すことができない。587.4点で試合を終えた。西東は1シリーズ目は90点台にとどまるも、2シリーズ目は100点台をマーク。しかし、3シリーズ目からは90点台後半を記録する。大きく得点を伸ばすことはできなかったが、安定した行射をみせ、今後の期待が高まる試合となった。

S__28573727_0-200x133 【射撃】松浦、山田がSBライフル男女伏射で入賞し、インカレ終幕
△旭
S__28573728_0-200x133 【射撃】松浦、山田がSBライフル男女伏射で入賞し、インカレ終幕
△松浦主将
S__28573729_0-200x133 【射撃】松浦、山田がSBライフル男女伏射で入賞し、インカレ終幕
△平野

関東勢に苦戦を強いられたが3種目で入賞を果たし、今年のインカレに幕を下ろした。今大会を持って4年生が引退に。1年間主将としてチームを引っ張っただけでなく、インカレ、世界大会にも出場し実力を磨き続けてきた松浦主将。旭は今年のインカレではAR60Wで入賞し、1年時から躍動を続けてきた。学連として競技運営にも携わってきた山下尚子(情4)。井水志穂(経4)と松本唯(社4)は、副将として主将を支えながらもAP、BPを専門とし、腕を上げた。4年間を通して結果を出すことに苦戦したが、応援で選手を力づけた濵口亮太(情4)、井上杏珠(文4)。谷口弘記(社4)は主務としての激務もこなしながら、競技に励み続けた。4年生8人がそれぞれの役割を全うし、競技面だけでなく頼れる先輩としても姿勢を示した1年であっただろう。次世代からは山田が関大射撃部を引っ張る存在に。来年の目標について、「関西でもみんなが上位に食い込めるくらい技術レベルの向上に、尽力できればいいと考えている」と意気込む。感謝してもしきれない、愛する4年生から受け取ったバトンをよりよい形で未来へとつなぐために。インカレが終幕したと同時に関大射撃部の新たなる歴史の1ページが幕を開けた。【文/写真:木村遥太】

▼山田
「(AR60MとSBライフル伏射60発競技では両方とも後半に失速した)コンディションと競技のスキルに問題はなくて、万全な状態だったと思います。今回課題だなと思ったのは、自分のルーティンであったり、テンポの取り方が後半になって疎かになってくるのを感じていまして。引き金の引き方であったり、休憩を取らなかったりなど、小さいことの積み重ねが失速の大きな原因だと感じています。(SBライフル男子三姿勢とSBライフル男女伏射で入賞し、関東勢に食らいついた)もっといけたかなというのが正直な感想。自分自身の未熟さ、甘さを強く感じたのと、やっぱり関東が非常に強い。関西でこうやって食い込めるのが1人、2人しかいない現状は危ないなと。今後、関東にかかっていけるかどうか不安を感じています。(インカレ期間を経て成長したこと)秋からインカレまで練習をする中で確実に安定したなと。銃の揺れなどの不安定要素を解消できたという点がありまして。自信を持って射撃競技に挑めるようになったことは、大きな成長だと感じています。(4年生への思い)本当に皆さん3年間ずっと一緒に競技してくださって。自分は1人だったけれど、1人じゃできないことも今の4年生の先輩方が1年生の時からずっと一緒に仕事をしたり、かわいがってくださって本当に感謝しかないです。ありがとうを何回言っても言い表せないくらい本当に感謝でいっぱいです。(来年は主将に。どのような1年にしていきたいか)個人の競技であったり、部としての問題を解決して次の学年に残していかないような1年にしたいと思っています。競技に関しては全員がインカレや選抜に出られるようになることを目標にして。関西でもみんなが上位に食い込めるくらい技術レベルの向上に尽力できれば良いなと考えています」

▼旭
「(最終日はSBライフル伏射60発競技で600点を超えた)自己ベストだったので、目標も超えることができたし、自己ベストも更新できて良かった気持ちもある。また、全体的に安定して点数取れたことがすごくうれしくて。みんなが応援してくれていることも相まって、いいコンディションで撃てたなと思います。(インカレでは3種目に出場。その中でAR60Wで8位入賞を果たした)本選は昨年よりボーダーの点数はあがるだろうなと思っていたのと、最後だからということもあって気合を入れて頑張ろうと思って。今までよりもファイナルに残るという気持ちが強かったので、本選を勝ち抜けたと思います。ファイナル8位は悔しい気持ちもあったけれど、最後の学連試合で楽しめたと思います。(インカレ期間を通して成長した点)とにかく最後まであきらめないことができたと思います。(後輩に向けて)自分に自信を持って頑張ってほしいです」

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