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◇第61回全日本大学対抗王座決定試合◇決勝◇対早大◇10月26日◇愛媛県総合運動公園テニスコート

●D1 山口・山本組1(6-4,6(4)-7,7-10)2平田・小髙組
○D2 髙山・中島組2(6-4,7-5)0金子・網田
○S1 山口2(6-3,6-3)0宮田
●S2 千葉0(3-6,4-6)2小髙
○S3 髙山2(6-1,6-2)0金子
[最終結果]○関大3-2早大

[最終成績]優勝

前日の姫大戦で快勝を収め、決勝に進んだ関大。日本一の称号を懸けて、関東の強豪・早大と対戦した。ダブルスを1-1で折り返し、シングルスへ。S3を勝利したものの、S2は黒星に。勝敗が懸かった場面で、S1山口花音主将(経4)が白星を挙げる。関大テニス部創部初、そして悲願の『王座優勝』を果たした。

IMG_1449-200x133 【テニス女子】創部初の王座優勝果たした!
△王座優勝を果たしたテニス部女子

D2に出場したのは、髙山揺(ゆら=商2)・中島莉良(人1)組。髙山が後衛のラリー戦を繰り広げると、隙を逃さず中島がネットプレーで得点する。相手の粘り強いプレーに苦戦することもあったが、ゲームカウント6-4で第1セットを先取した。続く第2セットは一進一退の攻防を繰り広げ、ゲームカウント5-5に。あと2ゲームを取り切り、勝利を決めたいところだ。第11ゲームをデュースの末に獲得すると、第12ゲームでもデュースに突入。緊迫した場面でも攻めたプレーを見せ、接戦を制す。ストレートで勝利を挙げ、関大に1勝目を持ち帰った。

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△中島

D1の山口主将・山本未来(文3)組は、山口主将のサーブで試合開始。キープで第1ゲームを獲得すると、第2ゲームも連取する。そのままリードを守り、ゲームカウント6-4で第1ゲームを奪取した。第2ゲームは、いきなり相手に3ゲームを奪われる厳しい展開に。そのまま相手がリードして試合が進んだが、山本のパワフルなストロークや、山口主将のコースを狙ったショットで得点。ゲームカウント2-5から5-5に持ち込んだ。その後も互角の戦いとなり、タイブレークへ。先制点を献上したものの、山口主将のリターンエースで次のポイントを獲得。流れに乗りたいところだったが、4-7で第2セットを献上した。試合は、10ポイントマッチタイブレークに突入。山本の粘り強い返球で1点目を奪ったが、その後は点差を広げられない。7-7から相手の勢いに押され、7-10で黒星を喫した。

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△山本

S3に登場したのは髙山。早大の主将相手に、自身のペースで試合を進める。威力のある打球で相手を圧倒。さらには、スライスで前後に相手を動かしミスを誘うなど、緩急をつけた攻撃で得点を奪う。ゲームカウント6-1で第1セットを取得した。続く第2セットでも主導権を握り、相手を2ゲームに抑えてセット奪取。ストレート勝ちで、2勝目を手にした。

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△髙山

S2の千葉陽葵(ひなた=文1)は、序盤から相手の威力のあるストロークに押され、なかなか得点できない。ゲームカウント3-6で第1セットを落とした。続く第2セットは、左右に振られても粘り強く走って返球。さらには、鋭いフォアで得点を奪う。しかし、わずかに及ばずゲームカウント4-6で第2セットも献上。悔しいストレート負けを喫した。

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△千葉

勝敗を託されたのは、S1山口主将。運命が決まるコートに、多くの視線が集まった。プレッシャーがかかる場面だったが、山口主将は強気なプレーを崩さない。力強いストロークで相手を左右に振り、ミスを誘発。ゲームカウント6-3で、第1セットを獲得した。続く第2セットでも、山口主将が主導権を握る。回転の強くかかったサーブからゲームメークし、相手の返球が浮いたところを逃さず強打で仕留めて得点。コート横に駆け付けた仲間の応援を力に変え、その後も攻めのプレーを見せる。ゲームカウント5-3で、勝利まであと1ゲーム。第9ゲームはデュースとなるも、相手のリターンがアウトになり、アドバンテージを握る。そして、ラリー戦で相手のボールがアウトになり、ゲームセット。関大の優勝が決まった瞬間だった。

IMG_0923-200x133 【テニス女子】創部初の王座優勝果たした!
△山口主将
IMG_0976-200x133 【テニス女子】創部初の王座優勝果たした!
△優勝が決まり、山口主将に駆け寄る部員たち

創部初の王座優勝を果たした関大テニス部女子。悲願達成に、部員からは笑顔とうれし涙がこぼれた。「すごくうれしい。来年はもっと圧倒して優勝してくれることを期待している」と山口主将。快挙を成し遂げ、次なる目標へ。ここからまた、新たな歴史を紡いでいく。【文/写真:森奈津子】

▼山口主将
「(優勝した今の思い)優勝だけを目指してこの1年間頑張ってきたので、優勝できてとてもうれしく思います。(この1年を振り返って)昨年は惜しくも準優勝だったのですが、その時点で次は私が主将になって来年こそは絶対に優勝するという強い気持ちを持ってこの1年間頑張ってきたので、昨年の準優勝があったからこそ、今年優勝できたかなと思っています。(勝った瞬間にどんなことを思ったか)ここまで頑張ってきて良かったなという思いと、今大会が公式戦シングルスに出場するのはテニス人生で最後になるので。そこで勝って優勝という最高の結果で終わることができて、すごく感動して、涙が出ました。この大学4年間の完璧な終わり方ができたかなと思います。(後輩たちへ)来年も優勝してくれると思っているので、山本キャプテンを中心に、今回活躍してくれた1、2年生ももっと強くなって、来年はもっと圧倒して優勝してくれることを期待しています」

▼山本統括コーチ
「(優勝した今の思い)選手が本当によく頑張ってくれたなということと、このチームをずっと支えていただいたみなさんに心から感謝を申し上げたいと思います。(最後は山口主将が優勝を決めた)心配なところもありましたが、本当に色々と苦労をしてきて、努力もしてきた彼女ですから、最後は自力で勝ってくれると信じて見ていました。(19年、23年は筑波大に決勝で2-3で敗れて準優勝だった)悔しい思いをしたからこそ、このチームが強くなったと思っています。この1年みんなが口をそろえて「あの悔しさを忘れない」と、この優勝を狙っていたので優勝できて良かったです。(決勝の早大戦について)気持ちで引いてはいけないということをずっと学生には言っていました。あとは、熱くなってはいけない、冷静に戦うんだということ。頭を使って次のショットを考えてプレーするんだという話をしました。(山口という選手について)日本一の選手だと思います。彼女と出会えて、本当に良かったなと思います。(来年に向けて)まだ1回勝っただけで、歴史を見れば何連覇もしている大学もあります。そこは謙虚な姿勢で取り組んでいくだけですが、チャンピオンになった責任もあると思いますから、そこはしっかりと学生と話をしていきたいです」

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