◇第 43回全日本大学女子駅伝対校選手権大会◇10月26日◇弘進ゴムアスリートパーク仙台ほか
[最終結果] 13位 2:08.30
1区 市岡妃彩良(きさら=商1)
2区 柘植ゆり(社1)
3区 岩本風音(社4)
4区 大西友菜(安全2)
5区 前田彩花(商3)
6区 新山心友(商3)
雨が降る中行われた全日本大学女子駅伝。昨年シード権を逃し、苦しいシーズンとなったが関西予選となる関西対校女子駅伝で2位となり今年も仙台へと舞い戻ってきた。関西対校女子駅伝では出場しなかった柘植が1年生ながら大抜擢。チームに新しい風を加え、タスキをつないだ。目標とする5位に向け、市岡がスタートを切る。しかし、全国の壁は高く上位をうかがえる位置につくことができない。全日本大学女子選抜駅伝競走(富士山女子駅伝)の出場ラインである12位に入れるかの勝負となったが前を走る帝京科学大に10秒及ばず13位でのフィニッシュとなった。
悪天候に見舞われた仙台。弘進ゴムアスリートパーク仙台で戦いの火蓋が切って落とされた。1区を任された市岡は1年生ながら堂々の走りを披露する。17位で2区の柘植へとタスキを渡した。

1年生同士のタスキリレーとなった第1中継所から飛び出した柘植。4.0㌔とこの駅伝の最短区間である2区を走り抜けた。序盤からスピードを上げるが、他大学の強敵に押される形となる。懸命な走りを見せたが区間21位となり、全体順位19位で第2中継所へと飛び込んだ。

柘植からタスキを受け取ったのは唯一の4年生岩本。笑顔でタスキリレーを行い、走り出した。第2中継所を後にした岩本は快調な走りを見せる。4人抜きを達成し、全体順位を15位まで引き上げた。区間8位の快走でチームに勢いを与え、4区の大西へとタスキをつないだ。
4区を担ったのは大西。順位を守り切りたいところだったが、後ろを走る順天堂大、拓殖大に追い抜かされる。それでも必死に食らいつき、4区中継所では3大学が同時に飛び込む混乱状態となった。苦しみながらもなんとかタスキをつなぎ切った大西。全体順位17位でエース・前田へとタスキが渡った。
タスキを受け取った前田は、直後につまづきかけるハプニングも。それでも体勢を立て直し、前方を走る選手たちを追いかけた。5区で順位を大きく上げ、富士山女子駅伝への切符を手繰り寄せたいところ。5区はサラ・ワンジル(大東文化大)をはじめ各校の実力者がそろうエース区間。しかし、前田はこの区間で一挙4人抜きし、13位でタスキをつないだ。

前田からタスキを受け取った新山が6区を力走。富士山女子駅伝の出場権獲得ラインである12位へ何とか滑り込みたい。しかし、わずか10秒届かず13位でゴールとなった。今大会では、城西大が5区で一度順位を落としたものの、トラックの周回で大東文化大を抜かし優勝。区間新記録が多く更新されたレースとなった。

目標の5位は達成できず、シード権さらには富士山女子駅伝の出場も決めることができなかった今回の全日本大学女子駅伝。岩本、前田を中心に組み立てたレースだったが全国の壁は高かった。レース後に前田は「チーム全体として実力はまだまだ」と振り返った。今大会で富士山への切符を手にすることはできなかった関大。しかし、5000mの記録で出場する道が残されている。富士山で笑顔はじける素晴らしいレースとなることを期待したい。【文/写真:井原郷志、西村果凜、津久井純奈】
▽前田
「(5位と目標を立てた経緯について)5位という結果は過去最高の順位になるんですけど、先輩たちとチームで話し合った中で5位と決めました。(シード権獲得の)8位は絶対条件だったので、富士山の出場権である12位にも及ばずとても残念です。(自分の走りについて)直前までいい練習を積めていたんですけど、直前になって痛みがだいぶひどくなってしまって。ジョグとかも全然できない状態の中、前日に刺激を入れて本番にかけるという状態でした。自分としては3割ぐらいの実力しか発揮できなかったんですけど、それを言い訳にしてはだめだし、駅伝は待ってはくれないので自分が合わせるべきだったと思います。私の役割はどんな順位で来てもシード圏内まで絶対に上げるというところだったので、役割も果たせず申し訳ないです。(これからの駅伝シーズンについて)チームのメンバーとしても実力はまだまだだと思います。すべき事はまだまだあると思うし、実力をつけていかないといけないと思います。チームで今回の駅伝の何がだめだったのかをもっと分析して、次の富士山女子に向けてもう1度仕切り直していきたいと思います」
コメントを送信