◇令和7年度関西学生秋季リーグ戦第7節◇対関学大1回戦◇10月18日◇わかさスタジアム京都
関学大 000 002 013=6
関 大 000 000 000=0
(学)森津―塚野
(関)荒谷、足立、山下健―小村
1(中)山本峻
2(遊)山田
3(右)中村莞
4(二)下井田
5(左)鹿熊
6(捕)小村
7(三)宮本青
8(一)小谷太
9(投)荒谷
110期最終節となる関関戦。「関関戦という特別な試合。応援団のみなさんの期待にも応えるため、いい形で終わりたい」。小谷太誠主将(社4)を中心に気合い十分で臨んだ。3回に小谷主将の二塁打で好機を作るも、先制点は奪えず。5回にも小谷主将がチャンスメークするものの、ホームが遠い。すると6回、安打と失策でピンチを招くと、適時二塁打で2点の先制を許す。8回にも1点、9回にはダメ押しの3点を失い、0-6。無念の完封負けを喫した。
試合前から両軍のスタンドには、あふれんばかりの応援団が集う。グラウンドの選手たちも笑顔を見せ、いざ決戦へ。始球式の後、マウンドに上がった先発・荒谷紘匡(法4)は先頭打者に変化球から入ると、3球三振。2番、3番も飛球に打ち取り、安定した立ち上がりを見せる。小雨が降る中、2回にも2個の三振を奪い、エンジン全開。3回には初安打を許し、ピンチを招くが三振で先制は許さない。その裏、先頭の宮本青空(はる=経2)が左安打で出塁。チーム初安打に応援のボルテージも上がる。大音量の『闘魂』が鳴る中、小谷主将が逆方向にはじき返す二塁打でチャンスメーク。無死二、三塁と絶好機を迎えるが、後続で返し切ることができない。

4回、荒谷は安打を許すものの、小村和大(文4)が盗塁刺殺で守り立てる。強まる雨の中、5回には2個の三振を奪い圧巻の投球。その裏、またも宮本青と小谷主将で好機を作るが、あと1本が出ない。5回が終了し、グラウンド整備が行われる中、スタンドから応援団による『FLASH』でパワーを送る。はじける笑顔でパフォーマンスを終えるとともに、雨が上がった。先制点が鍵となる中盤戦、6回に均衡が破れる。荒谷は先頭に安打を許すと、犠打と遊失で1死一、二塁に。ここで強打者・中川(関学大)を迎えると、左中間を破る適時二塁打を浴びる。2点の先制を許してしまった。

すぐさま取り返したい打線は6回、けがから復帰し、4番に座る下井田悠人(はると=経4)が中安打を放つ。続く鹿熊大誠(情4)も中安打で続き、2死ながら一、二塁に。この好機で打席には、ラストイヤーでブレイクを果たした小村。追撃の1本に期待が寄せられたものの、空三振に倒れた。7回にも荒谷はピンチを招くが、エースの意地で追加点は与えない。

ラッキーセブンの攻撃前、関大スタンドの学注を担当したのは、応援団・松山小夏団長(文4)と米田晴香副団長(化生4)。逆転に向けて士気を高め、「大空を越えて」が響く。そのかいあってか、森津(関学大)が制球を乱し、先頭の宮本青が死球で出塁。この日2安打の小谷主将が打席に立つが、痛恨の併殺打に。それでも続く荒谷の打順で代打・森内大奈(情3)が登場し、右安打を放つ。すぐさま代走・大塚誠人(情4)を起用すると、盗塁で二塁へ。さらに暴投が絡み、一気に三塁まで進む。好機で代打・久保慶太郎(商2)を迎えるが、無情にもバットが空を斬り、得点とはならなかった。


8回、2番手としてマウンドに上がった足立幸(ゆきと=人4)は、先頭に安打を許し、犠打で得点圏に走者を背負う。踏ん張りたいところだったが、福谷(関学大)に痛恨の二塁打を浴び、3点目を献上。9回には3番手・山下健信(政策4)がマウンドへ。しかし、山下健も死球と犠打でピンチを背負う。渡部(関学大)に対して、フルカウントから渾身(こんしん)の1球を投じるも、打球は右中間へ。4点目を奪われると、中川(関学大)、福谷(関学大)にも適時打を許し、スコアボードにはあまりにも重い『3』が刻まれた。最終回の攻撃は2死から宮本青が四球を選ぶも、そこまで。屈辱の完封負けで関関戦第1ラウンドは終了した。

再三好機を作ったものの、得点につなげられなかった関大。それに対し、宿敵は中心打者の中川(関学大)、福谷(関学大)で5打点を挙げた。好機での1本が明暗を分ける試合に。「次負けたら最後になってしまう。何とか勝って、望みをつなげたい」と小谷主将。2回戦で勝利し、3回戦へ。小谷世代をまだ終わらせるわけにはいかない。【文:櫻田真宙/写真:宮寧彩、村田淳希、櫻田真宙】
▼小谷主将
「(関関戦にどのような心境で臨んだか)もう優勝はなくなってしまっているけれど、関関戦は他の試合とは違う特別な試合だと思っていて。応援団のみなさんもいつも以上に応援してくれる試合なので、絶対に最後いい形で終わろうと思っていました。(3回には二塁打でチャンスメーク)いつも左ピッチャーの時はスタメンではないのですが、最後ということもあったし、監督に起用してもらって。やっぱりその期待に応えたいという思いがありました。(試合を振り返って)序盤に自分たちがチャンスを作りながらも点を取れなかったことに対して、どこがダメージを受けていました。何か追い込まれていく感じがありました。そんな中、荒谷もよく投げてくれていたけれど、先制点を取られてしまって。その後にすぐ取り返せなかったことが、試合を決めてしまったなと思います。(2回戦に向けて)泣いても笑っても、次負けてしまったら最後になってしまいます。なんとか2回戦で勝って、あと2戦できるようにしっかりと準備していきたいなと思います」
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