◇令和７年度関西学生秋季リーグ戦第６節◇対近大１回戦◇10月10日◇ほっともっとフィールド神戸

近　大 ０００　０００　１００＝１
関　大 ０００　０００　０００＝０

（近）宮原、野口ー伊藤
（関）荒谷ー小村

１（三）宮本青
２（遊）山田
３（右）中村莞
４（二）森内
５（一）小谷太
６（捕）小村
７（左）鹿熊
８（中）山本峻
９（投）荒谷

優勝への道が途絶えた前節。１つでも上の順位へ、気持ちを新たに近大戦を迎えた。先発・荒谷紘匡（法４）は初回から好投が光り、６回まで無失点投球を続ける。しかし攻撃も、好機を作るが本塁は遠い。投手戦となる中で、均衡を破ったのは近大。重く手痛いこの１点が決勝点となり、悔しい敗戦となった。

現在２位と、首位攻防戦に名を連ねる近大。先発のマウンドにはエース・荒谷が上がる。ストライク先行の投球を見せ、初回を三者凡退に抑えた。上場の立ち上がりで初回の攻撃に流れを作る。先頭・宮本青空（はる＝経２）が四球で出塁。続く２番・山田悠平（商４）が犠打を決め、野選により無死一、二塁の好機を迎えた。後続が倒れ２死となるも、５番・小谷太誠主将（社４）の四球で、満塁とさらに好機を広げる。先制点を挙げたいところだったが、１本は出ず無得点に終わった。

２回には、先頭・鹿熊大誠（情４）が高めを合わせ左翼線への二塁打を放つ。進塁打で１死三塁と、初回に続きまたも好機に。スクイズを狙ったが、打球は相手投手に転がり走者を進められない。後続も倒れ、先制とはならなかった。

その後も両投手の好投が光り、投げ合いが続く。互いに０点のまま５回が終了。静寂を破るべく、後半戦に挑む。６回、先頭打者から連打で無死一、二塁といきなりのピンチに。しかし、荒谷の不動心はここでも変わらない。２、３、４番の強打者に対して３人で斬り、勢いそのまま攻撃に向かう。１死から５番・小谷主将が四球で出塁。代走の大塚誠人（情４）が２死から盗塁を決め、この回も好機を迎えた。打席には、この日２安打の鹿熊。相手投手の変化球にも対応し、球数を増やす。絶好球を狙ったが、相手も好投を見せ、捕邪飛に倒れた。

６回まで三塁を踏ませない無失点投球の荒谷。しかし７回、ついに試合が動く。１死から安打を許すと、犠打で二塁に。ここで相手は代打を起用。フルカウントから振り抜いた打球は、三遊間を破り左前へ。二塁走者が一気に本塁に帰還し、重い１点を献上することとなった。

８回、９回と荒谷が三者凡退に斬る。なんとしても反撃したい最終回の攻撃。先頭・小村和大（文４）が四球で出塁すると、犠打で二塁に。打席には、８番・山本峻輔（人２）が立つ。「真っすぐを狙っていたが、変化球に合わせられた」と、放った打球は右前安打に。

１死一、三塁とさらに好機を拡大。ここで相手先発投手がマウンドを下りる。２番手の左投手に合わせ、ここで右の代打・露本一惺（社１）を起用。左投手から対角線に差し込む球が身体に当たり、死球かと思われたが、ストライクコースとの判定で三振に倒れた。２死となり打順は１番に返ったが、二ゴロに倒れ試合は終了。エース・荒谷が142球完投と好投を見せただけに、悔しい敗戦となった。

あと１本が出ず、惜敗を喫した関大。あすこそは、なんとしてでも勝利をつかみたい。そして、最終節・関関戦で集大成を飾るべく勢いをつける。【文：水井陽菜／写真：櫻田真宙】

▼山本峻
「（最終回の攻撃で右安打。打席に入る前の心境は）つなぐというよりは長打を打ちたかったんですけど、結果的にヒットになって。大きいのを狙った結果ヒットにつながって良かったです。（一、二塁間を抜けた時は）ちょっと詰まったんですけど、ヒットになってくれて良かったです。（狙っていた球だったか）真っすぐを張っていました。たまたま振ったところに変化球が来てくれたので、それに合わせて打ちました。（次戦に向けて）あすは左ピッチャーが来ると思うので、その中でもできることの対策をしっかりします。きょうは球が速いピッチャーに刺されてフライが多かったので、そういうこともしっかり考えて対応できたらと思います」