◇2025ムロオ関西大学Aリーグ第3節◇対近大◇10月5日◇天理親里ラグビー場
[前半]関大17ー15近大
[後半]関大13ー12近大
[試合終了]関大30ー27近大
ここまでの2戦はいずれも大敗と苦しい展開で進むAリーグ。雨がふりしきる中行われた第3節は、昨年大金星を挙げた近大との対戦となった。前半から相手陣地へと迫り、前半5分にFL奥平一磨呂主将(政策4)がトライを決める。途中得点を取られる場面もあったが、17-15でリードして前半を終えた。続く後半はミスが続き逆転を許すと、一時7点までビハインドを広げる展開に。しかし、NO8谷口永輝(人4)のトライとSO﨑田士人(らいと=文4)のコンバージョンキックで同点に追いつくと、試合終了間際に粘りのスクラムからペナルティーゴール(PG)を獲得。これをSO﨑田が決め切り逆転。そのまま試合が終了し、今季初勝利を収めた。

関大のキックオフで試合が始まった。前半から猛攻をしかけ相手に襲いかかる。前半3分、敵陣22mライン付近で得たラインアウトからチャンスに。フェーズを重ね、最後はFL奥平主将がトライを奪った。その後のコンバージョンキックをSO﨑田が決め、7点を先制する。同14分、関大がオフサイドを取られ、相手はPGを選択。 これを決められ、3点を奪われた。同17分にはFL三木が相手をなぎ倒して大きく前進。中央から左側へとパスをつないで相手をずらし、最後はWTB一瀬爽(人2)がトライを奪った。

リードを守り抜きたい関大だったが、同22分に再びトライを奪われスコアは12-8となる。続けて同32分にもトライを許し、ついに逆転されてしまった。再逆転を狙う関大は、敵陣インゴール付近で発生したスクラムで相手のコラプシングを誘発。客席からは関大サポーターの歓喜の声が響き渡る。インゴール手前でラインアウトを獲得し、土壇場で大チャンスとなった。何度もフェーズを重ねて、前進を試みるが相手の強固なディフェンスに阻まれなかなか進めない。しかし、流れでもう一度ラインアウトを獲得し、これをLO中村豪(商4)がしっかりとキャッチ。モールを組んで押し込み最後はHO清水開輝(人2)が押し込んで逆転トライを決めた。
後半は開始直後に追加点が生まれる。同2分、相手のハイタックルを受けPGを選択。これをSO﨑田が決めリードを5点に広げた。しかし、同15分スクラムの流れからトライを許し同点に。相手の勢いはとまらず、同19分にもトライを奪われる。コンバージョンキックも決められ7点のビハインドとなった。逆転された関大は、同24分に得たラインアウトからチャンスを作る。モールを組んで前進し、最後はNO8谷口がトライ。

意地のトライを奪い、試合の主導権を渡さなかった。コンバージョンキックもSO﨑田が沈め、再びスコアはイーブンに。その後は一進一退の攻防が繰り広げられたが、試合終了間際の同40分に敵陣の深い位置でスクラムを獲得する。このスクラムで近大はコラプシングの反則。この試合で再三の活躍が見られたフロントローの3人を中心にスクラムで勝ち越しのチャンスを作った。PGを選択し、勝負の明暗はSO﨑田に託される。静寂の中、SO﨑田はしっかりとゴール成功。同時に勝利のホイッスルが鳴り響き、会場は大きく湧いた。

2年連続で強敵・近大を打ち破った関大。春季トーナメントで敗戦した相手に勝利し、目標であるリーグ5勝に向け望みをつないだ。次節は関関戦で大敗した関学大に再び挑む関大。勝利の勢いを維持し、ライバル撃破に向かう。【文:井原郷志/写真:春田史帆】
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