◇第25回西日本個人選手権大会◇5月25日◇吹田市立武道館洗心館
[男子初段の部]
竹川 1回戦敗退
神田 2回戦敗退
[男子弐段の部]
三好 4回戦敗退
山田 2回戦敗退
[男子参段以上の部]
岡田 準優勝
小浜 3回戦敗退
内畑谷 2回戦敗退
後藤 2回戦敗退
[女子初段・1級の部]
綾木 2回戦敗退
平野 ベスト4
[女子弐段以上の部]
前田 優勝
岩木 準優勝
倉田 2回戦敗退
中井 1回戦敗退
大谷 1回戦敗退
西日本団体選手権大会から約1ヵ月。西日本の頂点を決める個人選手権大会が開幕した。関大からは男子8名、女子7名が出場。結果は、男子参段以上の部で岡田英努主将(文4)が準優勝、女子弐段以上の部で前田望結(文2)が優勝、岩木美朱(法3)が準優勝に輝いた。
試合は男子初段の部、弐段の部から始まった。初段の部には、竹川敬治(法4)と神田アレクサンダー蒼輔(法3)が、弐段の部には山田航(環都4)と三好舜(法2)が出場。三好は得意の胴突きで4回戦まで駒を進める。惜しくも準決勝進出とはならなかったものの、2勝を挙げ実りある試合となった。

男子参段以上の部には、小浜守哉(商1)、内畑谷将(法3)、岡田、後藤琉碧(るきあ=文3)が出場した。昨年準優勝した後藤、第3位の内畑谷に期待がかかる今大会であったが、まさかの初戦敗退。2選手とも1分間一本勝負の延長戦までもつれ込んだが、1本を取られ敗北を喫した。ルーキー・小浜は2回戦を1-0で勝ち切ったが、3回戦で前田(龍大)と対峙(たいじ)。強敵相手にストレートで敗北を喫した。岡田主将は2回戦、3回戦と駒を進めていく。準決勝は均衡した試合となった。互いに1本を先取できず延長戦へ。しかし決定打が出ず、結果は審判の判定に委ねられる。積極性が認められ、判定勝ちで決勝進出を決めた。

同時に行われていた女子初段・1級の部。綾木花純(法2)、平野陽菜(はるな=法1)が出場した。平野は先取した1本を守り切り初戦を勝利。続く2回戦も勝ち切り準決勝に駒を進めたが、1-2で敗北を喫した。
女子弐段以上の部には、3連覇がかかる岩木、中井天鈴(てんり=法2)、大谷理緒(社1)、倉田音香(法2)、前田が出場。倉田は1本を先取すると、そのまま勝ち切り2回戦に進出した。岩木はシードで2回戦から登場。先制されたものの残り5秒で取り返し、試合を振り出しに戻す。1-1で延長戦までもつれ込み1本を決め、準決勝に進出した。続く準決勝でも延長戦に突入する接戦に。勝負は決まらないが、判定勝ちで決勝に進出。前田は初戦から互角の戦いを繰り広げた。延長戦で決着がつかず、判定勝ちで1回戦を突破。続く2回戦でも1-1で延長戦へ。ここでも判定勝ちを手にする。準決勝では、試合終了間際に抑え込み面突きで1本。決勝は昨年同様関大対決となった。

決勝は女子から行われた。互いに手の内を知る戦いに、序盤は手探り状態で試合を展開。前田は、積極的に攻め相手との距離を詰めていく。岩木も攻撃をかわしながら隙を伺うが、試合は延長戦に突入した。決勝は無制限の一本勝負。約20分に及ぶ接戦を制したのは、前田だった。互いに警告された後、「2人とも楽しんで」と仲間から声が飛ぶ。距離詰めていった前田は「相手の目が見えていた」と面突き。審判の旗が上がり、長い戦いに終止符を打った。


大会最後の試合は、男子参段以上の部。「初の決勝の舞台」と気合十分に挑む。相手は西日本団体の決勝、大将戦で敗れた前田(龍大)。出会い際、距離を詰めていく岡田主将に対し相手には動じる様子が見えない。試合中盤に面突きで先制されると、さらに胴膝蹴りで2本目を取られてしまう。惜しくも優勝に届かなかったが、自身初の準優勝に輝いた。
幾度となく対戦してきた岩木と前田。今大会で初優勝のタイトルを手にした前田は試合後「率直にすごくうれしい」喜びをあらわに。各々が奮闘し3選手が優勝、準優勝という結果を収めた。苦い結果となった選手もいるが、この悔しさを必ず成長の糧にしたい。1ヵ月後に控える選抜大会、関大拳法部がさらなる飛躍を遂げるだろう。【文:水井陽菜/写真:木村遥太、吉野日菜多】
▼前田
「(率直な気持ちは)めっちゃうれしいです。美朱さん(岩木)とは何回もやっていたんですけど、高校の時から1回も勝ったことがなくて、いつも延長戦で気を抜いたところでやられることが多くて。今日も結構気が抜けてやられるところとかもあったんですけど、しっかり最後相手の目が見えて、クロスで面を突けて(1本を)取ってもらえてうれしかったです。(昨年は西日本、全日の決勝で敗れた)同じ部活の先輩であっても、やっぱりどっかで負けてもいいやと思う気持ちもあったかもしれないけど、負けたら悔しいという気持ちもあって、ずっと勝ちたいなと思っていました。やっぱり美朱さんは強いから、ただやるだけじゃ勝てないので、練習の時から探りながらやってたんですけど、全然隙がなくて。今回たまたま入った技なので、相手の苦手なところとかを探りながら練習して、次の全日の個人でもしっかり倒せるように頑張りたいです。(全ての試合が延長戦。決勝は約20分の試合だった)1回戦、2回戦と相手が強くて、プラス年下というのもあって負けられないという思いが強くて。力が入って自分の動きができてなくて、余計に疲れました(笑)正直、決勝では美朱さんやからこそ力が抜けて。20分というのは、終わってからはしんどかったけど、やってる時のしんどさというのは、その1回戦と2回戦よりはなかったです。(試合中、「楽しんでいけよ」という声があった)正直めっちゃ楽しくて。練習の感じでできたので、めっちゃ楽しかったです。(今後に向けて)まず選抜が1番近い大会なので、西日本は美朱さん頼りになってしまって、自分はほとんど仕事ができていなかったので、選抜では美朱さんを楽させてあげられるようにまた練習を頑張りたいです。総合選手権大会と全日個人は、やっぱり(勝つのが)なかなか難しいので、もっともっと強くなって力をつけないと勝てないので、もっと頑張りたいです」
▼岩木
「(率直な気持ちは)一昨年、昨年と優勝して、今年も優勝したかったんですけど、同校対決というのもあって、結構時間もかかったりという中で、自分の体力も削られていくし、悔しい思いはあるんですけど、楽しく試合できたかなと思います。(今後に向けて)まず、総合選手権ではまだ一度も決勝に行ったことがないので、決勝に進むこと。団体で当たることもあるかもしれないんですけど、それでもやっぱりしっかり勝って、決勝でも優勝できるように個人も頑張っていきたいです。団体では昨年優勝できなかったので。西日本団体で優勝できているのでチーム一丸となって絶対に優勝します」
▼岡田主将
「(率直な気持ちは)初めて個人で決勝に行って。うれしい気持ち反面、この前(西日本団体で前田(龍大)に)負けているので。この前は1本取れたんですけど、今回1本取れなかったというのは結構悔しいところもあります。(決勝前の心境)今まで自分が練習してきたことをしっかり出して、みんなから『ここ気をつけろよ』みたいなこと言われてをちゃんと注意しながら、いつも通りの自分を出しながら戦おうかなっていうふうに思っていました。(試合を振り返って)自分の拳法はできていたと思うんですけど、やっぱり自分の決め手というところを相手に見せられなかったというのが今の課題かなと思います。課題点はいっぱいあるので、そこら辺直していったら勝てるようになると思うので頑張ります。(今後に向けて)(総合選手権大会は)社会人も出てくると思うので、力負けしないように今からもっとトレーニングして練習して、誰よりも練習して臨んで、しっかり優勝を狙って頑張っていきたいです」
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