◇令和7年度関西学生選手権大会◇男子シングルスB◇5月10日◇ダイハツアリーナ
【男子シングルスB】
[1回戦]
○岡本2(21-14,21-18)0福本(佛教大)
○長江(不戦勝)池田(森ノ宮大学)
[2回戦]
○中村亮2(21-13,21-15)0芝(大公大)
○中村英2(21-18,18-21,21-13)1山岸(京大)
●岡本0(10-21,7-21)2山本(京大)
●中西0(24-26,25-27)2玉木(幾王大)
●伊藤0(3-21,14-21)2小池(京大)
●長江0(12-21,9-21)2郷谷(羽衣大)
●前中1(21-16,16-21,13-21)2橋本(大芸大)
[3回戦]
○中村亮2(21-11,21-9)0坂本(大産大)
●中村英0(12-21,17-21)2上野(神大)
[4回戦]
○中村亮2(21-16,21-14)0小竹(近大)
ついに、関西学生が開幕した。初日の男子シングルBは、1年生4名を含む7名が出場。中村亮太(人3)が4回戦を突破し、25日に行われる5回戦に駒を進めた。
1回戦にエントリーしたのは、岡本明(シス理1)と長江匠海(シス理1)。岡本は優れた空間認識能力を発揮し、ラインを攻めたショットで得点する。1回戦ということもあり、体が硬くミスが目立つも、実力差で相手を寄せ付けない。7点差で1セットを獲得した。相手が調子を上げてきたことに加え、第1セットに引き続きミスを減らせず、第2セットの立ち上がりは相手にリードを許す。インターバル後からはラリーで相手を動かすことを意識。それにより、自分のペースを確保しスマッシュのキレも良くなる。一気に体勢を立て直し、点差を巻き返して逆転して勝利した。長江は不戦勝で2回戦進出を決める。

2回戦からは全選手が出場。最初に現れた中村亮は、軽いフットワークから繰り広げられる強烈なスマッシュで相手を翻弄(ほんろう)する。インターバル後はパターンに適応され、ミスが増えたがスマッシュで打開。さらに、ラリーを続けて相手を動かし逃げ切り、第1セットを突破した。第2セットではフォア側に放たれたスマッシュに苦戦する。しかし、後半はラリーが続くようになり、ドロップなどのフェイントで相手の体勢を崩してプッシュ。順当に得点し、2回戦を突破した。

続いてコートに立ったのは、1回戦から勝ち上がってきた岡本。序盤から相手に主導権を握られ、7連続で失点する場面も。第1セットを落とし、第2セットへ。強いスマッシュも返球しラリーも続けるが、左右に振られてシャトルをネットにかけてしまう。また、クリアでエンドラインを超えてアウトになってしまうことが多かった。そのため、コーチからドリブンクリアではなくハイクリアを使うように指導が入る。その後はハイクリアを意識し、アウトを減らした。しかし、決めれば得点できる場面でミスが続き敗北。3回戦進出とはならなかった。続いての出場者は中西凛太郎(経3)。相手サーブで試合が始まると、相手の高い身長から繰り広げられる速いスマッシュに対応できず。また、高いショットも前で取られてしまい、失点。リードを許してインターバルへ。再開後は、前に落として相手の体勢を崩しプッシュ。点差を縮め、デュースに持ち込んだ。チャンスでスマッシュを決めて得点したものの、中途半端に上げてしまった球を打たれてしまいセットを献上。スマッシュとロブで相手を動かし、得点する。しかし、ヘアピンをネットにするなどのミスで失点し、敗北を喫した。

続く伊藤忍(ビジ1)は、ラリーを続けるも打つのがワンテンポ遅れ、甘い球を上げてしまう。それをスマッシュで打たれてしまい、連続失点。後半は、フットワークの良さを見せてラリーを続ける。チャンスでプッシュを決め得点したものの、速いショットに対応できない。セットを続けて献上し、2回戦敗退となった。長江は、サーブレシーブでスマッシュを決めるなど、攻めの姿勢を見せる。長江も相手もパワー系だったため、ハイクリアなどでラリーを続けるよう指導を受けた。相手のショットに対応し点を獲得したが、ジャッジミスやスマッシュをアウトにしてしまう。最後は9連続で失点し、敗戦した。

続いて現れたのは前中ひろと(商1)。序盤は主導権を握られたが、「積極的に」という声を受けて攻め込み、逆転に成功して第1セットを獲得した。しかし、第2セット以降はリードを許し、最後はヘアピンをネットにかけて3回戦へ進出することはかなわず。

最後に出場した中村英祐(シス理4)は、長い手足を生かした力強いスマッシュで得点。また前のショットも取り、ラリーからチャンスを伺った。左右に振られたショットの対応に苦しみ点を献上したが、逃げ切りセットを先取する。第2セットは堅実なプレーで得点するが、スマッシュをネットにかけるなどしてファイナルセットへ。第3セットからはコーチが駆けつけ、流れを引き寄せた。ラリーのスピードも高まるも対処し、連続得点。大差で勝利した。
3回戦に進出したのは、中村亮と中村英。まず現れた中村亮は、相手のいないところを狙って点を重ねる。攻撃がうまくいかず点を落とす場面もあったが、強烈なスマッシュで相手を引き離した。第1セットを獲得すると、第2セットも高い攻撃力で相手を圧倒。相手が左奥のショットを取るのが苦手だと分析し、徹底的に狙う。連続得点を果たし、このセットの失点を1桁に抑えて4回戦に進出した。中村英は、試合開始から相手にリードを許す。また、バックサイドのショットやスマッシュに苦しみ第1セットを落とした。第2セットは、コーナーを攻めたショットや相手の逆を突くショットで得点。一時は同点に並んだが、胸辺りを狙ったスマッシュを取ることができず、連続で点を献上する。最後まで諦めない姿勢を見せたが点差を埋められず、3回戦敗退となった。

唯一4回戦まで勝ち上がった中村は、互いにミスを重ねて同点に並ぶ。しかし、そこからは相手を左右に動かしクロススマッシュを決めるなどして得点。リードを広げて第1セットをつかんだ。続く第2セットは第1セットの勢いそのままに一気に点を重ねていき、白星を挙げる。見事5回戦進出を決めた。
25日の5回戦進出を決めた中村亮。優勝を目指し、突き進む。【文:西村果凜/写真:堀内鑑】
▼中村亮
「(今日の試合を振り返って)思うようにいかないところもありながらも、今できることは最大限できたと思います。(一番印象深い試合は)最後の試合は、11点まで相手の思うようにやられることが多くて。点差が縮まってくると焦りもあったし、その中で自分のやらないといけないことや今までちゃんと練習してきたことを意識して、大丈夫、いけると思って頑張りました。(自身のプレーで良かったところは)全部ストレートで終わることができたのが一番自分の中では良かったです。今まで1日に3試合、4試合とある大会でも1試合目からファイナルセットに行ってしまったりというのが多くて、体力的にも厳しいことが多かったです。なので、今回は全部ストレートで勝てて良かったです。(5回戦の意気込み)絶対に勝ちます」
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