◇令和７年度関西学生春季リーグ戦第４戦◇５月10日◇対武庫女大◇向日市民体育館

●関大３－４武庫女大
［Ｓ１］●隅谷０－３
［Ｓ２］●小橋０－３
［Ｓ３］○榎３－１
［Ｗ１］○榎・世古ペア３－１
［Ｓ４］○世古３－０
［Ｓ５］●渡辺０－３
［Ｓ６］●水口０－３

今季、団体での勝利が遠い関大。１勝すべく武庫女大と相まみえた。１番手と２番手のシングルスが続けて、相手に勝利され危機的状況に。しかしエース・榎花恋主将（人３）がシングルス戦に勝利し関大に勢いを与える。その後の世古茉由加（人２）とのダブルス戦、世古のシングルス戦が勝利し、団体勝利がちらつき始めた。だが、現実は厳しく、続く５番手、６番手が勝ち切ることができず。惜しくも団体で白星を挙げることはできなかった。

トップバッターを務めたのは隅谷夏実（人４）。序盤からミスが重なり連続失点を許してしまう。第１ゲームは４－11で献上することに。何とか立て直したい第２ゲーム。得点を重ねることができずに難航する。相手の力強い攻撃に苦戦を強いられ、ゲームを連取されてしまうことに。後がない第３ゲーム。徐々に相手に食らいつく場面も見られたが、相手にリードされたまま試合は進む。ゲームカウント０－３でストレート負けを喫した。

２番手を任されたのは小橋莉歩（社１）。第１、２ゲームは終始相手に主導権を握られ、なかなか得点することができない。第３ゲームでは相手のミスを誘いながら徐々に得点差を詰めていく。先にマッチポイントに達したのは相手だったが、点差は３。逆転可能な得点差だったが、追いつくことはかなわず。ストレート負けとなるも公式戦での経験を積んだ。

あと１試合負ければ勝利が遠のく３番手で登場したのはエース・榎主将だった。第１ゲームから互いに点を取り合う激戦が繰り広げられる。２点差でゲームポイントに達し、デュースに持ち込ませずに第１ゲームを取り切った。第２ゲームは序盤はリードされる状態に。だが、冷静に得点を重ね、７点目で同点に追いつく。その後は力強い攻撃でリードを広げ、ゲームを連取。このままストレートで勝ち切りたい第３ゲームだったが一筋縄には行かなかった。１－１から相手が怒涛（どとう）の５連続得点で試合の流れを変えられてしまう。しかし、そんな状況下で榎は真価を発揮。徐々に点差を詰め、終盤に差しかかる７点目で同点に追いついた。このまま一気に得点したかったが、試合は再び相手ペースに。連続得点を許し、このゲームを献上。このまま相手にペースが渡り、第４ゲーム序盤は相手にリードされる。だが、粘りのプレーでリードを広げさせない。４点差でマッチポイントに達する。ここから相手が追い上げを見せるもデュースには突入させずにゲームセット。チームに貴重な１勝を持ち返った。

４番手はダブルスの榎主将・世古ペア。第１ゲームは息の合ったコンビネーションで危なげなくこのゲームを取り切った。続く第２ゲームは拮抗（きっこう）した展開で終盤まで点差はつかず。10―９で先にゲームポイントに達したがデュースにもつれ込まれた。デュースに突入してからは互いに点を取り合い試合は長期戦に。何とか粘り切って17－15でゲーム連取。このままストレート勝利を収めたい第３ゲームだったが、惜しくも取り切ることができず。第４ゲーム序盤はリードしながら試合を進めていたが、中盤で流れは一転。連続で得点を許し、６－10に。第５ゲームに突入するかと思いきや、榎と世古は諦めなかった。力強い攻撃を展開し、２点差に詰め寄る。ここで相手がタイムアウトを要求したが、試合の主導権を握らせなかった。デュースにもつれ込ませ、その勢いのまま２点差をつけゲームセット。２勝２敗になり、試合を振り出しに戻した。

続いて、４番手の世古と５番手の渡辺花（政策１）が同時にコートイン。渡辺は終始、相手の強烈な攻撃に対応できずストレート負けを喫する。世古は第１ゲームは先にゲームポイントに達し、そのままゲームを取り切った。続く第２、３ゲームも多種多様な攻撃を駆使しながら得点を重ねていく。最後は右端にストレートを決め込み、相手にゲームを取らせず勝利した。

団体勝利がかかったシングルス戦は水口琉衣（社２）。第１ゲームは相手ペースで試合が進み、このゲームを献上してしまうことに。何とか取り切りたい第２ゲーム。序盤は接戦を繰り広げるも次第に点差が広がっていく。ゲームを連取された。第３ゲームは互いに得点を取り合い、なかなか差は広がらず。しかし、相手の連続得点でじわじわと点差がつき始めた。５－９で関大がタイムアウトを要求。再開後も流れは変わらず。このゲームを落とし、ゲームセット。団体で勝利することはかなわなかった。

接戦の末に勝利することができなかった関大卓球部女子。明日は４戦目終了時点で全勝の近大との１戦に臨む。目指すは「勝利」の２文字だ。今こそ真価が問われる。【文：木村遥太／写真：井原郷志】