◇令和７年度関西学生春季リーグ戦第４節◇対関学大２回戦◇５月７日◇ほっともっとフィールド神戸

関　大　００１　０２０　０００＝３
関学大　３００　００２　０２Ｘ＝７

（関）米沢、山下陣、足立、曽我部、羽藤、百合澤、荒谷ー小村
（学）奥野谷、林、伊丹、坂本ー小林、塚野

１（中）渡邊
２（右）余河
３（左）中村莞
４（二）下井田
５（三）森内
６（一）鹿熊
７（遊）山田
８（捕）小村
９（投）米沢

関関戦１回戦の敗北から、雨天中止により中１日で迎えた２回戦。先発・米沢友翔（人３）は初回に３点を失う。それでも、３回に中村莞爾（安全３）の適時打で１点を返すと、５回も中村莞が適時打を放って同点に。しかし、６回に再びリードを奪われると、そのままひっくり返すことはできず。無念の連敗で、３節連続勝ち点を落としてしまった。

平日にも関わらず多くの応援が駆けつけた、ほっともっとフィールド神戸。先攻の関大は、１、２番で好機を作りたいところ。しかし、三者凡退に倒れる。先発マウンドに上がったのは、米沢。緩急を使い、好調の相手１番・中川将（関学大）を抑えるも、２、３番に連打を浴び、続く４番には死球で１死満塁に。相手５番の打球は、遊ゴロとなり、併殺完成かと思われたが、一塁はセーフの判定。併殺崩れで先制を許した。これに気落ちしたのか、米沢は次打者に右越適時三塁打を浴び、この回３失点。ほろ苦い立ち上がりとなった。２回は先頭の下井田悠人（はると＝経４）が死球、続く森内大奈（情３）も四球で無死一、二塁とする。鹿熊大誠（情４）が犠打で送り、二、三塁とするも、後続が倒れ得点とはならない。２回からは早くも２番手・山下陣平（人４）に継投。２個の三振を奪い、援護を待つ。すると３回に、山下陣に代えて代打・山路朝大（人１）を起用。見事期待に応え、中安打で出塁する。渡邊貫太（経３）が進塁打でつなぎ、余河航太（法３）の左安打で好機を拡大。この好機に中村莞がしぶとく左前へはじき返し、山路が生還する。１点を返し、なおも好機が続いたが、下井田は痛恨の併殺打に倒れてしまった。

３回からは、けがを負いながらも足立幸（ゆきと＝人４）がマウンドへ。「腕のしびれはあったが、フォームを変えて臨んだ」と、右のエースが意地の投球を見せる。３、４回を無失点に抑え、徐々に流れは関大に。迎えた５回、足立が右安打で出塁し、攻撃でもチームを引っ張る。渡邊も左前で続き、余河の遊ゴロで２死一、三塁に。好機で再び中村莞に打席が回る。大応援を背に振り抜いた打球は、左方向へ。打球はぐんぐんと伸び、左翼手の頭上を越える２点適時二塁打となる。ついに同点に追いついた。

援護を受けた足立は５回も無失点の投球。しかし６回、２死ながら得点圏に走者を背負い、好打者・福谷（関学大）を迎える。両者譲らずフルカウントの９球目。ついに足立の１球が捉えられ、中適時打に。さらに次打者にも適時打を浴び、２点の勝ち越しを許してしまった。直後の７回は１番からの好打順。関大スタンドも、ここまで先頭に立って応援を作り上げてきた団渉外の安野秀（政策３）と石崎真菜実（文３）の学注で士気を高める。しかし、三者凡退で得点は奪えなかった。

反撃したい８回、先頭の下井田が四球をもぎ取る。しかし森内は併殺打に倒れてしまった。その裏、５番手・羽藤翼（商２）が登板も、先頭に四球を与え、百合澤飛（たか＝人２）にスイッチ。150㌔近い速球を誇るも、制球に苦しみ満塁に。またしても福谷（関学大）に適時打を浴び、リードを広げられてしまった。さらに押し出し四球を与え、関大ベンチはたまらずエース・荒谷紘匡（法４）を投入。６試合連続登板となったものの、２者連続三振に斬り、意地を見せた。最終回は、２死から渡邊が振り逃げ、余河が四球で好機を作るも、あと１本が出ず。関関戦は連敗となり、３節連続の勝ち点献上となった。

大応援を背に戦った関関戦。しかし、結果は思うようについて来ず、悔しさの残る今節となった。優勝の可能性がなくなった中で迎える残り２節。「秋に向けてどこよりも早く始動できる」と、小谷太誠主将（社４）は前向きに捉える。ここから秋の悲願達成へ。『仁者』となって再びグラウンドに立つ日を待ち望んでいる。【文／写真：櫻田真宙】

▼小谷主将
「（どんな心境できょうの試合に臨んだか）１回戦で負けていたし、あれだけの大応援団が来てくれていたから、優勝が厳しい中でも関関戦で１つ勝つことでみんなを喜ばせたいなという思いでした。（第４節を振り返って）これまで打撃が課題のチーム状況でしたが、いろいろと工夫をしてやってきた結果が少しずつ見えてきて。打撃でいいところも見えてきた中で、ずっと頑張ってくれていた投手陣が粘れずという形で、うまくチームがかみ合わないなという感じです。（大応援を背に戦った）一人一人がめっちゃ声を出してくれて、応援団も頑張ってくれて。関大の応援が一番だなと再認識するような応援でした。（残り２節に向けて）完全に優勝がなくなってしまったので、秋に向けてどのチームよりも早く始動したいと思います。秋につながるような２節にして、１つでも順位を上げれたらなと思っています」

▼足立
「（けがの影響で開幕節以来のマウンドとなった）優勝が厳しかったので、とりあえず楽しもうと思ってマウンドに立ちました。（けがの具合はどうか）腕のしびれがあったので、もう思い切ってフォームを変えて臨んだんですけど、最後は甘くなってしまったのかなと思います。（ここまで試合に出られない中、投手陣を見ていて）自分が投げられない歯がゆさはずっと感じていて。やっぱり先発が５イニング、６イニング持たない試合が多かったので、自分が先発で長いイニングを投げられたらなと思いながら見ていました。（残り２節に向けて）もう優勝はないので、とにかく秋に向けていい状態で入れるように頑張っていきたいです」

▼中村莞
「（１点目の適時打を振り返って）いい感触ではなかったのですが、何とか１点を返したい場面で、安打が出たので良かったです。（同点となる適時二塁打を振り返って）とにかく越えてくれという思いでした。（３打点の活躍）３打点は出たけれど、その他の凡退した打席であったり、まだまだ実力不足なところもあるので、そこをしっかりと詰めていきたいです」