「今年の漢字は『金』です」。アルバイト先でテレビを見ていると、今年の漢字が発表されていた。オリンピックの『金』メダルや、政治の『金』にまつわる問題を意味しているそうだ。ふと私はどうだろうかと考えてみると、ある言葉が瞬時に浮かんできた。それは『成』だ。私はこの1年で、自分のいいところや悪いところともたくさん見つめ合い、課題を達『成』することができた。決していい事ばかりではなかったが、10代最後の年で自分の『成』長につながる出来事をたくさん経験することができたことは、本当にラッキーだと思う。
向き合う
思い返すと、一番印象的だったのは8月。この頃は部活動もなかなか忙しく、体調もあまり優れなかった。また人間関係も順風満帆とは言えず、精神的にいっぱいいっぱいだった。嫌というほど自分のだめな一面と向き合う日々。問題に立ち向かわなくてはならないストレスと、他の人に悩みを打ち明けられない孤独感で押しつぶされていた。それでも、今までの人生で経験したことがないというくらい、自分の考えや性格を分析した。何度も同じことを繰り返して、ようやく自分や相手の考え方や価値観の違いを理解できた。すると、今までなぜ悩まされていたのかがはっきりした。問題から目をそらさず、向き合う辛抱力をつけることができた大きな出来事だった。
歩み寄り
激動の夏を乗り越え、秋には担当競技の全国大会が行われた。まず行われたのはバドミントン。1年生の頃から主に取材させていただいてきた部活であり、今年は男子の1部昇格や、女子の劇的勝利で1部残留など、本当にたくさんのドラマを見させてもらった。取材に行き始めた頃は、関大スポーツ編集局(カンスポ)のことを認知してもらえているのかすら怪しい状況。それでもバドミントンは私が過去9年間プレーしてきて、大好きな競技だったからこそ、めげずに、もっと多くの人に見てもらい一心で取材に出向いた。この2年間を通じて、カンスポを、さらに私を覚えてもらって話しかけてもらえるようになったり、本当にうれしかった。インカレでは、元女子主将の篠原七緒(商4)さんから声をかけてもらい、一緒に写真を撮った。日々の積み重ねで少しずつでも距離を縮めることができたのだと実感でき、涙が出るほど喜びと達成感を感じた。
続いて行われたのは空手道。昨年の関関戦で初めて取材をしてから、空手道のかっこ良さや面白さを肌で感じた。そのまま今年度に空手道の班長を担当させていただくことになったのだが、最初の大会から取材に赴くことができず。最後のインカレも体調を崩して閉会式まで残ることはかなわず、最後までやりきれなかった後悔であふれた。来年は悔いが1つも残らないのように。また、部員の方とのコミュニケーションもあまり取る事ができないまま今年度を終えてしまったため、来年度の課題として頑張りたい。
積み重ね
来年は上で挙げたバドミントンと空手道に加えて、カンスポに入って初めて取材に行った競技であるハンドボール部女子を担当させていただくことになった。1年生の頃からゆかりのある競技にラストイヤーで携わることができ、本当に幸せだと思う。さて、この夏で大きく成長を遂げた私であったが、今日も今日とて良くない所は次から次へと飛び出してくる。遅刻や会話での勘違い、伝達ミスは日常茶飯事だ。それら1つ1つを少しずつでも改善していけるように、これからも日々精進していきたい。そういった毎日の積み重ねで今の自分ができている。たくさんの感動やトキメキ、学びを与えてくれる今日を、愛している。【西村果凜】
P.S.同期のみんなへ
同期のみんなにはそれぞれ強みがあって、月日を重ねる度にそれをよく生かした号外や告知、新聞制作を行っていて本当にすごいなと心の底から尊敬しています。1年生の頃はみんなとの実力差がどんどん開いていくような気がしてしんどくて、もう辞めたいと考えたことが何度もあったけれど、やっぱり辞めないで頑張りたいと思えたのも絶対に同期のみんなのおかげです。本当にありがとう。カンスポ65期生として、12人のうち欠けてもいい人なんて1人もいません。あと1年、12人全員で最後まで一緒に駆け抜けましょう!
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