令和3年度関西六大学連盟春季リーグ第3節◇対阪大1回戦◇4月1日◇わかさスタジアム京都◇
阪大000 000 0=0
関大001 060 Ⅹ=7
(関)山下、稲葉―谷村
(阪)藤井、久保田―古田
1(右)吉田
2(遊)東條
3(三)今井
4(指)鈴木
5(一)西本
6(捕)谷村
7(中)山田
8(左)諸木
9(二)小玉
前節の同大2回戦では、訪れたチャンスを見逃さず1イニングの間に5得点を獲得。ここぞという場面の勝負強さを見せつけた。そして第3節の阪大戦。この試合でも山田樹生(社4)から始まった連続安打で一挙に6得点。そのままの勢いでコールド勝ちを決めた。

この日先発の山下皓司(化生2)は立ち上がりに苦戦。走者を出す場面が多くなったが、ここは野手がカバーする。東條光希主将(安全4)をはじめとする内野の安定した守備や、吉田凌馬(人3)の好送球が光り、無失点でゲームを進めた。



関大打線は序盤こそ振るわないものの、3回の先頭打者・諸木大高(社3)の二塁打から、小玉一輝(商3)の送りバント、吉田の犠飛で先制点を獲得。ゲームの主導権をにぎった。


4回以降は打線の援護を受けた山下が好投を見せる。少ない球数でアウトの山を築き、3イニングをすべて三者凡退に抑え込んだ。
そして5回、関大打線が爆発した。先頭の山田が安打で出塁すると、そこに諸木も続く。そして無死一、二塁の場面で登場したのは福山誠太(経3)だ。「自分が決めるという気持ちだった」。振り抜いたバットから放たれた打球は、ライトの頭上を越える適時二塁打となり、点差を3点に広げた。





その後も関大打線の勢いは止まらない。吉田と東條が連続安打。今井怜央(人3)が相手のエラー、鈴木成大(安全4)が四球で出塁した。満塁の場面が訪れ、打席に立つのは西本有希(情3)だ。チャンスの場面で何度も結果を残してきた西本。そして今日もその期待に応える。中前へのヒットを放ち、2点を追加。その後は諸木が駄目押しの適時打で7点差とし、打者一巡の猛攻を見せつけた。



7回表、ここを無失点に抑えればコールドゲームが成立し、関大の勝利が決まる。この場面でマウンドを任されたのは前節、力投を見せた稲葉匠吾(情4)だ。先頭打者を右飛に仕留めるも、続く打者に安打を放たれる。そしてその後は制球が定まらず、2者連続での四球となり、満塁のピンチとなってしまう。だが、ここで押し込まれる稲葉ではなかった。三塁へ転がった打球を、途中出場で守備についていた松下侑樹(法3)が捕球し、ベースを踏んでアウト。そのまま一塁へ送球し、併殺とする。窮地を乗り切ると同時に勝利をつかみ取った。


昨節の同大戦に続き、見事阪大1回戦を勝利で収め2連勝。だが、昨秋リーグ戦の阪大2回戦では敗北を喫している。同じ轍(てつ)はもう踏まない。気持ちを緩めることなく、明日の勝利へ突き進む。【文:宮本晃希/写真:宮本晃希・荒川拓輝・小西菜夕】
▼東條主将
「序盤は相手ピッチャーに対応できずに、押され気味だった。でも、しっかり先に先制点をとれたことは大きかった。その後、良い感じにつながったことも、今回のリーグ戦の中では一番いい攻撃ができたんじゃないかと思う。相手ピッチャーは毎回投げてくる藤井くんだったので、そこは全員で対策していた。バッティング練習も遅い球に対応できるようにして、逆方向に打つなど、相手ピッチャーに対応できるようにしていた。(今日の結果について)良かったのは良かったけど、最終回にピッチャーが変わってから、フォアボールじゃなくて、打たして取りたい。ああいう場面が今後来たときにピッチャーは意識してほしい。野手は一巡目があまり打てていないので、そこでとらえて、誰かがきっかけになるような打席を作っていきたい。(明日に向けて)秋の阪大戦は2試合目に負けているので、今日は今日で切り替えて、また明日からしっかり勝って、優勝できるようにする」
▼福山
「前節で全然打てなくて、スタメンを外れたわけで、正直めちゃくちゃ悔しい思いをした。同大2回戦で代打あるぞと言われていたけどなくて、あの場に立てなかったのは本当に悔しかった。今日も最初からあると言われていたので、打ってやろうという気持ちでいた。(打席に入ったときの気持ちは)小玉と代わったので、バントはないということ。もう自分が決めるという気持ちだった。打った瞬間はもう越えると思った。感触は完璧だった。まだスタメンは諦めてないので、このバッティングが宣戦布告ということで、スタメンにプレッシャーをかけていきたい」
▼諸木
「(試合を終えて)初めの方は山下の立ち上がりが悪い中、0で押さえてくれていましたが、1巡目の打線は奮わなかった。これまで僕、小玉、吉田の流れでよく点を取れていたので、なんとか先頭で出ようと思っていました。結果が出てよかったです。(調子は)調子はいつもとは変わらなかった。でも、打順が後ろの方なので、前の方の人にピッチャーの状況とか聞いて、万全の準備ができたのが、今日3安打打てた要因だと思います。(右越の二塁打について)詰まり気味だったんですけど、相手が前に出ていたのもあって、頭を超えてくれてよかったです。(明日に向けて)今日は序盤、打ちあぐねていたので、明日は初回からどんどん打っていって、またチャンスが回ってきたら結果が出るように頑張りたいと思います」
▼山下
「(試合を終えて)立命戦、同志社戦と先頭を出していて立ち上がりが悪かった。今日は絶対に先頭を切ろうと思っていました。でも、今日も先頭を出してしまってバタバタしてしまいました。4回以降はラッキーな部分もあって抑えられました。次はどうやって初回からベストな状態を持っていくかが課題だと思います。(ストレートの調子は)全体的に抜けていました。球速は出ていたんですけど、その割にはあまり走っていなくて、抜け球が多かったです。(相手打者に粘られる場面が多かったですが)立命戦、同志社戦も含めて、右バッターのインコースに攻められませんでした。外に投げて、ファールで粘られて、合わせられてのヒットが多かったです。(3回のピンチの場面で野手の人にどう声をかけられたか)わたわたしていてあまり覚えてないです(笑)。「今日全然笑えてないぞ。もっと気楽に行けよ」と言われたと思います。(次の登板に向けて)投げるかは分からないですけど、これまで先頭バッターを出して3人で終われたことがないので、先頭バッターにフルで行ける準備をしたいです」
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