◇2024年度関西学生秋季リーグ戦順位決定戦2日目◇対関学大◇11月23日◇於・親里ホッケー場
[第1Q]関大0ー1関学大
[第2Q]関大0ー0関学大
[第3Q]関大0ー1関学大
[第4Q]関大0ー0関学大
[試合終了]関大0ー2関学大
秋季リーグ最終戦、4年生にとって最後の試合を迎えた。相手はリーグ戦で敗れた、宿敵・関学大。まさに最後にふさわしい舞台となった。試合は第1クオーター(Q)から関大が攻め込む展開に。しかし、攻撃がかみ合わず、一瞬の隙を突かれ先制を許す。その後も、サークル内へ入るが決め手を欠き、悔しさが残る敗戦となった。
多数の観客、OBも会場に駆けつけ始まった第1Q。序盤から関大が押す展開に。MF中川樹(商2)が中央へ鋭いパスを出し、サークルへ。相手にクリアされても、すぐさまFB池田風雅(文3)がカバーし、前線の攻撃を続ける。開始4分、FB池田のパスにFW大塚皓介(文4)が反応。右サイドを駆け上がる。MF小田切涼太(経2)も加わり、ゴールを目指すが、奪われてしまった。その後も、MF中川からFW吉田有我(法4)へのパスやFB和田陽向(人3)とFB村田蒼生(社2)のコンビネーションでゴールを目指す。攻撃の姿勢を続け、迎えた同10分。FW吉田が得意のドリブルで切り込み、ペナルティーコーナー(PC)を獲得する。先制の好機を生かしたいところだったが、PCでミスが絡み、得点とはならなかった。すると、一転して攻撃を仕掛けられる。またたく間にフィールドゴールを決められ、先制点を献上。さらにピンチは続き、自陣サークル付近へ運ばれたが、ここはFB森優吉主将(商4)が止めた。
すぐさま追いつきたい第2Qは、序盤から守備の時間が続く。何度もサークル付近へ踏み込まれるが、ここでもFB森主将が通させない。粘りの守備に応えたいFW陣は、FW大塚、FW五十棲智輝(社2)が右サイドから攻め上がる。ここはサークル内へ踏み込めなかったものの、3分後、相手ファールでPCを獲得。FB和田のフリックは惜しくも弾かれてしまい、同点には追いつけない。同10分にも、FB森主将を起点にサークル内への好機を作るも、決め手を欠く。追いつきたい焦りもある中、同13分。FB和田にイエローカードが出てしまう。関大は攻守の軸を一時退場で失ったものの、FW高木祐翔(経1)がFBに入り、耐えしのいだ。
第3Qは開始直後から、攻守が目まぐるしく変わる激しい展開。次の1点が勝負を決めかねない中、両校のプレーも熱を帯びる。同4分、FW中川光(経3)が相手ボールを奪って、前線へ。さらに相手のファールも絡み、サークル付近でセットプレーとなる。MF中川とMF小田切を中心に攻めたものの、シュートまでたどり着けない。同8分、MF川﨑陽奈太(経2)からMF中川へパスをつなぐと、サークル内のFW中川へ。絶好機を迎えたが、決め切ることはできなかった。さらにFB和田が再び好機を作り直し、前線へ上がるが奪われてしまう。そのままカウンターを仕掛けられ、ピンチに。たまらず関大はファールを取られてしまい、ペナルティーストローク(PS)を献上。このPSに対して、GK田中雄生斗(商4)はコースを読み切るも、わずかに届かず。手痛い2点目を与えてしまった。さらに同14分には再びカウンターを受ける。ここは、GK田中がブロック。さらに続くPCも守り切り、最終Qへ。
何とか一矢報いたい最終Q。同6分にPCを与えるも、FB和田がブロックする。ここからFB和田が前線へ上がり、1点を奪う攻撃態勢へ。FB和田からFW中川へパスがわたり、中央へつなぐ姿勢を見せる。FB陣もどんどん前線へボールを送る中、同13分。FB和田が気迫でPCを獲得する。この日4度目となるPCは、またしても相手GKに弾かれてしまい決めきれない。そのまま得点は動かず、最終戦は敗戦となった。
試合終了後、悔しさをにじませる選手たち。また、この日で引退の4年生の目には涙も。「関大史上最高成績」を目標にスタートした森ホッケー。春季リーグでは勝負強さを見せ、王座出場を果たす。秋は苦しい時期が続く中でも、1部残留と意地を見せた。その渦中、常にあった4年生の姿。その思いは下級生に引き継がれる。猛者の集う関西学生リーグで、楔を打ち込む日を夢見て。関大ホッケー部の新たな1ページが開かれる。【文:櫻田真宙/写真:丸山由雅】
▼FB森主将
「(最終戦をどのような心境で迎えたか)今までやってきたことを出そうというのと、チームでひとつになって頑張ろうと、もうそれだけです。(自身は守備で何度も相手を止めた)負けてしまったけれど、僕自身は調子が良くて。僕が今までやってきたこと、持っている力は、最後の最後でしっかりと出し切れたので良かったです。(4年間を振り返って)短かったですね。振り返ると、年を追うごとにすごい責任を感じ始めて。責任感であったり、重圧っていうものを学んだかなと思います。それがすごくいい経験でした。(後輩たちに伝えたいことは)僕たちが伝えたいことは伝えてきたと思いますし、来年もいい選手がたくさんいます。同じ方向さえ向けるようになれば、本当に強いチームになると思うので、しっかり同じ方向を向いて、みんなで助け合って、頑張ってくれたらいいなと思います」
▼FW吉田
「(どのような心境できょうを迎えたか)絶対勝ちたいなと。最後なので。自分たちは秋リーグ5位を目標にしてやってきて、キャプテンの優吉(FB森主将)も多分自信があったと思いますし、自分も勝てる自信があったので、絶対勝つぞという思いで臨みました。(4年間を振り返って)めっちゃあっという間やったなというのが率直な感想です。特に最後の1年間は、いろいろなことがあって、辛い時とかもあったんですけれど、それを乗り越えていいチームになったと思います。今考えると、本当に1日1日があっという間に感じます。(FW陣の後輩に伝えたいことは)自分は1年生からFWをやってきて。関大にどれだけ貢献できたかわからないですけれど、頼もしい後輩がいっぱいいます。4年生を中心に、絶対に来年もいいチームになることを願っていますし、自分も応援しています」
▼GK田中
「(きょうをどのような心境で迎えたか)高校からホッケーを始めて、最後の試合は悔いなく終わろうと思って臨みました。結果的に負けてしまったのがすごく悔しいですが、自分の中でやれることやったかなと思います。(4年間を振り返って)入部した時は、先輩が2人いて、全然試合とかも出られなくて。また、全治8カ月の怪我を負ってしまって、さらに試合に出られなくなってしまって。最初はやめようかなと思ったんですけれど、そこで諦めずに筋トレとかをして、なんとか復帰して。復帰してからもプレーがうまくいかないこともありましたが、インカレベスト8や王座出場を達成することができて、結果的に見たらすごく濃い4年間だったなと思います。(同じGKの後輩であるGK髙瀬選手に伝えたいことは)髙瀬が入ってきた時は、すごい強豪からは来るということで、レギュラーを取られそうでちょっと怖いなと思いました。それでも、髙瀬がいろいろと教えてくれて、お互いに切磋琢磨(せっさたくま)しながら成長することができました。髙瀬がいなかったら、自分自身もレベルアップしていなかったと思うので、入ってきてくれてありがとうと伝えたいです」
▼FW大塚
「(きょうをどのような心境で迎えたか)特別ラストだからと思うことはなくて。いつも通り自分の全力を出そうと思って試合に臨みました。(4年間を振り返って)自分は大学からホッケーを始めたこともあって、最初は慣れない部分もあったんですけれど、先輩方からいろいろなことを教わったり、辛い時には同期の支えもありました。今年に関しては自分自身でも、練習を仕切るようになって、うまくいかないこともあったんですけれど、 後輩が支えてくれたり、いろいろな人に支えられて乗り越えられた4年間だったと思います。(後輩に伝えたいことは)しんどいこともあるんですけれど、なんとかなると思うので、自分を信じて頑張ってください」
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