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◇高松宮記念杯女子60回令和6年度全日本学生選手権大会2回戦◇11月7日◇対日女体大◇於・広島市東区スポーツセンター

[前半終了]関大13-16日女体大
[後半終了]関大13-10日女体大
[延長戦終了]関大3-6日女体大
[試合終了]関大29-32日女体大

初戦を難なく突破し、迎えた2回戦の相手は、日女体大。つわもの揃いの関東リーグを戦い抜いてきた相手との一戦に緊張感が漂う。ハンドボール部男子の力強い応援を全身に浴びながら、スローオフ。前半から相手を追いかける形となり、3点ビハインドで後半へ突入する。終了間際には、石坪彩瑛主将(社4)の得点を皮切りに4連取。そして、試合終了と同時に、石坪主将(社4)のゴールにより試合は延長戦に突入した。目標のベスト8まであと一歩。しかし、レベルの高いシュート技術に苦戦する。延長戦の前後半ともに相手にリードを許し惜しくも敗戦。全日本学生選手権大会(インカレ)はベスト16で幕を閉じた。

ベスト8を目標に、相手ボールから試合が開始。いきなり相手に2連取を許し、追いかける形で試合がスタートした。負けじと池田真心都(法2)が好セーブを見せたり、小嶋彩華(商3)の力強いシュートで、得点を重ね同点となる。それでも、相手を追い越すことはできない。前半の半分を過ぎた頃、望月瑚雪(社2)の2分間の退場により、関大はさらに窮地に追い込まれた。数的不利な状況下での3連続失点。そんな中、上川華奈(商3)の7㍍ラインからの豪快なシュートはこの雰囲気を壊した。また、大西葵(商4)が相手の7㍍スローのフェンイントに惑わされることなくセーブ。そして、ここから2分後、相手選手の退場により、関大は数的優位な状況となり、得点を重ねていく。前半終了間際には、石坪主将のパスを上川が受け取りシュート。13-16で試合を折り返した。

IMG_9340-200x133 【ハンドボール女子】延長戦にもつれ込む接戦の末、ベスト16位でインカレ終幕
△大西

後半が開始すると、さらに大西のスーパーセーブが連発。相手のシュートを次々と止め、ゴールを守る。また、石坪主将、矢野真尋(人1)、そして右サイドの江藤華(法1)にパスを回し、江藤が弧を描くようなシュートで会場を沸かせた。そこから一気に3連取する。加えて、小田真子(法3)のシュートで、3点差まで相手に迫ると相手がタイムアウトを要求した。しかし再開後、石坪主将が退場を言い渡される。流れを相手に渡すまいと、相手の7㍍スローは池田がセーブ。そこからは取っては取られての展開が続き、なかなか相手に追いつくことができない。

S__165077007_0-200x133 【ハンドボール女子】延長戦にもつれ込む接戦の末、ベスト16位でインカレ終幕
△江藤

残りは6分。関大は攻守ともに活躍が光った。石坪主将がフリースローを決めてから、矢野、小嶋とゴールを連発。そして、その間の関大のゴールは大西が守り続けた。前半以来の同点となり残りは1分を切る。後半29分39秒、関大はタイムアウトを要求。そして、あと1点を目指して石坪主将からプレーが再開した。パスを大きく回していき、右サイドの上川から左サイドの小嶋へ速いパスを出し、相手を攪乱(かくらん)する。そして小嶋は石坪主将にラストパスを出した。石坪主将は相手CPを振り払い、ジャンプシュート。見事同点弾を決め、後半が終了する。勝敗は延長戦へと持ち込まれた。

S__165077005_0-200x133 【ハンドボール女子】延長戦にもつれ込む接戦の末、ベスト16位でインカレ終幕
△石坪主将
IMG_9420-200x133 【ハンドボール女子】延長戦にもつれ込む接戦の末、ベスト16位でインカレ終幕
△延長が決まり、喜ぶ

延長戦は前後半5分ずつの計10分で行われる。まず先制点を奪ったのは、関大。石坪主将が9㍍ライン付近からシュートを決めた。相手に追われる形で延長戦を進めていく。延長戦1分24秒には、矢野がシュートを放つも相手GKにブロックされた。跳ね返されたボールは右サイドで江藤がキャッチ。すかさずシュートに持ち込んで、追加点を獲得した。このまま順調に進んでいくと思われたが、喜びもつかの間。相手に2連取されてしまい、そのまま延長戦の前半が終了する。ラスト5分。まずは1点を取り返したい。だが、相手に2連取を許し、4点差と差が広がる。小嶋が1点を取り返すも、残り3点差。しかし、点差は縮めることができないまま、終了間際には相手にボールが渡る。ラストプレーでは、相手のシュートを大西が足でブロック。そして、29-32で試合が終了した。

IMG_9478-200x133 【ハンドボール女子】延長戦にもつれ込む接戦の末、ベスト16位でインカレ終幕
△敗戦した後

「ありがとう」。試合後のインタビューに、石坪主将と大西は感謝の言葉をこぼしていた。今春、チーム始動時に掲げたインカレ出場を達成し、1回戦突破、そして、2回戦では大接戦を繰り広げた関大。この1年での成長は計り知れないほどだ。石坪主将率いる関大ハンドボール部女子の快進撃は、終わりを告げたが、これからも関大ハンドボール部の躍進は止まらない。「何を考えて、何を行動するかが大事だと思うので、後輩たちにはもっともっと上を目指して頑張って欲しい」(石坪主将)。この1年間の功績を次につないでいく。これからも関大らしさ全開で飛躍する選手たちの姿に期待が膨らむばかりだ。【文:滝口結月/写真:村中望乃、滝口結月】

▼石坪主将
「(本日のプレーを振り返って)いつが最後か分からないので、思い切りやろうとずっと思っていました。(インカレへの思い)結果的には届かなかったんですけど、目標がベスト8だったので、そこまでは勝ち切ろうと思って。全員で今までやってきたことを出すことと、試合に出ている人だけではなくて、チーム全体で勝ち切れるように頑張ろうと思っていました。(4年間で一番印象に残っていること)少し悪い意味になってしまうんですけど、昨年インカレに出られなかったこと。でも、それがあったからこそ、1年すごく頑張ってくれたなと思うし、私は4年生で最後で。後輩が多い中だったんですけど、その中でもみんな頑張ろうと一致団結してくれて、1年一生懸命頑張ってこれたのはすごくいい思い出だなと思います。(後輩に伝えたいこと)関西大学は、結構練習とかも自由というか、雰囲気的にも自由で。私は、1年の時にコロナ禍で練習が物足りなかったり、思うようにできなかったことが多かったです。だから、自由の中で自分たちが動いていかないと時間が過ぎるだけなので。何を考えて、何を行動するかが大事だと思うので、後輩たちにはもっともっと上を目指して頑張って欲しいと思います。(同期に伝えたいこと)4年間一緒に過ごしてきて、大西とは7年間という長い時間なんですけど。高校も同じで、中学も明石市内で、ほとんど知っているみたいな感じなんですけど。4年間、本当にお世話になったというか、一緒に頑張ってこれて良かったなと思うし、途中で同期が本当は5人いたけど2人いたけど辞めてしまって、色々あった時期もあったんですけど、最後までこうやってインカレまで来れたことが楽しかったし、ありがとうって言いたいです」

▼大西
「(本日のプレーを振り返って)最初はもう1人のGKの真心都(=池田)が出ていたんですけど、(相手に)押されている時に、急に代わるってなって。なにをしたらいいのかなって考えた時に、4年間出来なかったことを出し切ろうって。もうここしかないし頑張ろうって感じで頑張りました。(インカレへの思い)正直、けがをしてから試合に出ることができなくて、そして復帰して、でもポジションを取られていて。そんな時があったので、悔しかったけど、でもお願いするしかないなと思っていたので、複雑な気持ちで、勝ちたいけど結果見るの怖いし悔しいという気持ちでした。(4年間で印象に残っていること)1つは、昨年の西日本(西日本学生選手権大会)の福大戦。1点差で負けたんですけど、自分のハンドボール人生史上一番頑張ったなという試合で負けて、悔しかったから。それが一番悔しかったです。本日の試合は悔しかったけど、それよりは、4年間やってきたことを、保護者の方や監督、後輩に見せることができたから、負けて悔しかったけど、嬉しかった試合でもあります。(後輩に伝えたいこと)一番は、コミュニケーションを取ること。4年生も3人しかいなかったし、コートプレイヤーが2人しかいなかったから、コミュニケーションを取るのは簡単だったけど、でも、男子とか他のチームに比べたら、関大は、同学年の人数が少ないので、話し合わないと分からないし、話しやすい環境だから余計に言わないのが優しさではないし、言って強くなれると思うから、喋れ(笑)(同期に伝えたいこと)まず女子は、私はサボり癖があるので、その期間も引っ張ってくれる2人だったから、辞めずに来られたかなと思います。彩瑛(=石坪主将)に、(自分が)けがしてからずっと1人でコートに立ってもらっていたから、まじありがとうって感じです。男子は、いつも楽しくして、笑かせてくれるので、ハンドボールで嫌なことがあったときは、みんなに聞いてもらっていたし、プライベートでもすごく遊んでくれていたので、出会ってくれてありがとうって思います」

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