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◇第89回全日本学生選手権大会◇11月1〜4日◇江の島ヨットハーバー

[470級]
久保旬也(商4)・榎本圭佑(法3)/大澤聖夢(商2)
西川哲正(化生4)・田附大和(法2)/奥村悠大(法4)
河野大陸(人3)・森大地(法2)/田附

[団体]
7位 関大

[スナイプ級]
赤松佑香(商3)・佐田ひなた(人4)
竹田大輝(人2)・福永晃志(シス理3)/睦修翔(人1)
竹中麻結(安全4)/𠮷村歩起(文2)・大畑大河(安全2)/𠮷村

[団体]
8位 関大

[総合団体]
7位 関大

関西インカレを470級、スナイプ級、総合と完全優勝を果たし、全日本インカレに乗り込んだ関大。『総合優勝』を掲げ挑んだが、早大、同大ら全国常連校に上位を独占される形となった。上位6校の入賞圏内にもあと1歩届かず、悔しさを募らせる。今大会をもって引退となる4年生6人の夢は新たな世代へと託された。

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△閉会式後、集合写真に応じる

4日間にかけて、神奈川県江の島近郊で行われた今大会。1日目は微風の影響もあり、470級の1レース(R)のみ行われた。思い通りに艇を進められず、規定のタイム以内にゴールできないで反則となる選手が続出する中、関大は2艇が10番台でフィニッシュ。総合7位につけ、上位を見据える。

初日から一転、雨雲が空を覆い、時折激しい寒さと雨に見舞われながら行われた2日目。470級は、強風域に備えて練習を積み重ねてきた久保・大澤組が本領を発揮する。13位でこのレースを締めくくると、1番艇、河野・田附組もこの日行われた4R中3Rで10番台フィニッシュ。総合成績も2つ上げ、入賞圏内を捉える。

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△久保・大澤組

一方のスナイプ級はこの日3Rを消化。第2Rで全日本女子チャンピオン、赤松・佐田主将組が6位と、今大会初のシングルを叩く。続く第3Rでは竹田・福永組が7位。「その前の2つのR(49位と44位でフィニッシュ)が悔しい」と口をそろえて話したが、本来の実力が全国の舞台でも通用することを証明した。

今大会期間、風がなかなか安定せず、3日目は暴風が選手を襲う。一度はレースを行うべく出艇したものの、レースを実施するための水準の風速を大きく超え、待機を余儀なくされた。昼にかけて気候状況が落ち着き、開催に至ったものの、普段とは違うリズムに対応し切れない。両級6艇が30番以降と大きく出遅れ失速。上位争いから離れてしまう。不穏な空気が流れる中、いやな流れを断ち切ったのが4年生だった。

470級は久保・大澤組が10位で走り意地を見せると、スナイプ級、赤松・佐田主将組が2位フィニッシュ。「この大会が最後。主将として、常にチームが勝つために向き合ってきたから覚悟を決めていた」(佐田主将)と頼れる最上級生の活躍で、なんとか粘りを見せる。

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△河野・田附組

泣いても笑ってもこのチームで戦う最後の1日、4日目。風に恵まれず、実施すら危ぶまれたが、1Rのみ行われた。サポートメンバーの声援を受け、背中を押されたが、最後まで上位に立ちはだかる早大、日大の牙城を崩せず。スナイプ級、竹田・睦組の19位が関大勢トップと思うような結果とはならなかった。

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△出場メンバー

各級はもちろん、総合成績も入賞圏内の6位に届かず、悔しさを味わった関大。今大会で4年生6人は引退となる。閉会式後は代交代式も行われ、バトンを後輩たちに託した。
1年前、最上級生となり、歴史の重み、結果を追い求められる重圧、そして部を束ね上げる責任と常に向き合ってきた6人の4年生。一回りも二回りも大きくなった背中で後輩たちを率い、さらには19年ぶりに関西インカレ総合優勝を果たすなど、輝かしい功績を残した。やり尽くした笑顔で6人が口をそろえて話したのは、監督、コーチをはじめとする首脳陣、OB・OG、ご父兄、そして後輩たちへの「ありがとう」の言葉。常に謙虚に感謝の気持ちを胸に、前を向き続ける姿勢で最高のチームを築き上げた。その背中を追いかけ託されたバトンを受け取った後輩たち。これまでの軌跡を継承し、目指すゴールは『全日本インカレ総合優勝』のみ。新主将・河野も「勝ちにこだわりたい」と覚悟を示した。関西の頂点から、来年は日本の頂点に立つために。新たな大航海へと飛び出した。【文/写真:稲垣寛太】

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△レース後、木下映監督から労いを受ける佐田主将(左)

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