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◇ 第50回西日本フィギュアスケート選手権大会◇11月3日◇日本ガイシアリーナ

[シニア男子FS]
2位 片伊勢 136.78

[シニア男子総合]
2位 片伊勢 206.45

[シニア女子FS]
4位 白岩 113.49
15位 鈴木 84.35
21位 木下 72.84

[シニア女子総合]
4位 白岩 164.74
12位 鈴木 135.45
22位 木下 115.07

西日本選手権大会(西日本)2日目。シニア男女のフリースケーティング(FS)が行われた。シニア男子に片伊勢武アミン(法3)、シニア女子に白岩優奈(文4)、木下咲良(人3)、鈴木なつ(人3)が出場。白岩はショートプログラム(SP)7位から4位に、片伊勢は4位から逆転し、2位で表彰台に。白岩、片伊勢が全日本出場を決めた。

まずは、シニア女子。SP21位でFSまで進んだ木下。今年のプログラムは、衣装や表情管理を褒めてもらえているという、『La La Land』だ。有名なシーンの空の色に合わせたこだわりのつまった衣装で登場。最初の3回転トーループを着氷させる。しかし、転倒やジャンプが抜け、得点はなかなか伸びず。それでも、身体の柔らかさを生かしたスパイラルなどの要素は美しく決めた。スケートを楽しむ気持ちを忘れず、最後まで滑り切った。

IMG_2637-200x133 【フィギュアスケート】片伊勢が2位、白岩が4位で全日本出場を決めた
△木下

次に、SP8位の鈴木は、『ガーシュウィン:ピアノ協奏曲』を披露。「キム・ヨナさんがバンクーバー五輪で使っていた曲で、そのプログラムが私はすごく好きで、もちろん同じには滑れませんが、自分が小さい時に理想としていたスケートに少しでも近づけたらいいなと思って、この曲を選ばせてもらいました」。4本のジャンプで回転不足、またコンビネーションジャンプで転倒してしまう。しかし、終盤のスピンでは、レベル4を2つ獲得。「まだ滑り切れている実感はなくて、ただ楽しく滑れているという感じなので、もう少し自分らしさや身体を大きく使う部分を研究しながら今シーズン使っていきたいです」。新プログラムの課題が見つかる試合となった。

IMG_2865-200x133 【フィギュアスケート】片伊勢が2位、白岩が4位で全日本出場を決めた
△鈴木

SPは振るわず、7位発進となった白岩。FSは継続プログラムで自信のある『The Mission』。「ゾーンに入っていた」と話すほど、集中してFSに挑んだ。近畿では転倒してしまった2本のジャンプも、すべて着氷させる。ジャンプが決まるたびに、大きな歓声が沸き起こる。リンクを大きく使ったイナバウアー。壮大な曲にふさわしい、ゆったりとした演技は見る者をとりこにした。演技終了後には、スタンディングオベーションが起こる。白岩は笑顔を見せた。この時点で全日本出場を確実なものに。しかし、出場よりも、練習の成果を発揮できたことに対し、大きな喜びを感じると話した。

IMG_3233-200x133 【フィギュアスケート】片伊勢が2位、白岩が4位で全日本出場を決めた
△白岩

最後にシニア男子の片伊勢。SPは4位につけていた。今年のプログラム『Tree of Life Suite』。ジャンプも次々と着氷させ、3つのスピンすべてにおいてレベル4を獲得。しかし、最後の3回転フリップで転倒してしまう。「それまでまとめていただけに、すごく心残りがあるのですが、点数はおいておいて、今できる自分のやれることはやり切れたかなと思います」。悔しさはあるものの、今の実力を出し切った。演技終了後、スタンディングオベーションが起こる。FSで2位となり、4位から逆転で表彰台に。総合得点で200点を上回ると、大きな拍手で会場は包まれた。昨年はGPシリーズフランス大会に出場していたため、西日本は免除で全日本へ。初出場となる西日本を2位で通過し、4回目となる全日本出場となった。

IMG_5378-200x133 【フィギュアスケート】片伊勢が2位、白岩が4位で全日本出場を決めた
△片伊勢

白岩、片伊勢が全日本への切符をつかんだ。上位で西日本を通過した2人。本拠地・大阪で開催される全日本で最高の演技を魅せる。【文/写真:貴道ふみ】

▼木下
「(振り返って)去年出られなかった分、すごく楽しいなと思いながら滑れたので。とりあえず本当に楽しかったのですが、その分ちょっとミスが出て、コンビネーションが3つ入らないといけないところで1つしか入らなかったり。得点源のところで取れなかったので、楽しかったことは良かったのですが、点数が全然伸びなかったので、インカレに向けて1回休憩して、また次に向けて頑張りたいなと思います。(今回のプログラムのポイント)見ている方がどう受け取ってくださっているかわからないのですが、スケートを滑っていてすごく楽しいというのが、見ている人に伝わってほしいなと思いながら滑っています。前半のおとなしいパートはエレメンツに集中しているのですが、後半は自分が滑っていて楽しいというところを、最後のコレオのところは届けられたらいいなと思います。(衣装のポイント)La La Landは真っ青かエメラルドグリーン、黄色のイメージが強いと思うのですが、La La Landで一番有名な写真の背景の空のあのグラデーションをイメージしています。(裾に隠れている黄色の生地は)デザイナーさんに黄色が入るとグラデーションぽくなってきれいになるとおすすめしてくださりました」

▼鈴木
「(振り返って)楽しく滑れたので良かったですし、練習でも試合までの間にやれることをやったという気持ちがあったので、どんな演技になってもいいなと今日は思っていて、前半でミスが続いたので、全日本を目標にしていたのですがそれはもう無理だと思って、後半はダブルアクセルや3回転トーループなどやりたいことをやり切りたいなと思っていました。(プログラムのポイント)この曲は自分がやりたくて選んで、キム・ヨナさんがバンクーバー五輪で使っていた曲で、そのプログラムが私はすごく好きで、もちろん同じには滑れませんが、自分が小さい時に理想としていたスケートに少しでも近づけたらいいなと思って、この曲を選ばせてもらいました。振付も初めての先生で、すごくかっこいい振付が多くて気に入っています。(今後どんなプログラムにしていきたいか)まだ滑り切れている実感はなくて、ただ楽しく滑れているという感じなので、もう少し自分らしさや身体を大きく使う部分を研究しながら今シーズン使っていきたいです」

▼白岩
「(振り返って)全日本に行けることはすごくうれしいのですが、やはりそこではなく、自分がやってきた練習をとりあえず今回FSでお見せすることができて、そこが一番良かったなと思います。昨日はやってきたことが本番できなかったので、悔しいというか残念だと思う気持ちが強かったのですが、それが今日滑っている中で、追い込んできたところが後半でも出すことができたので、ほっとしました。(演技中の4分間の気持ち)SPに比べると、FSは去年からの継続の分自信がありました。練習してきたことがあるから、それを全部出し切るぞという気持ちでリンクインした時から滑り始めることができたので、演技中は集中というところだけを気をつけていたので。演技前、リンクインした時から強気な気持ちでいけたかなと思います。(コーチからは)滑る前はあとはやるだけ、やってきたから大丈夫と声をかけてもらいました。終わってからは、とりあえず良かったねと。一旦練習してきたことができたので、またこれからもう少し課題が見つかったから、いっぱい頑張っていこうねと言われました。(演技中の歓声について)演技中はほとんどゾーンに入っていた状態というか、本当に集中していました。演技入る前に名前がコールされた時は、本当に大きな歓声が聞こえたので、たくさんの方が応援してくださっているなという感謝の気持ちを持って滑れたかなと思います。(近畿でプログラムは完成に近づいているとの話があったが)8割です。今回はジャンプが転けなかったことはすごく大きな収穫で、近畿から追い込んできた分、後半でもちゃんと跳ぶことができたので、そういったところでは完成度が高くなったとは思います。その中でも、ジャンプの質、スピンの質、ステップもまだまだとれると思いますし、表現といったところでも、まだまだできるというか、磨いていけるところはあると思うので、そこができたら満足するのか、そこを磨いてももっといけると思って8割のままかもしれませんが。まだまだこれからも次の試合に向かって磨いていけるかなと思っています。(次の試合は)全日本です。鍵となるのはSPだと思っているので、失敗しないというより、自信を持って、何があっても大丈夫だと自分がそう思えるくらいまで、SPをまず極めていかなければなりません。FSもまだ磨けるところはあるので、まずはSPができないとFSに進めないと思うので。SPを一生懸命練習したいです」

▼片伊勢
「(振り返って)最後のフリップで転んでしまったのが、それまでまとめていただけに、すごく心残りがあるのですが、点数はおいておいて、今できる自分のやれることはやり切れたかなと思います。(コーチからは)笑顔で帰ってきてねというふうに滑る前に言われてのスタートだったので、どんなことが起きてもきっちり最後まで諦めずにやろうと思いました。課題はもちろんたくさんあるのですが、やり切れたというかやれることはやったかなと思います。(全日本は)一番の大きな舞台で、目標としている試合なので、今回も課題はすごく残ってしまったのですが、全日本は次頑張ればというのがないので、きっちりそこでやれるだけの練習をして、SP、FSミスなく終えられたら今年はうれしいかなと思います。(今の練習について)練習時間は多くても2時間くらいなので、そこまでたくさん滑っているわけではないのですが、オフアイスでのトレーニングは自分の弱い部分をきっちり強化できるように平日の間はジムに行ったりして、バランスを取りながらやっている感じです。(全日本の大阪開催について)おととしも大阪で全日本があって、その時は練習からあまり調整ができなくて、すごく嫌な思い出として今も残っているので、そのイメージを今年で払拭できるように今年は頑張りたいなと思っています」

1 件のコメント

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田中啓子

西日本フィギュア感動しました。全日本でも練習の成果が出し切れるように楽しんで演技して下さい。全力で応援してます。

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