◇2024年度全関西大学女子リーグ戦第11戦◇対天理大◇10月20日◇天理大学
[第1Q]関大23-13天理大
[第2Q]関大18-22天理大
[第3Q]関大15-18天理大
[第4Q]関大8-18天理大
[試合終了]●関大64-71天理大
前日の試合に勝利し、入れ替え戦への望みをつないだ関大女バス。リーグ最終戦は勝った方が入れ替え戦へと進む、天理大との一騎打ちだ。試合序盤は関大がペースを握り、第3クオーター(Q)終了時までリードを保つ。しかし第4Q開始1分半に初めて逆転を許すと、そのまま流れは相手に。最後まで勝利を信じて戦ったが、リードを奪い返すことができず無念の敗北。入れ替え戦進出とはならず、リーグは2部3位で幕を閉じた。

第1Q、ジャンプボールを制したのは相手。しかし、日高さくら(人3)シュートブロックでピンチの芽を摘む。続けて関大が攻め込むと、日高がファールを受けた。フリースローを獲得し、見事2本ともイン。その後は互いに一進一退の攻防が続く。しかしディフェンスから流れを呼び込むと、新島怜侑(りょう=社3)のシュートがネットを揺らす。この得点をきっかけに一挙4連続得点。大きく差を引き離し、10点リードで最初のQを終えた。
続く第2Q最初の得点も関大。川崎真子(人2)がドライブで切り込み、シュートを沈める。さらに福井響(政策4)のスリーポイントシュート、西梨花(政策1)のジャンプシュートも決まった。着実に得点を重ねるが、相手も負けじと食らいついてくる。スリーポイントシュートを積極的に狙われ、なかなか差を開かせてもらえない。それでも何度もパスをつなぎながら攻撃の機会を伺い、日高や塩澤小夏主将(文4)のシュートで得点。41-35とやや差を詰められたが、依然関大リードのまま試合を折り返した。

差を引き離したい第3Q。新島、塩澤主将のスリーポイントシュートで得点し、差を8点にまで開いた。しかし、ノーマークのスリーポイントシュートを許したり、フリースローで着々を差を詰められてしまう。関大もシュートを沈めるものの、完全に流れを引き寄せることができない歯がゆい展開に。このQ終了直前には再びスリーポイントシュートを決められてしまった。やや流れが相手に傾いた状態で試合は運命の最終Qへ。
なんとしても勝ち切りたい第4Q。しかし、そんな思いとは裏腹に開始早々シュートを決められてしまった。リバウンドも相手に取られ、攻撃権を握ることができない。そして開始1分半がたった時、ついに逆転されてしまった。リバウンドから攻撃につなげようとするも、24秒オーバータイムを取られる。ここで関大ベンチはタイムアウト。それでも1度相手に傾いた流れは簡単には戻ってこなかった。何度も冷静にシュートを沈められ、差は開く一方。関大もシュートこそ放つものの、枠外へと外れてしまう場面が増える。そのまま1度も逆転できず、入れ替え戦への切符を手にすることはできなかった。

突然の幕切れに涙があふれる選手たち。第4Qが始まるまではリードしていただけに、より悔しさが募る結果となった。昨年2部に降格し、「1部最短復帰」ただ1点を見つめてきたこの1年間。その努力を信じてリーグに挑んだが、決して簡単に勝てる相手ばかりではなく、何度も苦戦を強いられてきた。それでも、全力で戦い抜いたこの2カ月間の軌跡は決して消えない。1年後、あの時の悔しさがあったからと思えるように。この悔しさを意味あるものにするために。終わりがあれば、始まりがある。4年生の思いを継いだ10人は今、新たなスタートラインに立った。ここから再び1部復帰へ。歩き出した道の先に、光輝く未来が待っている。【文:中吉由奈/写真:中吉由奈、速水咲良】

▼塩澤主将
「(リードしていた第3Qまでを振り返って)入りはすごく自分たちの展開に持っていけてディフェンスから流れを作れたんですけど、途中で追い上げられた瞬間は向こうのスリーポイントシュートだったりとか、リバウンドのところが重なってなかなか点差を開けなかったなと思います。(逆転された第4Qの心境)勝てる試合って思いながら入った4Qだったんですけど、途中どんどん相手のペースになってしまって、ゾーンディフェンスをされてからなかなか攻められなくて。そこからディフェンスでの失点とかリバウンドの執着のところもちょっとずつ負け始めてしまったことが敗因だったと思います。(今の率直な心境)率直に悔しいというのと、その前の試合でも勝てたゲームがあったというところで、すごく悔いが残ったリーグ戦だったと思います。(主将として過ごした1年間を振り返って)高校までと違って強制力というのがなかったし、主体的にやれるからこそチームのモチベーションだったり雰囲気をまとめるのも難しかったです。指示を出すのが学生で強さみたいなのがなかったからこそ、すごく自分が発言する機会も多かったですし、やることっていうのもいつもの主将の方々よりもすごく多かったかなと思います。それでも逃げずに最後までやれたこと、結構弱音を吐きながらも下級生の前ではちゃんと振る舞えたかなと思います。(関大女バスで過ごした4年間を振り返って)大学に入ってサークルに入ったりとか、自分のおしゃれとかに行く子も多いと思うんですけど、そういった中でも週6バスケを積み上げてトレーニングをやって、大きなけがもして。本当に大学4年間でしか味わえないことがいっぱいあると思うし、こんなに感情的に怒られたりとか、逆に周りに感情的になって怒ったりとかっていうことも体育会に入らなかったらなかったなって思うし、どんどん大人になっていったら他人に干渉したり関心を持つことも減ると思うんですけど、体育会だからこそ熱を持って人に接することができたのかなってすごく思います。(同期への思い)すごく自分の気持ちに寄り添ってくれて話を聞いてくれたし、自分たちは怒れないっていうところが弱点でもあったんですけど、人を受け入れて気持ちをくみ取ってくれて。私が苦しい時に一番傍にいてくれた心強い仲間だなって思うので、すごく感謝しています。(後輩たちへメッセージ)今年1部に昇格できなかったことは悔しいけど、やっぱり自分たちの代を見て修正しなきゃいけないなと思うこともあったと思うし、逆に感情的になりすぎたらだめとか、3年生だからこその課題っていうのも確実にあると思います。いつでも近くにいるのは仲間。仲間を大切にするっていうのは絶対に忘れないでほしいなって思います。チーム全体として人数が少ないからこそ学年関係なく試合にも出られる環境だし、準備片付けとか、自分のことを全部やらないといけない環境もあると思うので、いつでも仲良く明るく、しんどい時も全員で乗り越えていってほしいなと思います」
▼福井
「(今の率直な心境)何も言葉が出てこないんですけど、本当に悔しいの一言しかないし、下級生にも申し訳ない気持ちです。やっぱりこの1年間学生コーチのベル(=北野ひらり・政策2)にも一生懸命やってもらって。だからこそ期待に応えたかったし、正直まだこの現実を受け止められていないんですけど、ただ勝ちたかった。もうちょっとこのチームで戦いたかったです。(副将として過ごした1年間を振り返って)楽しい時ももちろんあったんですけど、それだけじゃなくて、つらい時とかチームとしてどうやっていったらいいかわからなくなったり難しい時期とかもあって。でもそういう時に同期が助けてくれたりとか、一番信頼してたからこそ最後までやり切れたっていうのもあるし、下級生もみんな明るい子たちが多くて、1年生の入ってきてくれた子たちも本当にチームにいい影響を与えてくれて。練習中もすごく声を出して明るくしてくれたり、練習から遠征も含めて楽しくやれたのは関大女バスだったから。誰がっていうよりもやっぱりこのメンバー絶対全員欠けちゃいけなくて、みんながいてくれたからここまで戦えたと思うし、だからこそ最後は笑顔で終わりたかったなと思います。(関大女バスで過ごした4年間を振り返って)学年によって全然違うカラーの4年間だったなって。下級生の頃から試合に出る機会も与えてもらっていたので、だからこそよりこの最後の代の時にもっとやらなきゃいけなかったなっていう自分の反省が大きいです。でも4年間やってきて最後の1年間が一番楽しかったなって思いますし、一番雰囲気が良くやれていたかなって思って。それもみんなのおかげだし、もうバスケ人生としても終わりで、ずっといい環境でバスケをさせてもらったっていうのはベルにもそうだし、監督やコーチ、下級生のみんな、自分の両親、本当にこの歳までバスケをやらせてもらえたということは感謝しかないなと思います。(同期への思い)同期は本当に感謝でしかないし、心の底から信頼している3人なので、だからこそちゃんと結果を残して終わりたかったっていうのは一番です。でも同期がいなかったらここまで頑張れなかったと思うし、同期の存在が自分の中で本当に大きくて、4年間ずっと心の支えで。この先も仲良くしてくださいって思うくらい素敵なメンバーに出会えたので、本当に良かったと思います。(後輩たちへメッセージ)自分たちが抜けても大きく変わるようなチームじゃないと思うので、今回もう1歩のところだったからこそ絶対に次は行けると思うし、それくらいのメンバーがそろっていると思います。やっぱり関大は明るく波に乗った方が調子がいいし、それを率先してやってくれるメンバーが今もいっぱいいるので、その明るさを忘れずにバスケットを楽しんで、絶対来年勝ってほしいなと思います」
▼大屋結芽(商4)
「(今の率直な心境)あんまり実感が湧いていないし、思ったよりも4年間早かったなって思います。(最上級生として過ごした1年間を振り返って)正直楽しいことも多かったけど、しんどいことも多かったです。同期はすごく仲が良くて信頼できるけど、チームで見たらトラブルも多くて。それに対処するのとか、すごく考えさせられる1年だったなと思います。(関大女バスで過ごした4年間を振り返って)まずはいい同期に出会えて良かったです。最初私は部活に入るか悩んでいて、みんなより遅く入部したんですけど、それを誘ってくれたのが今の同期で。誘ってくれなかったら私は入ってないし、こんなにいい同期にも会えてないから、まずは一番同期に会えて良かったです。この4年間でいい先輩にもいい後輩にも出会えてすごく良かったなって思うし、トラブルもいっぱいあったけどみんなが勝ちにこだわって一生懸命やってたのがすごく印象的で、このチームで良かったなって思ってます。(同期への思い)一番はありがとう。本当は最初5人いて1人辞めちゃった同期もいるけど、それでも今もずっと大好きで。すごく同期に助けられたこともたくさんあって、たぶん私はこの同期がいなかったら4年間バスケを続けていないと思うから、すごく感謝してるし、友人としてもチームメートとしてもすごく大切な存在です。(後輩たちへメッセージ)たぶんたくさんトラブルは起きると思うけど、それでも勝ちというところにこだわり続ければ絶対に1部に昇格できると思うので、その目標だけはぶれずに一生懸命やっていってほしいと思います」
▼山口愛主務(法4)
「(今の率直な心境)まず悔しいというのが一番で、もっとできることがあったなって思います。自分は選手を3年生までやっていて(選手を)辞めて今サポート側に回っているんですけど、サポートする時も選手のことを信じるというのが自分のやることだなと思っていて。それは本当に最後まで選手を信じられたなって思うんですけど、やっぱり負けたという結果に対しては悔しいなと思います。(主務・学生コーチとして過ごした1年間を振り返って)自分の中で選手を辞めるというのは結構大きな決断だったんですけど、それでもこのチームが大好きで、少しでもみんなの力になれたらなという思いでいて。みんなも自分のことを信頼してくれてるなって思う部分もあったし、それをプレーで表してくれたかなと思うので、選手を辞めてサポート側に回ったということに対しても全然悔いはないです。(関大女バスで過ごした4年間を振り返って)結構苦労とかもあったんですけど、それでもやっぱり同期の4人がすごく仲が良くてそれも楽しかったし、後輩たちとか今までお世話になった先輩から学ぶこともたくさんあって、本当に貴重な4年間だったと思います。(同期への思い)まずありがとうっていう本当に感謝の気持ちしかなくて。一生の友達というか、仲間ができたなと思うので、本当にありがとうという気持ちを伝えたいです。(後輩たちへメッセージ)リーグ戦はまだまだ先にはなると思うんですけど、こういう入れ替え戦に行けるかどうかっていう試合が絶対に出てくると思うので、そういう時は絶対勝ってほしいし、1部昇格できるように頑張ってほしいなって思います。結果としてはそれが最高だし1部昇格の目標も大事だけど、それに対しての過程だったり仲間に対しての信頼だったりとか、過程の部分を自分たちで築き上げて、たくさんのことを学んでほしいなと思います」
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