◇第56回秋季関西学生リーグ戦◇対京産大◇10月20日◇神戸学院大学第5グラウンド
関 大 031 10=5
京産大 130 00=4
ついに迎えた最終戦は、インカレ3位の強敵・京産大と対峙(たいじ)した。初回から先制点を許すものの、2回に神藤光男(化生3)の3点本塁打が飛び出す。4回には三浦航生(人3)の適時打で逆転に成功。最終回は、井上勝裕(情2)がリリーフでマウンドに上がる。最後の打者を三振で沈め、見事勝利をつかみ取った。

初回は相手のペースで試合が進んでしまう。先発を任された小松琉晟(るいせい=法1)が右前適時打を許し、先制点を献上。幸先良いスタートではなかったが、2回に末廣亮主将(あきら=商3)が四球で出塁すると、続く長尾翔太(商3)があわや本塁打と思われた安打を放つ。1死一、二塁の好機に打席に立ったのは7番・神藤。低めの球を捉え、打球は特大アーチを描きフェンス外へと吸い込まれた。3人が本塁へと生還し、2点差をつける。いつもの活気ある関大が戻ってきた。

しかし相手はインカレ3位の実力者たち。2回裏、小松は2人の走者を背負う。このピンチを切り抜けることはできず、安打を重ねられ3点を与え、またもや1点を追う展開に。ここで小松から代わり三浦が投入された。冷静に三振を奪い、追加点を許さず持ちこたえる。
3回の打順は先頭から始まった。1番・荒木誠人(情3)が右翼二塁打を放ち、好スタートを切ると、榎上総(かずさ=経2)の中前適時打で同点に。守備では、三浦が2死満塁のピンチを招いたものの無失点に抑えた。

4回では、立命大戦、京大戦にて大活躍し、チームを勢いづけた福田一心(文1)が力強い安打を放ち出塁する。倉田雄太(情2)も四球で塁に出ると、三浦の左前適時打で逆転に成功した。
100分ゲームのため、最終回となった5回。2死一塁で長尾が鋭い二塁打を放ち、追加点のチャンスを作るも生かせず。守り抜けば勝ちとなる5回裏は、インカレで好投を見せた井上勝がマウンドへ。左翼線二塁打を浴びてしまうも、最後は空振り三振を奪い、得点を与えず試合は終了。チーム全員で喜びをあらわにし、笑顔で秋季リーグを締めくくった。

他大学の試合も全て終わり、最終結果は2位となった。2連敗から始まり、2部降格への道がちらつき暗雲が立ち込めていた秋季リーグ序盤。しかし、諦めずに立ち向かい、その後全ての試合で勝利し、3連勝で関西準優勝を果たした。来春も1部の舞台で戦う関大。さらなる高みを目指して、チーム一丸となって勝利に向かって突き進む。【文:早川莉央/写真:櫻田真宙】

▼神藤
「(本塁打を打った時の感触は)初球からストライクを振っていくだけだったんで。良い感じに当たって良かったです。(ベンチに戻ってきた時の心境)結構打てない試合が多かったのでチームに貢献できて本当に良かったです」
▼末廣主将
「(今試合では3人の投手が健闘を見せた)やっぱりうちの強みはピッチャー陣。京産大は打撃が強い分、打たれる前にチーム全員で勝とうという意識を持っていました。3人だけでなく、みんな貢献してくれたので本当に良かったです。(秋季リーグを振り返って)最初、2連敗してしまってチームの雰囲気がどんどん悪くなっていくのかなと思っていました。でも、みんなが踏ん張ってくれて、徐々にチームの雰囲気が良くなり、結束力が強まっていきました。みんなにありがとうと言いたいです。(来年に向けての意気込み)負けた相手にはリベンジし、勝った相手にはもっと大差をつけて勝ちたい。この意識を持って冬の練習に取り組んで、成長した姿を見せたいです」
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