◇令和6年度関西学生秋季リーグ戦第5節◇対京大1回戦◇10月5日◇ほっともっとフィールド神戸
京 大 010 330 000=7
関 大 100 207 20X=12
(京)中野、坂野ー松本
(関)足立、荒谷、坂本、山下健、金丸ー越川
1(左)中村莞
2(二)森内
3(三)下井田
4(一)久保田
5(遊)山田
6(右)藤原太
7(捕)越川
8(中)渡邊
9(投)足立
現在3位の関大。わずかな望みに懸けて負けられない戦いが続く。初回に中村莞爾(安全2)の安打から好機を作り、山田悠平(商3)の犠飛で先制。その後、逆転を許したものの越川海翔(人4)の適時打で食らいつく。5回にはさらに点差を離されたが6回に打者一巡の猛攻で逆転に成功。その後は継投で相手打線を封じ込めた。
関大の先発マウンドには足立幸(人3)が上がる。テンポよく初回を9球で終えた。その裏、自身リーグ戦初スタメンの1番・中村莞がファーストストライクを捉え中前。続く森内大奈(情2)が初球で犠打を決める。下井田悠人(経3)が四球、久保田翔太(人4)が中前で1死満塁の好機を演出。5番・山田は追い込まれながらも左犠飛を放ち、先制に成功した。しかし、直後の2回表に本塁打を浴び、同点に追いつかれる。
3回表、足立は先頭打者に安打を許す。しかし、次打者を捕併殺に打ち取り無失点。4回表にも先頭に安打を許し、死球と安打で満塁のピンチを招く。相手5番打者にうまく合わされ適時打を浴び、勝ち越し点を献上。続く打者は三振で1死に。関大は前進守備を選択したが、7番打者に内野の間を破る適時打を打たれてしまう。ここで関大ベンチは荒谷紘匡(法3)に継投。後続を断ち、さらなる追加点は与えない。3点を追う裏の攻撃は、山田、藤原太郎主将(法4)の連打で無死二、三塁の好機を作る。続く越川は浮いた球を見逃さず、右前2点適時打で追撃。1点差に迫る。
2イニング目の荒谷は内野安打と盗塁に失策が絡みピンチに。自身の野選で失点すると安打と四球でさらに得点を与える。なおも適時打を浴びたが、左翼手・中村莞の好返球でピンチを脱した。
このままでは終われない関大。5回終了後の整備中にもスタンドから数々の声援と応援歌が飛ぶ。6回表を荒谷が0で抑え、攻撃へ。スタンドの「逆転するぞ」の声に後押しされるように6回裏、関大打線が目覚める。先頭の越川が右前で出塁すると渡邊貫太(経2)も左前で続き無死一、二塁。代打・花谷敦史(商4)の犠打に相手のミスが絡んで得点する。さらに中村莞の適時二塁打、森内の二ゴロで点差は1点に。四球を挟み、1死一、三塁で打席には久保田。リーグ戦中盤から4番に座ったクラッチヒッターは右中間を破る逆転適時二塁打を放った。さらに藤原主将、越川の連打でこの回打線一巡の一挙7得点を挙げる。
直後の7回表、3番手・坂本雅治(人4)がリーグ戦初のマウンドへ。「4年間ずっと目指してきた舞台」と坂本。先頭を中飛に抑えると、続く打者を142㌔の真っすぐで三振に斬る。次打者も抑え、京大クリーンナップを三者凡退に抑えた。その裏、代打・小谷太誠(社3)が四球で出塁。すかさず佐藤慶志朗(経4)が代走で送られる。1番・中村莞の右中間を破る打球で佐藤が一気に生還。さらに森内の適時打で、この回2点を追加した。
8回は4番手・山下健信(政策3)が三者三振の圧巻の投球で流れを渡さない。9回には、やはりエース・金丸夢斗(文4)がマウンドへ上がる。1死から二塁打を浴びたものの後続を断ち、見事白星を挙げた。
春から打撃の不振が続いた関大。それでもここまで投手陣が踏ん張ってきた。それに応えるように序盤の大量失点を野手陣がカバー。先発野手全員安打で15回スコアボートにHランプを灯した。なんとしても2連勝で関関戦へ。2戦目も必ず勝利をつかみにいく。【文:櫻田真宙/写真:金佐康佑】
▼越川
「(3安打3打点の打撃を振り返って)初めての3安打なのでうれしいです。本当にうれしいのと、チャンスで少しでも追いつきたい場面で早めに点が欲しい時に取れたので良かったです。(序盤に複数失点をした中で迎えた4回の打席を振り返って)京大はいいバッターが多いので、点を取られるとは思っていましたが、思っている以上に点を取られました。その中でとりあえず塁に走者をためていこうという意識で打席に入りました。(6回には先頭打者として出塁し打者一巡の猛攻につなげた)走者をためて1点を取りにいこうと思っていました。その中で、どんな形でもいいので塁に出ようと思っていました」
▼坂本
「(リーグ戦初登板。マウンドに向かうまでの景色はどうだったか)4年間ずっと目指してきた舞台だったので、緊張も多少ありましたが、自分の今までやってきたことを出そうというか、楽しもうと思ってマウンドに上がりました。(自身の投球を振り返って)先頭打者に対しては自分の気持ちが少し空回りしている感じがあったのですが、2人目で三振を取れて。結果三者凡退に抑えて、自分のやることはできたので良かったです。(マウンドを降りた後はブルペンに向かったが何と声をかけたか)僕の後ろは金丸が投げる予定だったので、お願いしますという感じで声をかけに行きました」
▼中村莞
「(リーグ戦初スタメンを知らされた時の心境)チームも残り勝つしかない状況なので、その勝ちに貢献できるように精一杯全力でやろうと思いました。(初回に先頭打者で安打を放った)1番打者の仕事はとにかく先頭で出ることだと思っていたので、初球から思い切りいこうと最初から決めていて、結果が出て良かったです。(6回には適時打を放った)その前の2打席はチャンスで凡退してしまったので、思い切りスイングしていこうという気持ちで打席に立ちました。結果がタイムリーになったので、良かったです。(次戦に向けて)チームもいい形で打線がつながったので、しっかりと今日以上の集中力を持ってプレーして、またあすも勝ちたいと思います」
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