◇第32回全日本女子学生ヨット選手権大会◇9月21〜23日◇第32回全日本女子学生ヨット選手権大会◇
[470級]
19位 谷香凛(経1)・中川理愛(情1)
[スナイプ級]
優勝 赤松佑香(商3)・佐田ひなた(人4)
5位 竹中麻結(安全4)・村上結菜(社1)
[総合団体成績]
5位 関大
3大インカレの1つ、全日本女子インカレ。関大は関西女子インカレを順当に勝ち抜き、470級から1艇、スナイプ級から2艇が出場した。大型レガッタかつ、本拠地・西宮とは全く異なる環境の中、赤松・佐田組が全レース(R)トップフィニッシュを果たす快挙。関西3連覇を果たした2人は全日本女王の座も手にした。
3日間にかけて行われた今大会。初日は3Rが実施される。近日の不安定な天候により、試合前から荒波が立つ中、まずは470級がスタート。谷・中川組のルーキーコンビは序盤から必死に喰らいつく。第1Rは23位と課題が残るものとなったが、続く第2Rは順位を2つ上げ、21位。試合の中で成長を見せる。
一方のスナイプ級。1番艇、赤松・佐田組は第1Rからエンジン全開の走りを見せる。難しいコンディションをものともせず、いきなり1位ゴール。第2、第3Rも首位でフィニッシュし、圧巻の実力を見せる。竹中・村上も黙ってはいない。6月の関西女王インカレでは、体力面の課題を痛感した村上も急成長。30艇以上が出場した本大会で第1Rから6位、4位、9位と全てシングルスコアを叩く。1日目を終えた時点で赤松・佐田組が1位、竹中・村上組が4位と、充実の内容を見せた。
に中日となった2日目。前を走り、総合順位も押し上げたいところだったが、この日は激しい風に見舞われノーレース。勝負は最終、3日目に持ち越された。
する大会規定により、1本勝負となった最終日。定刻通り午前10時、470級スタートの号砲が鳴り響く。試合前、強風によるアクシデントの影響もあった谷・中川組。それでもなんとか立て直し、艇を進めると、最後まで完走。1年生コンビで挑んだ2人は結果以上に大きな経験値を得て、今大会を後にした。
両艇入賞がかかるスナイプ級。ともにスタートは上側を選択すると、その作戦が功を奏す。序盤から前を走ると、最初のマーク、トップで通過したのは赤松・佐田組。ここまで全3R首位フィニッシュの2人は、1本勝負という緊張感のあるレースを物ともしない。甲南大、同大との争いを制し、トップをひた走る。得意のランニングも全国で通用し、2位との差も広まるばかり。圧巻の走りで全4Rオールトップの完全優勝を成し遂げた。
る「コンビ3年目で全日本優勝。本当に誇らしいし、おめでとう、良くやったと言いたい」。(木下映監督)ここまで苦しむ日々、悔し涙を間近で見てきた監督からも温かい言葉がかけられた。それでも「目指すべき場所は団体戦での全日本優勝」と関大ヨット部の未来も見つめ。優勝した赤松・佐田組はもちろん、今大会に出場した他の選手、西宮に残って練習を積む男子選手たちもその思いは変わらない。全国に刻んだ関大の名。低迷期を乗り越え、一歩一歩力強く根を張ってきた花はようやく小さな花びらが咲いた。関西インカレまで2週間、全日本インカレまでは2カ月を切っている。『全日本インカレ総合優勝』という大輪の花が咲き誇る景色。その光景は着実に迫っている。【文/写真:稲垣寛太】
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