◇第102回関西学生リーグ後期第1節◇対同大◇9月21日◇於・J-GREEN堺S1
【前半】関大0ー0同大
【後半】関大1ー1同大
【試合終了】関大1ー1同大
スターティングメンバー
GK山田和
DF上原、大西、木邨、吉村瑠
MF川島、宮川、和田、村井
FW吉永、兎澤
総理大臣杯が終わり、同大との後期リーグ開幕戦を迎えた。前半は両者均衡した試合展開を見せる。しかし、エンドが変わった後半13分。途中出場のFW梅野雄大(商2)がMF宮川大輝(文1)のクロスに頭で合わせ先制点を奪った。得点の流れに乗りたい場面だが、同22分にクロスから失点。首位奪還へ、勝ち点3をなんとしてもつかみたい関大だったが、同大のブロックを崩すことはできず。後期リーグは痛恨の引き分けスタートとなった。
バックスタンドからメインスタンドに向けて、学旗がバタバタと音を立てるほどの強い風が吹く試合会場。同大がエンド交代を要求し、関大ボールで試合が始まった。序盤は同大が風を生かしロングスローやロングボールを前線に送る展開に。しかし、DF吉村瑠晟(経3)やDF木邨優人主将(政策4)を中心にボールを弾き返す。
試合を通じてのファーストシュートは同大。前半15分、右サイドを崩され、シュートを放たれる。ここはGK山田和季(社3)が落ち着いて処理した。直後、関大はDF吉村瑠のクロスのこぼれ球をFW吉永陸人(商4)がシュート。相手DFのブロックに阻まれたが、徐々に試合が動き出した。同24分、同大に決定機。コーナーキックをニアで合わせ、枠を捉えた。しかし、カバーに入っていたDF吉村瑠が頭でかき出し、なんとか失点を免れる。同37分、関大にも大きなチャンスが訪れた。左サイドでDF吉村瑠がドリブルを仕掛け、相手DFを抜き切りペナルティエリアに侵入。相手に倒されたようにも見えたが、主審の笛は鳴らず。ベンチや客席からも不満と抗議の声が響き、不穏な雰囲気が漂う中、DF吉村瑠を中心にチャンスクリエイト。しかし、ゴールにはつながらず、両者無得点で試合を折り返した。
後半も序盤は同大ペース。同7分、関大はFW吉永に変え、FW梅野を投入する。この交代が、関大に強い風を吹かした。同13分、左サイドで受けたMF宮川が、相手DFとGKの間のスペースに早いボールを入れる。「MF宮川とは目が合っていたので、自分にボールが来ると感じていた」(梅野)。絶妙なクロスボールに相手DFの足が止まったその瞬間、死角からFW梅野がダイビングヘッドで飛び込みネットを揺らした。
先制点の勢いに乗りたい関大だが同22分、同大攻撃陣がバイタルエリアから左サイドに展開しクロス。ヘディングシュートを流し込まれ同点に追いつかれる。首位奪還へ、負けられない関大はFW日笠蓮康(総1)やMF真田蓮司(法2)を投入。同28分、またしても関大に強い風が吹く。DF大西志有太(文3)にアフターチャージをした相手選手が、2枚目のイエローカードをもらい退場。数的有利となり、MF真田やDF吉村瑠を中心に押し込む展開が続く。
同32分、ショートコーナーからMF真田がクロス。DF吉村瑠が相手GKと接触しながらゴールに押し込むが、相手GKへのファールと判定され、勝ち越しとはならず。その後も攻撃を絶え間なく続ける関大。しかし、前期リーグ11位と苦しんだ同大は勝ち点1を得るために、10人全員で中央に厚いブロックを作る。関大攻撃陣は中央からフリーでシュートを打てず、サイドからクロスを入れ続けるが、跳ね返される苦しい展開に。関大のベンチメンバーが総立ちで見守る中、アディショナルタイムを迎えた。同45+1分、左サイドでFW梅野がボールを収めクロス。中でFW日笠が合わせるがわずかにゴール左に外れる。同45+4分にはDF松名大輝(法3)のクロスのこぼれ球を、MF真田がミドルシュート。うまくミートしたが、相手DFにブロックされゴールとはならず。同点のまま、無情にも試合終了を告げる笛がピッチに鳴り響いた。
試合後に同会場で行われた、首位・関学大とびわこ大の試合は、2ー0と関学大が勝利。関学大とは勝ち点差が2と広まった。前期リーグの甲南大戦から公式戦4戦連続で勝ちがない関大イレブン。「勝ち切れないところは自分たちの練習への姿勢や取り組みがまだまだだということ」(木邨主将)。このまま首位と差をどんどん離されるのか、それとも苦しいチーム状況を誰かが打開するのか。過密日程が続き、体力や精神的に厳しいリーグ戦だが、悲願のリーグ優勝に向けて「勝ち点3」以外はもう許されない。【文:上田峻輔/写真:岩口奎心】
▼DF木邨主将
「前半は風のこともあり、押し込まれる展開になることはチームとしてわかっていた。そこで焦れずに守って戦おうと話して、前半はそこがうまくいき徐々に流れができてきたと思う。後半は、先制はできたが、後ろは失点しないところが、相手に退場者が出て優位になったところで1点を取ることができなかったことが、この試合の反省点。(勝ち点2を取りこぼした)リーグ優勝を目指している自分たちとしては、こういう展開になった時に、何が何でも勝ち点3は取りにいかないといけないと思う。そこで取り切る力が、総理大臣杯でもこの試合でも出しきれていない。10人になった相手に対してどう攻めて点を取るかという時に、一人一人が点を取りたいという強い気持ちを持つことが大事だと思う。(前期リーグから総理大臣杯と今試合で勝ち星から遠ざかっている)前期リーグ2連敗してから、トップチームとして連敗は許されないという話をした。その中で練習からやろうと話して、総理大臣杯を迎えたがそこでも負けてしまった。その後の練習から少しずつではあるが、雰囲気が変わっている。いい雰囲気の練習が増えてはいるが、勝ち切れないところは自分たちの練習への姿勢や取り組みがまだまだだということ。そこに対してのアプローチを自分を含めて4年生が、次4年生になる3年生が、チームに対して行動することが大事だと思う。(次戦に向けて)自分たちは後がない。何が何でも勝ちに行く。次の試合勝って、いい流れになるようにやっていきたい」
▼FW梅野
「(ベンチでどのような気持ちを作っていたか)均衡した試合だったので、自分が出場したら(ゴールを)決めるという気持ちは持っていた。準備に関しては良かったと思う。早い時間からの出場だったのでプレータイムが長く、絶対に点を取ってやろうと思っていた。(途中出場のむずかしさは)感じなかった。(得点シーンでMF宮川がボールを持った時、どのようなイメージを持っていたか)MF宮川がボールを受ける前から目が合っていたので、(自分に)ボールが来ると感じていた。あとはオフサイドにならないようにラインを気を付けながら中に入っていった。(気持ちは)絶対に決めてやる!と思いながらヘディングした。(次節に向けて)水曜日に試合があるので、チーム一丸となって全員で勝ち点3、優勝できるようにやっていきたいと思う」
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