◇令和6年度関西学生対抗リーグ女子5戦目◇対関学大◇9月16日◇於・江坂テニスセンター
○D1 中西・中川組2(6(5)-7,7-5,10-4)1西本・末廣組
○D2 山口・山本組2(6-1,6-1)0須山・永田組
○S1 山口2(6-0,6-1)0高岡
●S2 宮本0(2-6,6(5)-7)2西本
○S3 髙山2(6-1,6-2)0安髙
○関大4-1関学大
4連勝で迎えたリーグ最終戦は、昨年敗北を喫した因縁のライバル・関学大との対戦。ダブルスを2戦2勝で終え、シングルスは3戦2勝という結果に。昨年の雪辱を果たし、男子に続く全勝優勝を成し遂げる。関西第1代表で王座出場を決めた。
D2に登場した、山口花音(経3)・山本未来(文2)組。2人の息のあったプレーで相手のミスを誘発し、序盤から得点を重ねる。第1ゲームをブレイクすると、流れを引き寄せた。ゲームカウント3-1で迎えた第5ゲームもブレイクすると、山口・山本組の勢いは止まらない。ゲームカウント6-1と余裕のスコアで第1セットを先取した。山本のサーブ権で始まった第1セットは、何度もデュースになる接戦に。最後は相手のアウトを誘い、キープに成功。ピンチを切り抜けると、その後は完全に主導権を握った。献上したゲームはたった1つのみで、ゲームカウント6-1で第2セットも奪う。試合時間約90分で決着をつけ、1勝目を持ち帰った。
D1の中西夢乃(経4)・中西桃(商4)組は、第2ゲームをブレイクされる苦しい展開から試合がスタート。しかし直後の第3ゲームをブレイクで返し、振り出しに戻した。その後は互いに拮抗(きっこう)した戦況が続く。ゲームカウントは4-5となり、中西がサーブ権の第10ゲーム。序盤に失点が重なるも、意地で追い上げる中西・中川組。中西のダウンザラインが決まりデュースに持ち込むと、そこから2連取でキープする。正念場を切り抜け、ゲームカウントを5-5とした。その後互いにゲームを1つずつ分け合い、タイブレークへと突入。序盤から勢いに乗りたいところだったが、4連続で得点を献上してしまう。しかしここから、中西・中川組が怒涛(どとう)の追い上げ。ゲームポイントを4-4としこのままタイブレークを制すかと思われたが、1枚上手に立ったのは相手だった。前衛でのボレー戦でネットにかかり、ゲームポイントを献上。最後は甘い球を上げてしまいスマッシュを決められる。接戦の末、第1セットを落とした。
第2セットは、互いにキープが続きゲームカウント2-1に。しかし第4ゲームから、ブレイクされてはブレイクで返す白熱した展開となる。両者の応援も次第に熱を増す。試合が動いたのは、ゲームカウント5-5となった第11ゲーム。中川のサーブがさく裂しストレートでキープすると、勢いを引き寄せた。続く第12ゲームをデュースの末にブレイクし、第2セットを奪取。勝敗は運命の10ポイントタイブレークへ突入した。
試合時間はすでに3時間を突破。疲労が蓄積する中、より高い集中力とリターンの精度が求められる。序盤から勢いに乗ったのは、中西・中川組。一気に6連続得点を獲得し、相手を大きく引き離した。コートチェンジ後は連続で失点する場面も見られたが、2人の息のあったプレーでリードを保つ。中西のサーブ、リターンを中川がスマッシュを決め、マッチポイントを獲得。最後は甘い球を見逃さず、中西がスマッシュを決めゲームセット。3時間超えの激闘を制し、見事勝利を果たした。
S1に登場したのは山口。インカレ女王の貫禄を見せ、相手を一切寄せ付けない。ゲームカウント6-0で第1セットを先取した。続く第2セットも猛攻は止まらず。献上したゲームは1つのみ。ゲームカウント6-1で第2セットも奪う。1時間もかけずに決着をつけ、白星をつかみ取った。
S3に登場した髙山揺(商1)。いきなり3連続ゲームを連取する、幸先の良いスタートを切る。その後1ゲームを返されるも、落としたゲームはこれだけ。ゲームカウント6-1で第1セットを先取した。第2セットは、2度のブレイクを含め一気に4ゲームを連取。ゲームカウントは4-0となり、相手を大きく突き放す。その後はキープゲームとなり、ゲームカウント5-2となった第8ゲーム。何度もデュースとなるが、最後はきっちりキープに成功する。ゲームカウント6-2で第2セットも奪い、ストレート勝ちを果たした。
S2を務めたのは、最終戦にしてリーグ初出場の宮本美姫(政策2)。第1セットは相手の勢いにのまれ、自分のペースに持ち込めない苦しい時間が続く。1つもゲームを奪うことができず、ゲームカウント0-5まで追い込まれてしまった。「大丈夫」と駆けつけた応援の声が背中を押す。続く第6ゲームをキープすることに成功し、第7ゲームをデュースの末にブレイク。ゲームカウントは2-5となるが、反撃もそこまで。第8ゲームをキープできず、ゲームカウント2-6で第1セットを献上した。
第2セットに入ると一転、宮本が主導権を握る。第1ゲームをブレイクすると、続く第2ゲームもきっちりキープ。さらに第3ゲームを再びブレイクし、ゲームカウント3-0と差を開いた。しかしその後から、徐々に相手が巻き返しを見せる。リターンエースを決められるなど再び相手が勢いに乗り、3度のブレイクを許したことでリードは帳消しに。ゲームカウントは5-5となった。その後、互いに1ゲームずつ分け合いゲームカウントは6-6に。タイブレークでは、宮本の2連取から始まる幸先の良いスタート。しかしその後3連続得点で返され、形成が逆転してしまう。さらにコートチェンジ後には一気に畳み掛けられ、相手の猛攻に食らいつくことができない。ゲームポイント5-7で第2セットも落とし、悔しい黒星となった。
昨年の雪辱を果たし、見事優勝を果たした関大女子テニス部。男女共に全勝優勝の快挙であり、アベック優勝は17年以来7年ぶりだ。黄金時代が到来したと言っても過言ではない今年、夢に見た創部初の王座優勝を実現して見せる。【文:合田七虹/写真:上田峻輔、松嶋奈央】
▽中西
「(全勝優勝を達成して)昨年は準優勝という悔しい結果だったので、今年は優勝できたことがすごくうれしいです。男女でアベック優勝できたというのが一番うれしいかなと思います。(関学大戦を振り返って)昨年は自分もダブルスで出させていただいたんですけど、そこで負けをつけてしまって、準優勝という形で終わってしまったので。今年こそは絶対に勝って、優勝したいなという気持ちがすごく大きかったので、勝って優勝できて良かったなと思います。(全5試合の中で一番苦戦した試合)今日もすごく苦戦したんですけど、姫大戦のダブルスは、1年生2人がシングルスに出るというのもあったので、もう絶対勝ってつなげたいなっていう思いがあったので、苦戦したというよりかは1番気合いが入ったという感じです。(応援はどのように力になったか)苦しい場面だった時は、応援を見たら、全員が大きい声で応援してくれていて。ポイント失ってもへこんだらいけないなというか、応援の力で勝てた、全試合勝てたと言ってもおかしくないぐらい応援にはすごい助けられました。(王座の目標と意気込み)王座の目標は男女アベック優勝です。今年こそ関東勢に勝って優勝したいなと思います」
▽山本
「(全勝優勝を達成して)シンプルに普通にうれしいなという気持ちと、やっぱり周りの方々のおかげで達成できtq優勝かなと思うので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。(関学大戦を振り返って)ペアの花音さん(=山口)としっかり声を掛け合って、1つ1つ集中してできたかなと思って、とても良かったかなと思います。ありがとうございます。(全5試合の中で一番苦戦した試合)初戦の甲南大学との試合が、やっぱり最初に緊張していたのもあって、なかなか思うようなプレーができず、セットを落としてしまいました。そこでみんなの応援とかのおかげで、なんとか勝つことができたので良かったかなと思います。(応援はどのように力になったか)緊張しちゃったり、緊張する場面だったり、やっぱり苦しい場面で声を掛けてもらえると、自分的にもよし、頑張るぞという気持ちになれたので、本当にありがたかったなと思います。王座の目標と意気込み)王座も優勝できるように、まず自分が1勝あげれるように頑張ります」
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