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藤原が関西1位を下すも敗北

藤原が関西1位を下すも敗北

◇ 令和6年度関西学生秋季リーグ戦 ◇9月4日◇ 対神松蔭大ほか◇ベイコム総合体育館◇

●関大2-5神松陰大
‪[S1]佃●0-3
[S2]榎●0-3
[S3]世古◯3-2
[W1]藤原・世古●2-3
[S4]藤原◯3-2
[S5]石橋●2-3
[S6]水口●0-3

●関大2-5千金大
[S1]石橋●0-3
[S2]佃●2-3
[S3]世古●1-3
[W1]藤原・世古◯3-2
[S4]水口●0-3
[S5]榎●0-3
[S6]藤原◯3-1

未だ勝利を収められていない卓球部女子。折り返しとなる4・5戦目では、神松蔭大と千金大と対戦する。台風の影響でタイムテーブルに変更が生じ、午前午後の計2試合のハードなスケジュールの中で行われた。両試合フルセットが多く、接戦を繰り広げたものの、勝利にはあと一歩及ばず。2試合とも黒星を喫した。

午前に行われた神松蔭大との試合。初めに登場したのは佃緒夏(情3)だ。相手は関カレ3位の実力者。終始相手の速いラリー展開に苦しんだ。それでも第2ゲームでは、相手にゲームポイントを握られてから、怒濤(どとう)の追い上げをはかるなど意地を見せる。特にレシーブからの展開では優位に進め、相手を苦しませた。しかし、最後まで相手のスピードのある攻撃にに対応しきれず。ストレート負けとなった。

2番手を任されたのは榎花恋(人2)。第1ゲームを7-11で落とし、迎えた第2ゲーム。相手のバック側へボールを集めてミスを誘い、ゲーム序盤の主導権をつかむ。だが、終盤で相手のバックハンドにコースを揺さぶられ、ミスが重なる。結果7-12で第2ゲームも相手に献上。第3ゲームでは意表を突いたフォア側へのバックドライブで主導権を握り、先に10点に乗せたものの、このゲームを取り切ることが出来ず。惜しくもストレート負けとなった。

次に出場したのは、期待の新人・世古茉由加(人1)。ストレートで勝利かと思われたが、予想とは異なり、フルセットにもつれ込む大接戦となった。第1・2ゲームでは自身の持ち味であるサーブと緩急を駆使し、試合を優位に進める。しかし、第3・4ゲームでは思うようなプレーをできず、落としてしまう。迎えた最終ゲーム。序盤は、先に攻め込まれる苦しい展開が続いた。しかし、中盤以降、徐々に世古らしいプレーが戻る。終盤には相手の上回転サーブを打ち込むなど相手に流れを渡さない。そのままゲームを取り切り、大きな1勝を手にした。

△世古

ダブルスには藤原優(商2)・世古ペアが出場。一進一退の攻防が続き、フルゲームまでもつれ込む大熱戦となった。第1・2ゲームともに先にゲームポイントを握られる展開に。それでも、両ゲームともデュースに持ち込み、1-1で第3ゲームに突入した。第3ゲームは相手のバックを攻め立て、11-5で勝ち取る。鍵となったのは第4ゲーム。序盤、藤原のループドライブを効果的に使い、流れをつかむ。だが、徐々に対応され、相手有利の展開で終盤戦へ。7-9と相手リード野中で長いラリーを制し、再び流れを取り戻したかに思われたが、痛恨のミスが重なり、このゲームを落としてしまう。その後、流れに乗った相手を止めることが出来なかった藤原・世古ペア。第5ゲームを献上し、痛い敗戦となった。

次に出場したのは藤原だ。相手は6月の関カレで個人優勝を果たした強者。厳しい試合展開が予想された。だが、第1ゲーム3-7から、驚異の粘りで9-10まで追い上げる。得意のバックで攻めこみ、ついに10ー10の同点に。両者ともに意地をぶつけ合い互いに譲らない。最後はラッキーなエッジボールもあり、このゲームを奪い取った。その後はゲームを交互に取り合い迎えた最終ゲーム。ループドライブと強打を織り交ぜ相手を翻弄する。終始冷静さを失わず、的確にコースをついた試合を見せ、見事な大金星。試合後はチームメイトに駆け寄り、顔をほころばせた。

△藤原

続いて登場したのは石橋愛理(人4)。この試合もフルゲームになる大熱戦となった。ゲームを交互に取り合う展開が続き、両者ともになかなか流れを奪いきれない。勝負の最終ゲーム。序盤は、自身の強みを出すことができずにリードを許してしまい、1-4でタイムアウトを要求。タイムアウト開けは持ち味の前陣での攻めをみせ追い上げた。その後も良いラリーを繰り広げたものの、最後まで相手の速いバックハンドを捉えることが出来ずゲームセット。悔しい敗北となった。

△石橋

ラストを締めたのは水口琉衣(社1)。秋季リーグから選手として戦っている注目の1年だ。第1ゲーム序盤はドライブにミスが続き歯がゆい展開が続く。しかし、徐々に自身の強みを発揮。中盤から終盤にかけて大きく盛り返し、デュースに持ち込んだ。流れのままに勝ちきりたかったが、ミスが続き12ー14でゲームを献上する。第2ゲームは序盤からカウンターを多く決め、8-4とリードした。だが、その後は相手の緩急のあるドライブにタイミングをずらされてしまい、カウンターが決まらない。相手に渡った流れを最後まで止めることができず、逆転負けを喫す。第3ゲームも接戦を繰り広げたものの、最後は相手の果敢な攻めに対応しきれず、悔しい敗戦となった。

△水口

約1時間後には、2試合目がスタート。石橋と佃が同時にコートへ入る。石橋はカットマンと対戦し、苦戦。なかなか適応できず5-11で第1ゲームを落とす。しかし、第2ゲームからは、相手のカットに徐々に対応できるように。最大で4も広げられた差を相手のタイムにも動じずに埋め続け、デュースに持ち込む。だが、スマッシュでミスが重なり、10-12で第2ゲームも相手に献上した。第3ゲームでは、第2ゲームで流れに乗った相手を止められず。ストレート負けとなってしまった。

佃は5セット中4セットがデュースにもつれ込む大熱戦となった。第1ゲームはサーブとラリーを優勢に進めたものの、相手のバックサーブに翻弄され、レシーブからなかなか点が取れない状況が続く。拮抗した展開が続き、デュースに入っても両者全く譲らず、17-17まで点を取り合う。最後は守りから攻めへと転じようとしたところでボールがネットを超えず、このゲームを献上した。第2ゲームは少し焦りが見えるような早打ちがみえ、8-11で落とす。第3、4ゲームではともにデュースまでもつれたものの見事にセットを奪う。最終セットもデュースまで競ったものの、最後は切り返して打っていったフォアをオーバーミスしてしまい勝負あり。悔いが残る敗戦となった。

△佃

世古もカットマンに苦戦を強いられた。左右に揺さぶるプレーを展開するが、相手も粘りを見せる。ミスを誘われ、第1ゲームを落とした。第2ゲームでは、緩急をつけた球を繰り出し、ラリーのテンポを崩す。11-8でゲームを奪い返した。第3、4ゲームでは、果敢に攻めていく。しかし、攻めているがゆえのミスも重なった。両ゲームとも9-11まで迫る健闘を見せる。しかし、相手の粘り勝ちで敗北となってしまった。

ダブルスの藤原・世古ペア。ダブルス対決はフルゲームにもつれ込む大接戦となった。息の合ったコンビネーションを見せる。ゲームを交互に取り合い、迎えた最終ゲーム。先制点こそ許したものの、藤原が浅めの位置にスマッシュを打ち込むなど、差を広げていく。徐々に猛追され、1点差まで迫られたところでタイムアウトを要求。タイムアウト開け直後は得点されたが、そこから得点を重ねる。大接戦を制し、チームに1勝をもたらした。

△世古(左)と藤原

続いて、水口と榎が登場。水口は第1ゲームの序盤を互角の展開で進める。しかし終盤にかけて相手の緩急を使った攻撃に合わせられず失敗を重ね、5-11でゲームを献上する。第2ゲームでは、第1ゲーム同様にしかけてきたループドライブを強打し、流れをつかんだ。しかし最後まで勢いに乗り切れず。終盤に相手に盛り返され逆転負けを喫した。第3ゲームでも果敢に攻めるもミスにつながりストレート負けとなった。

榎は千金大のエースと対戦。第1ゲームでは相手の勢いに押され、大差をつけられてしまう。代わって第2ゲームでは、6連続得点で榎が主導権を握ったかと思われた。しかし、相手の脅威の追い上げで、7点で同点に並べられる。そのまま一進一退の攻防が続き、デュースに突入。逆転を許し、僅差で第2ゲームを落とした。第3ゲームでは流れに乗った相手を止めることができず。ストレート負けとなった。

△榎

ラストに出場したのは藤原。すべてのゲームがデュースになる接戦となった。第1ゲームでは終盤にかけて持ち味であるバックハンドの強打が出始め、試合を優勢に進める。カウンターフォアを決めゲームを先取。第2ゲームは相手のゆったりとしたテンポにバックが合わず、10ー12で落とした。それでも第3、4ゲームではフォアバック左右自在に打ち込み相手を翻弄(ほんろう)。セットカウント3-1で勝利を収めた。

2試合ともに勝利こそつかめなかったものの多くの熱戦を繰り広げた関大卓球部女子。ここまでエースの欠場やメンバーの体調不良など、様々な試練をチーム全員で乗り越えてきた。残り2試合で勝利を収め、1部残留へと望みをつなげたい。【文/写真:貴道ふみ、金佐康佑】

▼藤原
「(神松蔭大戦で、関西1位の選手に勝利を収めてみて)1本でも食らいつく気持ちで挑んで、勝てたのですごくうれしい気持ちと、チームにとっても1勝はとても大切なので、流れとか盛り上がって良かったと思います。(千金大戦でも、粘り勝ちを見せたが)自分が勝たないといけないという気持ちでシングルスとダブルスをやっていて。最後のシングルスで、苦しいところもあったのですが、チームとしては負けているけれど、自分が勝つことで明日の試合にも、いい雰囲気がつなげられると思って戦っていました。(残り2戦に向けて)過去にも対戦して勝っている相手なので、みんなで向かっていく気持ちで、体調もしっかり戻したいです。まずは自分がシングルスとダブルスで勝利して、チームの流れを作っていきたいです」

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