◇ 令和6年度関西学生選手権大会本戦7日目◇8月30日◇於・江坂テニスセンター
[女子ダブルス準決勝]
○中西・中川組2(6(2)-7,6-2,10-8)1西本・末廣組(関学大)
[男子シングルス準決勝]
○岩本2(7-5,7-6(3))0堤(関大)
○井戸垣2(6-4,7-6(7) )0増成(関学大)
[女子シングルス準決勝]
○山口2(6-4,6-1)0岡村(大体大)
夏関本戦7日目は、女子ダブルス準決勝の昨日の続き、そして男女シングルス準決勝が行われた。女子ダブルス準決勝には、中西夢乃(経4)・中川桃(商4)組が昨日の続きから試合開催。見事な逆転勝利で、決勝へ駒を進めた。男子シングルスは岩本晋之介(商3)と井戸垣一志主将(人4)が決勝進出を決める。女子シングルスは山口花音(経3)がストレート勝ちで決勝へ駒を進めた。
コートの使用時間の関係上、昨日試合が中断した中西・中川組。第1セットを献上後、第2セットをゲームカウント3-1とリードした場面から試合が再開した。相手がサーブ権の第5ゲームをブレイクすることに成功。さっそく流れを引き寄せたかと思われたが、続く第6ゲームをブレイクで返され、ゲームカウントは4-2に。しかし、直後の第7ゲーム。相手のダブルフォルト、さらにネット際での競りで決め切り得点を重ねる。再びブレイクに成功し、ゲームカウントは5-2に。中西がサーブ権の第8ゲームをしっかりキープし、第2セットを奪い取った。
運命の10ポイントブレークでは、序盤から中西・中川組が連続でポイントを獲得する。ゲームポイントは8-3まで差が開いた。勝利まであと2点という場面で、相手も追い上げる。中西・中川組にも少し焦りが見られ、ミスが重なった。なんとか1点を返すが、ゲームポイント9-8まで迫られる。大事な場面で、勝機を手繰り寄せたのは中西・中川組だった。最後は相手のボレーがアウトし、ゲームセット。2日間に渡る激戦を見事制し、決勝進出を決めた。
隣の2番コートでは、岩本晋之介(商3)と堤隆貴(社3)の同期対決が実現。第1セットは、第4ゲームを堤がブレイクし優勢に進める。しかし、ゲームカウント2-4で向かえた第7ゲームを岩本がブレイクすると、勢いに乗る。第9ゲームも岩本がブレイクし、ゲームカウントは5-4に。ここで、窮地に追い込まれた堤が底力を見せる。デュースにもつれ込む接戦。岩本のボレーがネットにかかりアドバンテージを獲得すると、前に出た動きを見てロブを打つ。岩本は見送るがインの判定で、このゲームを堤がブレイクすることに成功した。このまま堤が第1セットを先取するかと思われたが、岩本が形成を逆転。ゲームカウント5-5で迎えた第11ゲームを岩本がブレイクする。続く第12ゲームもサービスエースなどで得点を重ね、きっちりキープ。接戦の末、岩本が第1セットを奪い取った。
第2セットは、第1セット同様に白熱した展開に。第1ゲームを岩本がブレイクするものの、第6ゲームを堤がブレイクで返し、均衡した状態が続く。その後は互いのキープゲームとなり、ゲームカウントは6-6に。タイブレークに突入した。岩本が取れば勝ちが決まり、堤が取れば試合を振り出しに戻せる場面で、流れを引き寄せたのは岩本。ゲームポイント3-3になってから、一気に岩本が畳み掛ける。最後はサービスエースがさく裂し、勝負あり。約3時間に及ぶ激闘の末、関大同期対決を岩本が制した。
インカレ女王、山口花音(経3)は岡村(大体大)と対戦。第1ゲームをブレイクするが、直後の第2ゲームをブレイクで返される。その後は互いのキープゲームとなるが、ゲームカウント4-4で迎えた第9ゲーム。相手を左右に振るプレーで相手を翻弄(ほんろう)し、得点を重ねる。このゲームをブレイクし、続く第10ゲームもキープ。ゲームカウント6-4で第1セットを先取した。
第1セットこそ少し苦戦を強いられる内容だったが、第2セットは山口本来の力を発揮する。第1ゲームをブレイクすると、サービスゲームはしっかりキープ。ゲームカウント3-1で迎えた第5ゲームもブレイクし、さらに差を開いた。最後は第7ゲームをブレイクし、ゲームセット。圧巻の内容で第2セットを奪取し、見事ストレート勝ちで決勝へ駒を進めた。
井戸垣一志主将(人4)の相手は、増成(関学大)。第1ゲームをブレイクし、幸先の良いスタートを切る。その後、長いラリー戦も確実に返球し、相手のミスでポイントを重ねていく。流れを相手に渡すことなく、ゲームカウント6-4で第1セットを先取した。
続く第2セットは拮抗(きっこう)した状態が続く。取っては取られてのシーソーゲームとなり、ゲームカウントは6-6となった。タイブレークに突入後も、両者一歩も譲らない。ポイントが3-3となった場面で、井戸垣主将が積極的な攻撃に出る。攻めの姿勢が功を奏し、2連続得点に成功した。その後互いに1点を返し、ポイントは6-4に。勝利まであと1点の場面で、相手も必死に食らいついてくる。3連続失点を喫し、6-7と一気に形成を逆転された。しかしここから巻き返すのが、主将の力。サーブで相手を崩すと、リターンにスマッシュを打ち込み同点に。さらに得点を奪いアドバンテージを獲得すると、最後はラリーの末に相手のアウトを誘発。追い込まれた場面からの逆転で、第2セットも奪い取る。接戦を制し、見事準決勝の壁を突破した。
男女シングルス、女子ダブルスで決勝へ駒を進めた関大。春関の記録を塗り替えるべく、表彰台の1番上を、関大勢で独占する。【文:合田七虹/写真:上田峻輔、松嶋奈央】
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