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山口が決勝進出を決めた!

山口が決勝進出を決めた!

◇2024年全日本学生選手権大会◇本戦6日目◇8月17日◇四日市テニスセンター

【男子シングルス準決勝】
● 岩本1(6-2,5-7,2-6)2髙(日大)

【女子シングルス準決勝】
○山口2(6-2,6-4)0金子(早大)

インカレ本戦6日目は、男女シングルス準決勝が行われた。関大からは、岩本晋之介(商3)、山口花音(経3)の2名が出場。ともに同大会初の準決勝の舞台であり、決勝進出がかかった大一番だ。岩本は最終セットまでもつれ込む接戦の末、惜しくも敗北。山口は準決勝でも相手を圧倒し、見事ストレート勝ち。日本一をかけ、決勝進出を決めた。

岩本が相対するは、関西高の同期であり親交が深い、髙(日大)。第3シードの強敵だ。第1セット序盤は互いに譲らない拮抗(きっこう)した展開が続く。試合が動いたのは、ゲームカウント3-2で迎えた第6ゲーム。ブレイクに成功し勢いに乗ると、続く第7ゲームをストレートでキープする。完全に試合の流れを引き寄せた岩本。相手のミスを誘発し、第8ゲームもブレイクする。ゲームカウント6-2で第1セットを先取した。

△岩本

第2セットでは、ゲームカウント1-1で迎えた第3ゲームのブレイクを許す苦しい展開に。しかし直後の第4ゲームをブレイクで返し、振り出しに戻す。その後、取っては取られの状況が続き、ゲームカウントは5-5に。岩本のサーブ権である第11ゲームをきっちりキープしたい場面だったが、相手も第3シードの実力者。点の取り合いとなり、最後はライン際に乗るスマッシュを決められブレイクを許す。直後の第12ゲームも献上し、第2セットを奪われた。

△岩本

運命の最終セット。どちらに勝利の女神がほほえんでもおかしくない状況の中、一枚上手に立ったのは相手だった。ゲームカウント2-2で迎えた第5ゲームをブレイクされたことを皮切りに、完全に流れを渡してしまう。第7ゲームもブレイクを許し、ゲームカウントは2-5に。後がなくなった第8ゲーム。序盤はリードするも、相手の猛攻にデュースまで持ち込まれる。相手の動きを見て前へ出るが、ボレーがネットにかかりマッチポイントを献上。最後は相手のスマッシュを返し切ることができず、敗北を喫する。惜しくも決勝進出とはならなかったが、試合後の握手の場面、高校時代からの戦友である2人の表情には笑顔があった。

△試合後、握手を交わす

山口の相手は、第5シードの金子(早大)。山口のサーブ権から始まった第1ゲームを落とす、苦しい展開から始まる。直後の第2ゲームも奪うことができず、ゲームカウントは0-2に。しかしここから山口が本領を発揮。「自分のテニスをしようと意識した」とその言葉通り、持ち味の正確なコントロールを武器に得点を重ねる。2ゲームを連取すると、勢いは止まらない。そこからさらに4ゲームを連続で奪い取り、ゲームカウント6-2で第1セットを先取した。

△山口

続く第2セットも、第1セット同様に相手のブレイクから始まる苦しい立ち上がり。それでも第2ゲームをブレイクで返し、相手に流れを渡さない。その後は互いにキープゲームが続き、ゲームカウント5-4で迎えた第10ゲーム。相手のサーブにうまく対応し、確実に返球していく。得点を重ねデュースまで持ち込むと、勝機をつかんだのは山口だった。最後は相手のネットを誘い、ゲームセット。準決勝もストレート勝ちで突破し、決勝進出を決めた。

△山口

見事山口が準決勝を突破し、明日の決勝戦へ。関大から日本一の女王が誕生する日は、もうすぐそこに迫っている。【文/写真:合田七虹】

▼山口
「(第1セット振り返って)出だしでゲームカウント0-2になって、そこで焦らないように意識してしっかり自分のテニスをしようと思いました。いつも通りのテニスをして、しっかりとそこから6ゲーム連取できたので良かったと思います。(第2セットを振り返って)互いにキープの状態が多くて、ブレイクのチャンスもあった中でなかなかできなくて、そこでもサーブは絶対取れる自信があったので、焦らずに落ち着いてプレーすることができたので良かったと思います。(全試合ストレート勝ちでの手応え)初戦は良かったですが、その次以降あまり自分のしたいテニスができていなくて。結構相手に攻められることが多くて、自分から何もできていませんでした。準々決勝からはしっかり攻めていこうと思って、相手を見ながら攻めることができて、徐々に調子をあげることができていってるのでいいかなと思います。(明日の決勝の意気込み)明日のここに向けて、インカレに向けて、今まで練習を頑張ってきたので、その練習の成果が出せるように全力で頑張りたいと思います」

▼岩本
「(ベスト4の結果を受けて)昨年は自分より格上というか、チャレンジャーで臨んだ年でベスト8でした。ベスト8で満足じゃないけど少しした部分があったが、今年はベスト8は当たり前だし、最低ベスト4という意気込みでやった中で、勝ち上がり的にかなりタフでメンタルが強い、勝負強いと周りも言ってくれるようになったし、そこは成長した部分というか、最後の踏ん張りが成長できたのと、今日負けたので率直に悔しいという気持ちです。(準決勝最終セットを振り返って)相手がいいプレーをずっと続けてきて、自分もちょっとずつ頭が回らなくなってきて、気持ちで戦っていました。ずっとライバルでやってきたけど自分の方が負けているから、相手が楽に出てきたというか、自分もサーブが入らなくなったり、相手が徐々に合わせてきたのが結果有力になってしまったかなと思います。(高校の同期とやるという上での意識)意識するというか、相手に勝つためにやってきたので、絶対勝とうという気持ちでやったけど、結局負けてしまったので率直に悔しいです。相手の方がプレッシャーかかる試合で、それで焦ってミスが増えたのが相手の方だったけど、徐々にそれを受け入れて何とかしてきたので、相手の方が一枚上手だったたかなと思います。(今回の試合で得られた収穫や課題)収穫は、岩本はメンタルが強いというか、そう定着されられた部分です。勝負どころになったら負けてしまうんじゃないかと次当たる相手はそう思うし、リーグや団体戦でかかった場面で自分とやったら厳しい戦いになると他大学の選手にも伝わったこと、また自分がやってきたことが自信になって、最後逆転できる運を拾えたのが今大会の収穫です。課題はたくさんありますが、トーナメントを通した時に、最初の方は外のコートが難しくてうまくいきませんでした。ファーストの確率が上がらなかったり、体の動きとかの仕上げの部分があまりよくなかったです。サーブももっと磨いていきたいです。(今後の意気込み)ひとつ区切りがついたというか、起点となるインカレだったかなと思います。後輩のためにできることをするのと、個人としては日本一になることを目標に頑張っていこうと思います」

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