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◇2024年度関西学生女子春季リーグ第5節◇対同大◇6月2日◇同大◇

【前半】関大1-1同大
【後半】関大1-1同大
【試合終了】関大2-2同大

スターティングメンバー
GK 勢古
DF 徳弘、岩川、山田志、瀧沢
MF 吉田遙、𠮷尾、藤田、植田
FW 木田、冨田

3連勝で迎えた第5節は、同大との対戦。立ち上がり早々に先制点を献上し、追いかける展開に。何度もチャンスがあった中で、同39分、FW木田陽花(経1)のゴールで試合を振り出しに戻した。後半では、豪雨により試合が一時中断するアクシデントが。試合再開直後にまたもや失点し、勝ち越しを許してしまう。しかし、このまま試合終了かと思われた同48分。MF𠮷尾香音主将(社4)の、フリーキックから直接決めるスーパーゴールで同点に追いつく。連勝記録は3でストップし、同大と勝ち点1を分けあった。

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△MF𠮷尾主将

曇天の空模様の中、相手ボールから試合がスタート。全3節を15得点無失点で終えているだけに、今節も難なく試合を進めるかと思われた試合開始直後のことだった。前半5分に左サイドを一瞬で崩され、空いたスペースからシュートを放たれる。関大のゴールを貫き、先制点を献上してしまった。

すぐに1点を返そうと、失点直後から相手ゴールへ果敢に攻める。MF藤田祐穂(法1)が右サイドを駆け上がり、クロスを供給。中で待っていたFW木田とは、わすがにタイミングが合わなかった。直後には立て続けにコーナーキック(CK)を獲得するが、得点まではつなげられない。

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△MF藤田

ボールの保持率は相手を上回るものの、プレッシャーが強く、中々ラインを上げることができない時間が続く。パスミスからカウンターを受ける場面も度々見られた。追加点だけは阻止したいだけに、DF陣が体を張った守備で対応する。

飲水タイムを挟み、徐々にチャンスの場面が増加。そしてついに同39分、試合が動いた。CKを獲得し、キッカーはMF𠮷尾。ゴールラインのGK前に密集し、混戦からの得点を狙う作戦だ。MF𠮷尾が放ったボールに見事頭で合わせたのは、FW木田。前半終了間際に貴重な同点弾を生み出し、試合を振り出しに戻した。そしてまもなく、前半終了のホイッスル。勝ち越すことはできなかったが、失点後最低限必須の条件はクリアした。

IMG_7187-200x133 [なでしこ]同大と引き分け、連勝記録は3でストップ
△1点目を喜び合う

雲の隙間から太陽が覗き始めた後半。前半の勢いそのままに、追加点を狙う。DF徳弘海羽(人3)のアーリークロスを受けたMF植田真央(情1)が、ワンタッチでFW木田へ流す。そのままシュートを放つが、惜しくも相手GKの正面に収まった。同15分には、相手のファールでPKを獲得し、逆転のチャンス。しかし、キッカー・MF𠮷尾が大きく右足を振り切ったボールは、惜しくもゴールの枠上へ。頭を抱えるMF𠮷尾に、「大丈夫、大丈夫」と励ましの声が飛んだ。

後半25分を過ぎてから、次第に大粒の雨が落ち始める。その勢いはますます強くなり、視界が遮られるほどに。まもなく試合を一時中断し、ピッチから撤退を余儀なくされた。

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DF岩川雛(政策1)

そして約30分後にようやく雨が止み、相手のスローインから試合再開。このタイミングで、FW冨田歩花(政策4)に代えてFW山口紗弥(人3)を投入した。残された時間でゴールを奪いたいところだったが、同30分に悲劇が。パスカットから裏を剥がされ、1点目同様の形で失点。勝ち越しを許してしまった。

ベンチから「あと3本(=15分)」の声が飛ぶ。選手の表情にも焦りが見え始めた。なんとか相手ゴールへ接近したいが、DFの壁が厚く前線へつなげることができない。もどかしい時間が続く。そしてベンチから「あと1本(=5分)」の声。2部に降格してからずっと、「全勝優勝1部昇格」の目標を掲げてきた。3連勝を経た今、黒星だけは避けたい。ラインを目一杯にあげ、相手ゴールへと攻め込む。攻めの姿勢が功を奏し、相手のファールを誘発。フリーキックを獲得した。ペナルティエリア内、コーナーアーク付近の難しい位置。時間はアディショナルタイム終盤に突入し、これがラストプレーだ。キッカーはMF𠮷尾。「もう思い切って、気合でゴールに振り切った」。豪快(ごうかい)に振り切り放たれたボールは、鋭く、優しいカーブを描く。そしてそのままゴールの角に吸い込まれるように入り、ゴールネットを大きく揺らした。チームを支える主将がもたらした同点弾。MF𠮷尾の元へ、選手たちがあふれんばかりの笑顔で駆け寄って行った。そして直後に試合終了のホイッスル。連勝記録を伸ばすことができなかったものの、最後の最後で追いつき、勝ち点1を分けあった。

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△2点目直後

順風満帆に進んでいた春季リーグは、第5節で悔しい痛み分け。だが、優勝、そして1部自動昇格はまだまだ射程圏内だ。残る4試合は全て、絶対に落とすことができない。次節は阪南大との対戦。ホーム・千里山の地で、勝利の女神が微笑む。【文:合田七虹/写真:佐藤大誠】

▼MF𠮷尾主将
「(試合を振り返って)早い時間に失点してしまってから、自分たちでなかなか立て直すことができなかった。ずっと自分たちの首を絞めるようなサッカーをしてばっかりで、チャンスがあったにもかかわらず、なかなか得点できなくて、ちょっと苦しい時間帯が続いて。今までのリーグ戦とは、違う難しい戦いになったかなっていうところで、勝ちきれなかったのはすごい大きなところかなと思う。(今節で見つかった課題)今日は前にどんどん蹴ってくる相手で、FWに大きな選手が2枚ぐらいいて収められるというシーンが続いていて。そこでしっかりハイボールをせって、その後のセカンドボールをマイボールにするというところがやっぱり足りなかった部分が大きな要因だと思う。(自身の2点目を振り返って)PKを外してたので、もうあれは決めるしかないなと思ってたので、もう思い切って気合でゴールに振り切った。なんとか同点に持ち込めたのは良かったと思う。(残る4試合の意気込み)ここで勝ち点を落としてしまったんで、残る4節は全部勝つことが1部自動昇格の条件かなと思う。しっかりチームでも切り替えて、またレベルアップして、残る4節、全部勝てるようにやっていきたいと思う」

▼FW木田
「(今日の試合を振り返って)ゲームの中で臨機応変に対応ができなかったり、攻めている中で自分の中で勝たなあかんという気持ちが先走ってしまった。自分も全然決めれなかったし、決め切れるところでちゃんと落ち着いて判断ができなかったと感じる。(自身の1点目を振り返って)練習通りって感じだった。いいボールを入れてくれたので、触るだけだった。(今節で見つかった課題)全体的に入りから雰囲気が良くなかったのと、今まで自分たちがボール保持率や主導権を握った試合が多かった中での、まさかの1失点目だったので。そこに対して、自分でゲームを持って行ったりとかが出来なかったと思った。でも逆に、この折り返しの時点、まだまだまだ先に試合がある中で課題が見つかったので、このまま勝っても自分で過信しちゃうだけだったと思うので。勝てていないのは評価できないけど、ちゃんと課題が見つけれる試合というところで、それは良かったと思う。(残る4試合の意気込み)今日は勝てなかったけどまだまだ1位を狙える位置にいるので、とにかく今日の見つかった課題を次の試合までに改善して、次はホームなので、まずは次戦を絶対勝ち切れるように準備していきたいと思う」

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