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伝統の一戦はドロー決着

伝統の一戦はドロー決着

◇第102回関西学生リーグ前期第6節・第69回関関定期戦・第47回総合関関戦前哨戦◇対関学大◇5月19日◇於・きしろスタジアム◇

【前半】関大0-0関学大
【後半】関大0-0関学大
【試合終了】関大0-0関学大

スターティングメンバー
GK 安田
DF 桑原、大西、木邨、吉村瑠
MF 川島、和田、三木仁、真田
FW 淺田、大矢

明石の地で開催された、両校の意地とプライドがぶつかり合う伝統の関関戦。前半は、関学大がボールを保持しながら試合が進む。関大も組織的な守備で対応し、徐々にチャンスを演出。お互いに絶対に負けられない一戦ということもあり、激しいフィジカルコンタクトが目立つ。後半はオープンな展開となったが、両チームのスコアは動かず試合終了。昨年に続き引き分けとなり、第69回関関定期戦は両校優勝となった。

△スターティングメンバー

いつもとは違う赤色のユニホームをまとい、伝統の一戦に挑んだ関大。前半開始から関学大がボールを保持する。同3分、相手のロングボールに対してクリアしようとするが、ミートしきれずボールは相手の元へ。今試合のファーストシュートを打たれるも、枠から大きく外れる。関学大のビルドアップに対して、前線から組織的な守備で対応する関大。同8分、右サイドから侵入されクラスを上げられる。一度はDF吉村瑠晟(経3)がクリアするも、拾われシュートを被弾。しかし、ここも相手は枠を捉えきれない。その直後、スローインから右サイド奥深くまで侵入を許し、またもクロスを上げられる。だが、GK安田翔悟(シス理4)が飛び出し、しっかりとキャッチ。

△GK安田

関大の前線からの守備に対して、関学大は細かくパスをつなぎ回避する場面も。次第に、関大がボールを保持しながら試合を進める時間帯が増える。同14分、DF大西志有太(文3)から裏へのスルーパスに反応したFW淺田彗潤(人3)。しかし、相手GKの素早い対応で、パスは通らず。拮抗(きっこう)した展開が続き迎えた同16分。DF吉村瑠からのロングボールに反応したFW大矢瑞樹(情3)だったが、相手GKが飛び出しクリアされる。FW大矢がそのクリアボールに対して、足を出した際に負傷。前半半ばで交代を余儀なくされた。同19分、FW大矢に代え、FW堀颯汰(人1)が緊急出場。その3分後に、フリーキック(FK)を獲得し、セットプレーのチャンスを得る。MF真田蓮司(法2)のボールに対して、DF木邨優人主将(政策4)が飛び込むも、頭をかすめ相手にクリアされた。しかし、その後のセカンドボールも回収し、攻撃を2度、3度と仕掛けていく。最後はMF川島功奨(社4)がゴール前にクロスを上げるも、相手GKがキャッチ。先制点を獲得することはできなかった。

△DF大西

同29分、相手から背後へのボールを出されるが、DF大西が体を張った対応で関大ボールに。その2分後、MF川島が右サイドから仕掛け、コーナーキックを獲得。MF和田健士朗(人2)がファーサイドに蹴り、ボールはフリーのDF木邨主将の元へ。しかし、うまくミートすることができず、ゴールとはならなかった。両者互いに一歩も譲らず、0-0で試合は後半戦へ。

△MF和田

後半開始から、相手ゴールに迫るシーンが見られる。しかし、ゴールに結びつけることができない。試合は徐々にオープンな展開となる。同17分、FW淺田とMF和田に代え、FW兎澤玲大(法1)とMF宮川大輝(文1)を投入。フレッシュな選手を入れ、先制点を奪いに行く。しかし、両者ゴール近くまで迫るも、これといった決定機を演出できない。

同37分、MF真田に代えMF村井天(経2)をピッチイン。その3分後の同40分、DF吉村瑠がクロスを上げるも、相手DFにそらされる。しかし、右サイドの高い位置にいたDF桑原航太(社2)。ゴール前にいたMF三木仁太(政策3)へダイレクトで折り返す。MF三木仁がシュートするも、枠を捉えきれず。

△MF三木仁

刻々と時間が経過し、アディショナルタイムは4分の表示。なんとか1点をもぎ取りたい関大だが、同47分のことだった。相手と接触しながら並走したDF吉村瑠。相手が倒れ服を引っ張ったとして、審判はイエローカードを提示する。今試合2枚目のイエローカードをもらったDF吉村瑠が、レッドカードとなり退場処分に。10人での戦いを強いられた。しかし、その後の相手のセットプレーに対し、全員で体を張り失点を許さない。終了間際には、FKを獲得するが、得点に結びつけることはできず。試合終了のホイッスルが鳴り響いた。

△優勝杯を受け取る両校のキャプテン

今年も伝統の関関戦は、引き分けで終幕。関学大に対して、21年度前期リーグ以来の勝利はお預けとなった。しかし、2位の大院大がびわこ大に引き分けた関係で、関大は首位をキープ。次戦は待ちに待った天皇杯1回戦だ。大阪府代表の関大は、富山県代表のJ3・カターレ富山と対戦する。「昨年は自分たちがJ3のチームを倒して、大阪府代表として浦和レッズさんと試合ができた。相手がプロだとしても、自分たちらしく戦うだけ」とDF木邨主将。勝者には、ヴィッセル神戸戦への挑戦権を獲得できる。2年連続2回戦でJ1の壁にぶつかり、突破することがかなっていない関大。その挑戦権を得るために、まずは1回戦で勝利をつかみ取る。【文/写真:岩口奎心】

▼DF木邨主将
「(3連戦フル出場だが疲労はあったか)大阪選手権決勝から立命大戦は中2日で、自分もチームとしてもきつかったところはある。でも、今日の試合は中3日。 1日余分があったから、そこまで疲労があるなとは感じずに戦うことができた。(関学大のポゼッションに対してのボールの取り所について)ボールを持たれることは、自分たちの中では大丈夫だと話した。持たせる中で、どこではめて奪うかと、ゴールにつなげられるようなプレーにするというような話をした。相手にボールを持たれることに対してのストレスは、チームとしてなかった。(関学大がボールを保持する中で、徐々にチャンスを作れるようになった前半について)前半は会場の雰囲気とかもあり、両チーム見合いながら試合が進んだ。それが長引いた感じが前半にあり、お互いを探る時間が長かったと思う。(後半は開始から相手ゴールに迫るシーンが見られたが、ハーフタイムで話し合ったこと)前半も自分たちは、チャンスを作れていた。相手が中2日ということもあり、後半は疲れてくるという話をした。そこでチャンスが増えてくるから、 切り替えのところを早くする、相手がどこに出してくるかというのを予測して、奪ったボールをゴールにつなげるということを話し合った。(試合を通して、特に球際のところで激しいプレーが目立った)ピッチが普通のピッチよりも少し小さいと、前田監督から話があった。ピッチが小さくなる分、コンタクトというのは増える。そこに関しては、戦い続けようということを、チームに話した。(3連戦の中、チームで取り組んできたこと)今は無敗で来ている。特に、今日の試合は関関戦で、絶対に負けられないという話をした。関関戦は特別な試合。全員で勝ちにいこうと話した。(来週は7日間で3試合の日程だが、どのようにチームを引っ張っていきたいか)天皇杯の初戦は、1週間空いての試合になるから、身体がフレッシュな状態で戦える。でも、そこから中2日での試合が続く。チームのとしても難しいところもあると思うけれど、そこは自分たち4年生がアプローチして、どの試合も絶対に負けられないということ、3連戦を3連勝できるようにチームに伝え続けたい。(天皇杯1回戦のJ3・カターレ富山戦への意気込み)相手がJ3というプロのチームになる。でも、昨年は自分たちがそのJ3のチームを倒して、大阪府代表として浦和レッズさんと試合ができた。相手がプロだとしても、自分たちらしく戦うだけ。ひたむきに勝ちにいきたい」

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