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SO戦で勝負強さを発揮

SO戦で勝負強さを発揮

◇2024年度関西学生春季リーグ戦◇対聖泉大◇5月11日◇於・親里ホッケー場

[第1Q]関大0ー0聖泉大
[第2Q]関大0ー0聖泉大
[第3Q]関大0ー1聖泉大
[第4Q]関大1ー0聖泉大
[SO戦]関大3ー1聖泉大
[試合終了]関大1(3ー1)1聖泉大

王座出場に向けて、勝利が絶対条件の聖泉大戦。試合前から選手たちの掛け声も熱を帯びる。序盤から目まぐるしく攻守が入れ替わる展開。第3クオーター(Q)にペナルティコーナー(PC)を奪われ、失点する。しかし、第4QにPCを獲得すると、FB和田陽向(人3)がスイープで決めた。そのまま試合は動かずSO戦へ。GK田中雄生斗(商4)がいきなりセーブを成功させる。勢いそのままに3選手がシュートを決め、勝利した。

晴天の中始まった第1Q、関大のセンターパスから試合が始まる。序盤から両者にシュートチャンスが訪れる展開。パスがつながり、FW西村駿臣(たかおみ=法4)がシュートを放つも外れる。6分には関大のファールからサイドへ切り込まれ、中央へ入ってきたボールをシュートされるが必死の守りで阻止。すぐさま攻守が入れ替わり、FB和田からMF川﨑陽奈太(経2)へゴール前にパスが渡るも、相手FBが防いだ。両者互角の攻防が繰り広げられる。

第2Q、サークル付近にボールを運ばれるが、これをFW五十棲智輝(社2)がカット。俊足を生かした、ドリブルで23mラインまで切り込むが、シュートは打てず。関大はFB和田、FB森優吉主将(商4)を中心に攻撃を展開。FW高木祐翔(経1)がプレスを掛け、FB森主将が相手ボールを奪うとFW五十棲へ。ドリブルでかわしサイドからシュートを放つが、惜しくも左へ逸れた。守備はピンチを迎えつつも、FB森主将のパスカットがさえ渡り、サークル内に踏み込ませない。前半終了間際、MF中川樹(商2)が鮮やかなドリブルで絶好機を作る。FW高木にボールが渡るがシュートは打てず、ゴールとはならなかった。FB和田が前線に上がる攻撃的な姿勢を見せたが、得点が動くことはなく、前半が終了。

△FB森主将

第3Qは相手ボールの時間が長く続き苦しい展開に。4分にPCを奪われる。ここはFB池田風雅(文3)が体を張って止めるも、再びPCに。一度はGK田中が止めたが、リバウンドシュートを叩き込まれ、先制を許す。「すぐに取り返そう」とベンチから声が飛ぶ中、FW中川光(経3)のカットを起点に反撃。FW吉田有我(法4)がPCを獲得する。PCはFB和田がシュートを放つも、左に逸れ、得点は奪えなかった。第3Q終盤に、MF中川光が左サイドを駆け上がり、MF中川樹がカバー。相手をかわして中央へパスを出すも、つながらず。1点ビハインドで最終Qへ。

△FB吉田

第4Qは開始2分、FB村田蒼生(社2)のドリブルからMF川﨑、FW中川光へつながる。FW中川光がPCを獲得し、関大ベンチは大盛り上がり。この日2本目のPCをFB和田が見事に決め、同点に追いつく。一気に勝ち越したい関大は、相手ファールの後にMF川﨑がロングシュート。相手に弾かれたものの、攻めの姿勢を続ける。負けじと相手も反撃に転じ、ゴール前にパスが送られピンチに。これをMF小田切涼太(経2)のカットで防いだ。このままSO戦かと思われたが、第4Q残り30秒でPCを奪われてしまう。これをFB全員で守り抜き、勝負は運命のSO戦へ。

△FB和田

迎えたSO戦。後攻の関大は1本目をGK田中がセーブに成功し、流れを呼び込んだ。関大の1本目はFB和田に託す。「SOは自分が1番隊。自分が決めることで勝利につながる」とFB和田。軽やかなドリブルから鋭いシュートをゴールに打ち込んだ。2本目、GK田中がプレスをかけるも決められる。関大の2本目はFB森主将。「今までの練習試合でほとんど決まっていたため、自信があった」という言葉通り、落ち着いてシュートを決めた。3本目はGK田中が低めのシュートに反応しセーブ。これで2点差となる。続く関大の3本目はMF中川樹。回転してシュートを放つが右へ外れてしまう。続いて4本目。果敢にプレスをかけるもファールを取られて、ペナルティストロークに。大ピンチを迎えても「昨年の秋リーグに、同じ選手に決められていたので、昨年と同じコースが来ると読んでいた」と冷静さを失わなかったGK田中。ファインセーブを見せるとガッツポーズを掲げた。次の1本が決まると勝利の場面でFW吉田に託す。「絶対に決まると思っていた」と強気なFW吉田。キーパーをかわし、スペースを突いたシュートはゴールに吸い込まれた。勝利が決まると喜びを爆発させた選手たち。王座出場の命運は次戦につながれた。

△GK田中

終盤に勝負強さを発揮した関大ホッケー部。次戦も勝利し2年ぶりの王座出場を決める。【文:櫻田真宙/写真:丸山由雅】

▼FB森主将
「(第4Qまでを振り返って)前回の試合と違って一段と熱くなったので、途中で足がつる人は多く出るというのはわかっていたので、 うまく交代を生かしつつというのを意識していました。その中で、お互いしんどいし、きつい試合をしていたので、最後まで粘れるかが勝負だったのかなと思いました。(個人的にはカットが効果的に決まっていた)聖泉大に対してはカットができるということが前から分かっていたので、しっかりそこを狙ってチャンスに生かしていきたいなという思いがありました。(SO戦を振り返って)SO戦は普通の試合と違って、個人技なのですが、みんなで頑張ろうということと、集中して頑張っていこうとを声を掛けました。(次戦に向けて)次の甲南戦を勝つことは王座に出るためには必須のことなので、しっかり次の試合に目を向けて頑張っていきたいなと思います」

▼FW吉田
「(PCを獲得したが、意識はしていたか)関大の武器として和田のフリックというのは非常に大きな武器で、 陽向(=FB和田)に『PCとれ』とよく言われるので、今日は1本でしたが、次は3本ぐらい取れるようにまた頑張ります。(次戦に向けて)甲南も自分たちと同じぐらいの実力で今日みたいに拮抗(きっこう)した試合になると思うので、またチーム一丸となって最後まで粘り強くプレーをして絶対に勝ちたいと思います」

▼GK田中
「(3度のセーブを見せたSO戦を振り返って)僕は、高校の時からSO戦が得意で、公式戦だと、高校から含めて6連続ぐらいで勝っています。だからこそ、SO戦には自信がありました。SO戦になったら勝てるなというのは思っていて。最初1本目を止めることができ、自分自身波に乗れました。(同じポジションのGK高瀬悠貴(人1)が骨折をしている中で試合に臨んだ心境は)普段、高瀬とは一緒に練習をしていて、お互いに切磋琢磨(せっさたくま)しながらやっていました。高瀬がけがをしたということで、自分が全部出るしかなくて。最近はあまりうまくいかないプレーが多かったので、今日はなんとか挽回しようと思い、集中して大きな声を出すことを意識したら勝てて、本当によかったなと思います。(次戦に向けて)甲南大学は昨年に2部から上がってきた相手。すごく実力もあると思うので、しっかりと準備をして、勝利し2年ぶりの王座につなげたいと思います」

▼FB和田
「(PCを決めたが振り返って)正直、僕の得意なフリックで2本PCがあったので、2本とも決めたかったです。1本だけ決めることができてまだ良かったかなと思います。(次戦に向けて)とりあえず勝つだけ。負けたくないから、勝って王座に出場して、王座でまた活躍できるように頑張りたいです」

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