◇第78回全日本大学対抗選手権自転車競技大会(トラック)1日目◇8月25日◇TIPSTAR DOME CHIBA◇
[4kmチームパーシュート男子予選]
9位 関大(平井、藤田、山岸、西村) 4分24秒400
[タンデムスプリント男子予選]
石田・永井 14秒440
[4kmインディヴィデュアルパーシュート男子予選]
西村 4分43秒580
年に1度行われる全日本インカレ。至田恵人主将(商4)率いる関大自転車部は、総合成績8位以内を目標に掲げ、練習を積み重ねてきた。3日間を通して行われる今大会。大会初日は自己新記録を更新する選手、関大記録を塗り替えるタイムが生まれるなど、充実の内容となった。
関大勢、最初に登場した種目は4kmチームパーシュート男子予選。1周250㍍のトラックを16周、4人が1列に並んで走る種目だ。先頭に立つ選手は風の影響を受け、疲労が蓄積しやすくなるため、先頭を交代しながら進むのが特徴的なこの種目。関大は平井杏周(文3)、藤田黎明(経3)、山岸正汰(商2)、西村聡太(商1)の4人で挑んだ。「なんとか8位入賞を果たしてほしい」。監督、スタッフらの期待を背負い、選手は積極的なレースを展開。快調にラップを刻んでいく。関大のこれまでの記録を大幅に超えるタイムでフィニッシュ。入賞とはならなかったものの、確かな手ごたえをつかんだ。
午後からはタンデムスプリント男子予選に、石田大貴(経4)・永井笙太(人3)が登場。新調したフレームを使用した自転車とともに上位進出を狙った。かつてはオリンピック種目としても知られていたこの種目。ただ現在は、大学生の大会のみでしか見られない。2人乗りの自転車でスピードを争う独特な競技に、観客の視線も集まる。試合は、昨年10位に終わった悔しさを胸に前を目指したが、普段練習している場所との違いに対応しきれず。目標の入賞には届かなかった。4年生の石田は「届かなかった入賞は永井に託したい」と晴れやかな表情で後輩にバトンを渡した。
大会初日、関大最後の登場となったのは、4kmインディヴィデュアルパーシュート男子予選にエントリーの西村。高校時代からインターハイ出場経験もある、期待のルーキーだ。ホームスタンド側からスタートした西村は、開始の号砲からどんどんベースを上げる。課題としていた「ラップタイムの差」も限りなく抑え、勢いに乗った西村。課題に向き合い、重ねた努力は裏切らなかった。自己新記録を更新しレース終了後は笑顔。それでも「自己評価は80点」とまだまだ成長段階だ。向上心あふれる期待のルーキーが未来の関大を支える。
日大、中大ら強豪校に上位を独占されるなど、課題も出た大会初日。それでも随所にチーム力の高さや記録更新など爪痕も残した。着実にレベルアップは進んでいる。全日本インカレは残り2日。積み重ねた努力を発揮し、明日も関大の底力を見せつける。【文:写真/稲垣寛太】
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